福井利佐blog

切り絵アーティストの日々

芸術鑑賞

2008年10月28日 | 過去のBLOG記事

やはり芸術の秋ですねー。
私の芸術鑑賞三昧の日々をお送りします。


舞台、音楽、絵画、など色々な「芸術」に触れました。


まずは「舞台」です。


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新大久保にある東京グローブ座にて、

パパ・タラフマラ
の新作公演
「ガリバー&スウィフト -作家ジョナサン・スウィフトの猫・料理法-」
を観
てきました。
こちらは、アーティストのヤノベケンジさんが
舞台美術に挑戦したというので注目していました。


舞台美術もおもしろかったのですが、
衣装や音楽、ダンスなど全てが素晴らしかったです。
「ガリバー旅行記」などを書いたジョナサン・スウィフトの奇想天外な人生が、
コンテンポラリーなパフォーミングアー
トによって表現されていて、
よくわからないけど「もう一度観たい!」
と思ってしまう不思議な世界観でした。


このカンパニーの主宰者であり、
作、演出、振り付けすべてを担っているのが小池博史さんという方で、
私は初
めて知ったのですが、
とても才能にあふれた方なのだなあと思いました。
仮面や音楽、振り付けなどにインドネシアの民族舞踏や
ガムランが取り入れられており、
出演されていたジャワ島
やバリ島のダンサーの
圧倒的な身体表現も素晴らしかったです。

3日間しか公演がなく残念でしたが、動きが凄すぎて、
それはいた仕方ないと思いました。


お次ぎは、私が公式T-シャツ制作で参加させて頂いた、
「第1回国際口琴フェスティバルin東京」
です。
渋谷のO-nestにて5、6階の2会場で2日間に渡り開催されました。
運営の直川さんが、開催まで1人で大変苦労されていたので、
毎日大盛況で本当に良かったです。


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ボケボケですみません。
手をあげているのが日本口琴協会の直川さん。
関係者のみなさんは、
私が制作したT-シャツの赤を着られていらっしゃいます。
嬉しいですね。


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どの演奏者も素晴らしかったのですが、
日本からはやはりこのお2人でしょうか。
チラシからの写真で恐縮です。
左がもとバンド「たま」の知久寿焼さん、
右がヒカシューの巻上公一さん。


知久さんは口琴も素晴らしかったのですが、
やはり歌が素晴らしく、生で聴けて幸せでした。
日々、昆虫採集をしていて、その際つねに口琴を携帯して
山の中などでビヨヨ~ンと演奏しているそうです。


巻上さんはホーメイなどの倍音演奏者として有名ですが、
今回は実験的な口琴を披露。
このお二人は「奇才」という臭いがします。


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そして、今回最も素晴らしかったのは、
ロシア連邦サハ共和国のAyarkhaan(アヤルハーン)の3人です。


口琴はどこの国に行ってもマイナーな楽器なのですが、
このサハ共和国だけはメジャーなのです。
大統領お抱え口琴奏者などもいたくらいです。
小学校などでも普通に習うようです。
国自体に根付いているのですからやはり違います。
これぞ、口琴の神髄です。
口琴を奏でながら、歌を歌ったり、
動物の鳴き声をだすのが当たり前
といったくらいにすごい事になっています。

1人は馬の鳴き声が恐ろしくうまくて、
「馬に教わった。」というのも納得です。
口琴を作る鍛冶屋さんも崇められていて、
鍛冶屋さんをテーマにした曲では、
鉄を打っている音も表現しています

地球誕生の万物創造がテーマの曲では、
3人が口琴を奏でながらありとあらゆる動物の声や足音、
木々の音を表現し
て音を重ね合って行くので、
3人だけというのが信じられないくらいの音の厚さでした。
口琴を演奏する事自体にとても敬意を払っていて、
1曲
演奏するごとに両手を胸におき深々と礼をする姿が印象的でした。
世界中の口琴大会で優勝などすばらしい成績を納め、
1年中世界各地をツアーしているようです。
日本でも来日中は広島、神戸、など毎日が公演です。
これは本当に聴いた方がいいですよー。
もう帰っちゃったけどねー。また聴きたい!


最後はシチリアのバンド、イペルクッソーニチで大盛り上がり。
口琴、ディジュリドゥとシチリアの
民族楽器枠太鼓などを取り入れたニューミュージック。


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爆音に高齢層な方々は傍観。若者は中心で踊っています。
私の父は、ディジュの演奏を凝視。


素晴らしい口琴の夜に父と感動して帰りました。
直川さん、本当にお疲れさまでした。


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こちらが、私が切り絵を提供した口琴T-シャツ。
赤地に黒、白地に紺の2種類です。
大きめのサイズは1日目にして完売。
小さいサイズはありましたが、今後も販売するのかな?
最初はそんな話だった気がしますが、
売れてしまったので
厳しいかも。


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後ろの襟首には口琴の文字と発掘口琴。
口琴のT-シャツなんて本当に珍しい物なので、
私も制作させていただいて光栄です。


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そして、ネオ日本画家を提唱する天明屋尚さんの個展
「闘魂」のオープニングでミズマアートギャラリーへ行きました。
こちらは入り口。


天明屋さんは、最近1年に渡り、
新聞で北方謙三さんの連載小説に挿絵を描いていました。
その終了直後に個展です。
す、すごい!しかも、前回にも勝る作品の素晴らしさです。


天明屋さん曰く「なんか、描きたくなっちゃってー。」ですって。
それでこのクオリティーなんて・・・。
かっこいいなあ。


上の階では、小説の挿絵の原画も展示されており、その美しさにも感動。
私も、週刊誌の挿絵連載をしているので連載談義に花が咲きました。
私は、まだ連載は続いています。頑張らねば!
展示は11月15日までです。
是非、御覧下さい。→ミズマアートギャラリー


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さらに、コンテンポラリーアートジュエリーを制作する
嶺脇美貴子さんの「kid`s room」のオープニングで、国際フォーラムへ。
嶺脇さんの作品はドコモダケ展でご一緒させていただいてから、
「おもしろい!」と思い注目させていただいています。

プラモデルなど、ありとあらゆるものをジュエリー、
もしくは「何か」に転換させた作品です。
色使いや組み合わせがかわいいし、クオリティーがとても高いです。
私は鯉のぼりを使った作品を購入させていただきま
した。
本人自身がとても楽しんでるんだというのが感じる作品達です。
こちらも展示は11月24日までです。
是非是非御覧あれ。


そんな中、私自身も納品や展示の額装があり
アート三昧な日々でしたって書きながら、
なんだかんだといつもの日々とあまり変わらない事に気づきました(笑)。


* * * *


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