1月16日

 シェイクスピア/松岡和子訳『ヘンリー五世』を再読した。
 
 “儀礼という見栄っぱりな幻よ、お前は王の安らぎを巧みに弄(もてあそ)ぶ、/俺は王だが、お前の本性(ほんしょう)は見抜いている。俺は知っているぞ、/王の安らぎは戴冠式で塗られる聖油でもなければ王笏(おうしゃく)でも王玉でもない、/(略)王は安眠できない、惨めな奴隷のほうがよほど熟睡できる、/重労働で得た粗末なパンを腹に詰め込み、心を空(から)にして、/五体を満足させて眠りに就くのだから。”

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