日本史の授業だが乃彩(セントヨゼフ5年)の一人旅。試験の範囲は江戸時代と言ってたはずが、なんと寛政の改革から文化史以外の明治時代の最後まで。おいおいおい・・・ということで慌てて授業。
泰紀(浪人=4年)の私立大学受験はなかなかに危険牌を揃えた。名城大学と立命館と近畿大学の新設学部だ。名城は受かると踏んだがこのご時世だ、何が起こるか分からない。それもありガチの滑り止めで愛知工業大学あたりを受けたらどうだと水を向けたが・・・受けないときっぱり。
共通テスト終了後、理系教科で崩れたのを見て、お母さんもやって来ては三者面談になったわけだが、二人で説得するもののやはり譲らない。「これ以外は受けない」 泰紀がこんなに頑固だとは思わなかった。あげく三重大学よりは近畿大学の新設学部に進学したいと言い出した。近畿大学の新設学部・・・ここだ。広島にある工学部とは違い、東大阪という立地の良さ・・・最近は俄然勢いがある近畿大学、それに加えて新設学部ということもあり、こりゃボーダーはかなりのものになるはず。たぶん立命館よりは難しい、勝負目は少ないと見ていた。
私立の発表が出始めた。名城には受かった、まずは安心。すると立命館にも受かった。これで後顧の憂いなく三重大学で勝負できると思った。ところが厳しいと踏んでいた近畿大学にも受かってしまった・・・らしい。俺は報告を受けていない。
お母さんからメールが届く・・・受験した全ての大学に合格させていただき、塾頭と内山先生、本当にありがとうございます・・・
ただ、・・・近畿受かったから近畿大学に進学するわ、と言ってきました・・・とお母さん。
とりあえずは三重大学は受けるように明日にでも言うつもり。そして明日は内山先生の最後の授業・・・内山先生、さすがプロ講師、いいものを見せていただきました。俺からも本当に感謝します。
しかし泰紀・・・明後日は三重大学を受けるんやろな・・・嬉しい懸念が一つ増えてしまった。
現役にこだわる必要はない。ハナっから浪人ではなく、全力を尽くして志望大学に落ちた以上は、志望大学を目指しての浪人の1年はじゅうぶんにあると思っている。ただ、俺にもまた落とした責任がある。それで作ったのが4年生・・・高校3年間をウチの塾で過ごした生徒に限って、月に1万円のランニングコストを頂いて1年間勉強してもらう。ただ、俺の授業やウチの講師の授業を受けるぶんにはお金は頂かないが、内山先生のような塾外部のプロの講師に頼む場合はその分のお金を頂いている。ちなみに俺の取り分はない。
浪人の1年間の負担を気にせず、妥協せずに「約束の地」に進学させたい・・・それが俺の願いだ。
とりあえずは心底安堵。今夜は少しだけ飲もう。