あを雲の涯

「 二、二六事件て何や 」
親友・長野が問う
「 世直しや 」
私はそう答えた

最期の陳述 ・ 中橋基明 「 大義のために法を破ったものであります 」

2020年09月10日 18時31分18秒 | 暗黒裁判・幕僚の謀略2 蹶起した人達


中橋基明 
昭和十一年六月四日
最終陳述


昭和八年頃より村中等と謀議したりとありますが、同志が集って隊内の事情、
兵の家庭情況等を話し合ったので、ある種の目的を以て謀議したようなことはありません。
高橋蔵相が屍体したいになってから中島が斬りつけたようなことはありません。
民主革命を企圖したのではありません。
皆 左様なことを聞いては死んでも死にきれませぬ。
檢察官が國法について説明せられたことはよく判りますが、
倫敦條約に際しての統帥權干犯者たちがいずれも頑張り、
この種の超法的存在に對しては法は及ばず故に大義のために法を破ったものであります。
維新ということを私どもは簡單に考えていますが、
取りようによっては種々の意味となります。
私どもの意味は尊皇討奸に盡きます。
北、西田に利用せられたものではありません。
私どもの屍を越えて躍進日本を建設せられたいのであります。
以上
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1、社會民主革命ヲ實行セントシタリト云フ點ハ斷ジテ承服セズ。
 陛下ノ御爲ニ不義ヲナスモノヲ打取ツタノデ、國體ノ眞姿顯現ヲ圖リタルモノナリ。
2、今泉少尉ニ對シテハ命令ニテ御守衛勤務ニ附ク様ニ進メタルモノナリ
 ト、 今泉少尉ノ犯行ヲ庇護ス

・・・憲兵報告


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