2月3日

 お昼ごめん。「麺と酒 蔵一」にて塩角煮そば(偶々ありつけた)。
 いつものチャーシューも好きだけど、ごろっとした角煮は食べ応えあってよかた🍖 青空ごはん部 ラーメン部
 

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2月2日

 ジャック・ダデルスワル = フェルサン/大野露井訳『リリアン卿 ── 黒弥撒』を読んだ。
 
 十九世紀末の、オスカー・ワイルド事件や作者自身が起こした「黒ミサ事件」を元に描かれた鍵小説。爛熟と頽廃と、“花と香水と病的な精神の狂宴”の中、貪婪と恥に塗れていくナルキッソスの如きリリアン卿の物語。

 “十五歳。可愛らしく、瑞々しく、生命に満ちて、それが何かもわからぬままに愛を渇望する。愛については本で読んだだけ、あるいは夢に心の声を聞いただけである。”

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1月に読んだ本

1月の読書メーター
読んだ本の数:15
読んだページ数:5267

若い藝術家の肖像 (集英社文庫ヘリテージシリーズ)若い藝術家の肖像 (集英社文庫ヘリテージシリーズ)
読了日:01月31日 著者:ジェイムズ・ジョイス
本の背骨が最後に残る (文芸書・小説)本の背骨が最後に残る (文芸書・小説)の感想
大変に好みな短篇集。血の臭気に塗れて悍ましくて酷くて、それでも…容赦のない美しさが胸を衝く。人の嗜虐性や暴力、痛覚、身体改造などへの拘りからも目を逸らせなくなる。そして “物語に淫した” という言葉にぎくっ、射竦められた。とりわけ好きだったのは、表題作や「ドッペルイェーガー」(これ、男女が逆だったらあの話…)、「痛妃婚姻譚」(絢爛に飾り立てられた搾取、怖過ぎる)、「本は背骨が最初に形成る」(“焼くのが先か──”)。
読了日:01月29日 著者:斜線堂有紀
源氏物語 3 (河出文庫 か 10-8)源氏物語 3 (河出文庫 か 10-8)の感想
再読(源氏物語は他の訳者で幾度か読んだが、角田源氏は初めて)。ますます話が面白くなっていくので、凄いな…と感嘆しつつ、読んだばかりの『みんなで読む源氏物語』の角田訳について取り上げている章の内容を思い出しつつ(なるほど草子地の魅力)、堪能した。
読了日:01月26日 著者:
BlueBlueの感想
ヒカリ先生の『姫と人魚姫』の文章にも、『人魚姫』の解釈やアンデルセンについて触れている件にもとても魅かれた(滝上さん素敵だ)。演劇部員たち(皆一人称が違うw)のべたべたしない距離感の会話も心地よい。真砂として人魚姫を演じた主人公が、眞靑として人魚姫の陥った「憐れみ」を繰り返していた。
読了日:01月24日 著者:川野 芽生
ロゴスと巻貝ロゴスと巻貝の感想
素晴らしかった。本を読みたい…というそれだけの思い、こちらにまで溢れてきて何とも切なくなったり。そして、自由で幅の広い「読書」への羨望すら覚える読み心地だった。ゆっくりと読み返したいおとっときな一冊になった。
読了日:01月23日 著者:小津夜景
みんなで読む源氏物語 (ハヤカワ新書)みんなで読む源氏物語 (ハヤカワ新書)
読了日:01月22日 著者:川村裕子,ニシダ(ラランド),俵万智,安田登,三宅香帆,宮田愛萌,鴻巣友季子,円城塔,毬矢まりえ,森山恵,全卓樹,小川公代,近藤泰弘,山本貴光,角田光代
スピン/spin 第6号スピン/spin 第6号
読了日:01月21日 著者:恩田陸,尾崎世界観,斉藤壮馬
シェイクスピア全集 (7) リチャード三世 (ちくま文庫)シェイクスピア全集 (7) リチャード三世 (ちくま文庫)の感想
再々読。流石の面白さ。冒頭の言葉通りにこの世を憎む悪党に成り果せ、その後すみやかに堕ちてゆくリチャード3世。今回は『リチャード二世』からの時系列で読み返してきたので、あらためて「王様が禍根を残したらダメ!絶対!」と強く思った。後々の代が被る災いのスケールが凄過ぎる(血で血を洗う骨肉の、、)。なぜこれほどにリチャード3世が悪として描かれたのかについては、ヘンリー7世の王位継承権が貧弱だった所為だということだが、王位の正統性をめぐってあんなにヨークとランカスターが対立して闘ってきたことを思うと、何という皮肉か
読了日:01月19日 著者:W. シェイクスピア
ヘンリー六世 シェイクスピア全集 19 (ちくま文庫 し 10-19)ヘンリー六世 シェイクスピア全集 19 (ちくま文庫 し 10-19)の感想
再読。フランスとの百年戦争があって、更に国内ではとうとう薔薇戦争が…という流れで、内容も濃ゆいし(その分長いしw)見せ場もたんもりで流石の面白さ。第一部の乙女(かつ魔女)ジャンヌ・ダルクや、第二部からの王妃マーガレットがそれぞれに強烈な印象を残す。ランカスターとヨーク間の謀略の応酬、相次ぐ裏切り、からの更にまた寝返り…の展開で目が離せなくなる。
読了日:01月18日 著者:W. シェイクスピア
シェイクスピア全集30 ヘンリー五世 (ちくま文庫)シェイクスピア全集30 ヘンリー五世 (ちくま文庫)
読了日:01月16日 著者:W. シェイクスピア
最新版 指輪物語6 王の帰還 下 (評論社文庫)最新版 指輪物語6 王の帰還 下 (評論社文庫)の感想
やっと読めました。嬉しい。そして素晴らしく面白かった。うん10年前に挫折したこの作品を読みたくなったきっかけは、北欧神話のラグナロクの思想を受け継いでいると知ったことだった。そういう点でも「なるほど…」と思うことしきりで、いずれまた関連本なども読んでみたい。
読了日:01月15日 著者:J・R・R・トールキン
最新版 指輪物語5 王の帰還 上 (評論社文庫)最新版 指輪物語5 王の帰還 上 (評論社文庫)
読了日:01月12日 著者:J・R・R・トールキン
メアリ・ジキルと囚われのシャーロック・ホームズ (新☆ハヤカワ・SF・シリーズ)メアリ・ジキルと囚われのシャーロック・ホームズ (新☆ハヤカワ・SF・シリーズ)の感想
〈アテナ・クラブの驚くべき冒険〉はこれで完結かぁ…。でも頗る面白かったので満足! シリーズ一作目でマッド・サイエンティスト(ハイドやラパチーニやモロー博士やら)の娘たちが出てきたときは、なにこの豪華メンバー…と思ったけれど、元の彼女たちはいなかったことになっていたり脇に置かれて言葉を封じられた存在だった。そんなモンスター娘たちが痛快な冒険を繰り広げ敵と闘い、そして自分たちの居場所と家族を得る話だったなぁ…と振り返って胸熱だ。皆が口を挿んでくる語りも楽しかった。(ヴィクトリア朝期の登場人物も更に豪華w)
読了日:01月10日 著者:シオドラ・ゴス
潜水鐘に乗って潜水鐘に乗っての感想
コーンウォールの自然や昔話を背景にした短篇集。訳者あとがきに、井村君江さんの書籍を参考にしたとあり、なるほど…と。好きだったのは、表題作や「窓辺の灯り」、「精霊たちの家」「ミセス・ティボリ」。
読了日:01月08日 著者:ルーシー・ウッド
かわいいピンクの竜になるかわいいピンクの竜になるの感想
潔く凛としたピンク。私もピンクには思うところがこもごもあり、過去のあれこれを苦々しく思い出す。そしてまた、自分に身体があるという現実を無理やり突きつけられる気持ち悪さ、憤りにも覚えがあって、そのことについて言語化されている件では頷きまくった。『指輪物語』を読んでいる最中なので「エルフは眠らない」の章はとても楽しかった。elvish(エルフっぽい)という賛辞がやり取りされる〈Tolkien 2019〉での川野さんの装いは、描写を読んでいるだけでも本当に素敵で、夢のような日々の心地が伝わってきてうっとりした。
読了日:01月01日 著者:川野芽生

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