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ぼくの近代建築コレクション
東京の都心と下町を中心に、戦前に建てられた古い建物の写真を投稿していきます。
 





日本毛織(ニッケ)
兵庫県神戸市中央区明石町(あかしまち)48
1992(平成4)年8月5日

旧居留地の明石町筋の北の街区に建っている堅牢そうなビル。『ウィキペディア>日本毛織』には「1991年(平成3年)大阪市中央区に新ビルを建設、本社事務所を移転」とあるので、撮影時では本社ビルではなくなっていたらしい。一般には「ニッケ神戸ビル」という。
『近代建築ガイドブック[関西編]』(昭和59年、鹿島出版会、2800円)では、「日本毛織株式会社、設計・施行=竹中工務店、建築年=昭和12(1937)年、構造=鉄筋コンクリート造6階建(地下1階)、外装改変」。
「外装改変」というと、竣工時の外観はコンクリートむき出しだったのか、タイル張りだったのか、改変の時期は? といろいろと気になってくる。

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旧・東町江戸町ビル。兵庫県神戸市中央区江戸町98。1992(平成4)年8月5日

写真の右の木立が北町通と江戸町筋の交差点角にあり、右奥に神戸市役所1号館が写っている。写真のビルの名称は分らないが、現在「東町・江戸町ビル」(1999年3月築、18階地下1階)オフィスビル、中高層階はマンション)が建っているので「旧・東町江戸町ビル」と仮称した。写真のビルの白い玄関の上に文字が写っているのだが、ルーペで見ても「○○ビルデング」としか読めない。
木立の所は、写真のビルと一緒に開発しようと計画して空き地にしてあったのだろうか。


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さくらケーシーエス。兵庫県神戸市中央区京町67。1992(平成4)年8月5日

京町筋と仲町通の交差点角にあったビル。現在、「ホテルヴィアマーレ神戸」のビルに建て替わっている。ホテルの開業は1997年で、1995(平成7)年の阪神淡路大震災で被災して建て直したものらしい。
写真のビルがさくらケーシーエスの本社ビルだったのか、あるいは別館のようなものだったのかは知らない。現在の本社は播磨町(はりままち)21の三井住友銀行神戸研修所別館に入っている。
「ウィキペディア>さくらケーシーエス」には、「コンピュータシステムに関連した業務を行う三井住友フィナンシャルグループの企業でシステムインテグレーター(ユーザー系)。」「旧神戸銀行の流れを汲んでいることから旧神戸銀行関係とのつながりが深い。」とある。

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大興ビル。兵庫県神戸市中央区播磨町(はりままち)45。1992(平成4)年8月5日

写真左右の通りが仲通りで、右(東)に「三井住友銀行神戸本部ビル」がある交差点。写真の大興ビルは、1995(平成7)年の阪神淡路大震災で被災し、「The45thビル」(2000年3月築、10階地下2階建)に建替えられた。
大興ビルは『近代建築ガイドブック[関西編]』(昭和59年、鹿島出版会、2800円)には「大興ビル(内田汽船本社)、設計=設楽建築事務所、施行=鴻池組、建築年=大正8年、構造=鉄筋コンクリート造3階建」。
内田汽船の創立者は内田信也(のぶや、1880(明治13)年~1971(昭和46)年)で、1905(明治38)年に東京高等商業学校(現:一橋大学)を卒業して三井物産に入社する。そこで船の運用を担当し、第一次世界大戦による船舶需要の高まりを予見して、1914(大正3)年、三井物産を退社して、神戸で内田汽船株式会社を設立、船舶仲介業を始める。これで大儲けして「船成金」といわれるまでになる。第一次大戦後の不況も予測して、1920(大正9)年には自社船を一括売却、事業の大部分を売り抜けるて戦後不況における没落を免れる。1924(大正13)年、代議士に当選して政治家としての後半生が始まる。(ウィキペディア>内田信也)
内田汽船本社ビルは船舶仲介業で儲けた金をつぎ込んで建築したものだろう。銀行にしか見えないが、豪華に見せようとするとこうなるのだろうか。大正10年頃には内田汽船は廃業したように思えるから、内田汽船本社だった期間はほんのわずかだったのかもしれない。
「大興ビル」の謂れが分らない。「だいこう」なのか「だいきょう」なのか「たいきょう」なのか読み方からして分らない。

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神戸市立博物館。兵庫県神戸市中央区京町24。1992(平成4)年8月5日

旧居留地のほぼ中心にある神戸市立博物館は、1935(昭和10)年に横浜正金銀行神戸支店として建てられた。設計=桜井建築事務所(桜井小太郎)、施行=竹中工務店、鉄筋コンクリート造3階建。『近代建築ガイドブック[関西編]』(昭和59年、鹿島出版会、2800円)には、その外観の特徴が次のように記されている。
「鉄筋コンクリート造の上に、御影石張仕上げで、建物の四隅をルスチカ仕上げとし、その間を東正面にフルーティング付のドリス式エンゲージド・コラム、南面はドリス式のピラスターが1階から3階まで、それぞれ6本並び、その上にギリシャ神殿風のエンタプレチャーが廻っているさまは見事である。これらの柱の間に大きな縦長窓が造りこまれ、石造の建物特有の重苦しさをやわらげている。」
ぼくには聞き慣れない用語がでてくる。ルスチカ(ルスティカ)=粗面積み。石造建築で,壁の表面を滑らかにせず,目地(継目)を際だたせたり,石材面を突出させたり,凹凸を目だたせて,荒々しく力強い表情をもたせる技法。フルーティング=溝彫り。古代建築において、柱身に縦方向に刻まれた溝。柱の垂直感を強める。エンゲージド・コラム=壁付けの柱。柱の半分以上が壁に入っている。ピラスター=付け柱。エンタプレチュアー(エンタブラチュア)=円柱によって支えられる水平な部位。
建築時期が遅いため、1916(大正5)年建築の「第一勧銀神戸支店」(栄町3、1995年解体)と比べると、だいぶ簡略化されているようだが、古典様式に特徴的な堂々とした感じは実に存在感がある。

写真右の「オリエンタルホテル」は1964年(昭和39年)に建った神戸を代表するホテル。1870年(明治3年)に創業以来、ホテルの所有者も場所も何度か変ったが、4代目の建物。1995年(平成7年)の阪神淡路大震災で被害を受け休業していたが、その跡地に「神戸旧居留地25番館」(2010年1月竣工)が建つとそこで再開した。ただしそのホテルは名前だけを継承したものという。結局、オリエンタルホテルは阪神淡路大震災のため廃業したと言えそうだ。



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神戸ビル
兵庫県神戸市中央区磯辺通(いそべどおり)4-2
1992(平成4)年8月5日

フラワーロードの神戸市役所南交差点の角にあったビル。現在は2011年12月に開業した「大和ハウス工業神戸支店」の6階建のビルに替わった。
『近代建築ガイドブック[関西編]』(昭和59年、鹿島出版会、2800円)では「神戸ビル、設計・施行・建築年=不明、鉄筋コンクリート造5階建」。撮影時では1階を店舗にしたオフィスビルだったと思うが、建築時は大規模な集合住宅だったのだろうか。

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第一南ビル。兵庫県神戸市中央区磯上通(いそがみどおり)8-2。1992(平成4)年8月5日

1992年に神戸に行ったときに撮った写真の整理がついたので、なかにはネットにはあまり出ないだろうものもあると思うので、公開することにした。家族を待たせて撮影してきたので、あまり時間もとれず、適当に歩き回っただけだ。旧居留地を中心に歩いたため、撮影地は特定できた。

JR三宮駅で降りてフラワードーロを港の方へ歩いていたときに撮った写真だ。市役所前交差点の角である。今は2001年に建った同じ「第一南ビル」(9階地下1階)のオフィスビルに替わっている。写真の旧ビルに関してはなにも分らない。外観からも戦前築かどうか微妙なところだ。



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路地の長屋。中央区佃2-13。2007(平成19)年9月28日

田中青果店だった家がある横丁の向かい側に路地が2本入っている。写真の路地はその南の方で、両側に戦前からの長屋が並んでいる。石川島重工で働く工員も住んでいたのだろうと想像できる。路地の北側の長屋が平屋である。グーグルマップの写真で見る限り、8軒ある。八軒長屋だとすると、個別に建替えるのが難しいのかもしれない。南側の4棟は2階建。


路地の長屋。中央区佃2-13。2007(平成19)年9月28日

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田中青果店。中央区佃2-21。2007(平成19)年9月28日

菊地肉店だった家の角を北に入ったところ。写真右にその家が写っている。「日本オウキッド漁業、田中商店」の3枚目写真と同じ家だ。この横丁の東側には今も出桁造りの家が3棟並んで残っている。写真の二軒長屋の左は田中青果店。ストリートビューを見て推定すると、2015年頃には廃業したようだ。長屋の右は、昭和25年頃の火保図では「馬我井花ヤ」。
写真左端は二軒長屋の右の方のクリヤマ理髪店。大分以前から廃業していたが、2019年頃にベランダを囲っていた「理容クリヤマ」の看板が外された。路地に向いた横の窓に床屋だった名残りが見られた。2021年頃に二軒長屋のクリヤマだけが取り壊された。

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