あを雲の涯

「 二、二六事件て何や 」
親友・長野が問う
「 世直しや 」
私はそう答えた

平野助九郎 發・ 川島義之 宛

2016年11月09日 17時32分57秒 | 其の他

川島義之  宛
昭和10年10月12日

謹啓
事ある秋 日本國の靈力發動して國體を無欠に擁護し無窮に傳へたるは古來史實の證する処に御座候。
而して明治以來浸潤累積せる機關説的思想の徒輩に依り我國體は危からむとするに方り、
遂に日本國體の靈力は發動し 之等機關説思想の 「 まつろはぬものどもを討ち平ぐ 」 べき聖戰の前哨戰は開始せられ、
而かも此聖戰たるや必勝を疑ふ可くも無之候。
今や 上聖上を輔翼し奉り 下萬民に大義の重きを知らしむべき忠臣良弼の正に出づべき時到りしことを御自覺確信せられ、
御維新聖業の翼賛に向て捨身の御奮進切に奉折候。
戰機は既に熟す。
他を顧るの要なし。
唯閣下の突進を祈るのみ。
第二、第三陣は必ず續き、戰果を擴張可致候。
右 西陲の一隅に靜思直感のまゝ衷心より奉懇願候。
乍末筆閣下の御健康を奉祈候。
頓首再拝
十月十二日    平野助九郎
川島陸軍大臣 閣下

〔 註 〕  巻紙墨書、封筒表 「 川島義之陸軍大臣閣下 」
 裏 「 豊予要塞司令部平野助九郎 」


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