区立西町小学校。台東区東上野2-23。1986(昭和61)年頃
現在は廃校になり跡地に永寿総合病院が移ってきた。生徒の受け入れは、1990(平成2)年4月開校の平成小学校と上野小学校らしい。平成小は台東4丁目の竹町小学校と台東1丁目の二長町小学校が統合してできた学校で、旧竹町小の場所にある。また上野小は東上野4丁目の下谷小学校と東上野6丁目の清島小学校が統合してできた学校で旧清島小の場所にある。
廃校になった西町小の情報はネットではほとんど得られない。区立小だったのだから西町小のホームページを台東区のホームページにでも残しておくべきではないのか。
区立西町小学校・西側。1989(平成1)年2月12日
写真は2枚とも公開するようなものではないが、他にない。後でちゃんと撮ろうという気でいたのだろう。学校はなくならい、と当時は考えていた。
酒井不二雄が西町小の出身である。ボールペンによる細密画で東京の古い家を描く画家で、彼が『東京路上細見3-上野・御徒町・谷中・入谷・根岸』(1988年、平凡社刊)を書いている。一部を引用させてもらう。
西町小学校が現在地に移ったのは、昭和4年(1929)、私が5年生になった年のことだ。当時、都内各所にできた復興小学校のひとつとして、西町小学校も、耐震耐火構造で新築されたのだった。鉄筋三階建てのがっちりした校舎は、ごてごてした装飾など何ひとつなくすっきりした直線的な外観をもち、円柱の曲面がアクセントとなっていた。木造バラックの校舎に慣れていた児童全員、その堂々たる新築校舎に歓声をあげたものだ。(以下略)
同書で挙げている卒業生は、池波正太郎、鹿島孝二(作家)、橋本禎造(凧づくり)、中原ひとみ(女優)、萩本欽一など。
旅館晴花園。東上野2-20。1988(昭和63)年頃
写真左の道を奥にいくと昭和通り。この辺りから北へ小さい旅館が集中している。井伏鱒二の小説、上野の「駅前旅館」の背景である。
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