らいちゃんの家庭菜園日記

家庭菜園、家庭果樹栽培及び雑学日記

熊野古道を歩く(その4)三鍋王子

2012-02-10 | 趣味

“熊野古道を歩く”シリーズ4回目は「三鍋(みなべ)王子」をご紹介します。

千里王子からJRの線路沿いに進み、高架をくぐって南部峠(みなべとうげ)のゆるやかな上り坂を登りきると石仏があり、そこから峠を下り、南部川をわたって南部駅の方へ向かう街路の傍らに三鍋王子(みなべおうじ)があります。
途中、「紀州梅干館」に立ち寄り工場見学を試みましたが、生憎、当日は工場は休みでした。ここでは梅干しの販売もしておりメンバーの中には高価な梅干しを購入した者もいました。
なお、「みなべ(三鍋、南部)」の地名の由来は、2kmほど沖合いに鹿島という島がありますが、この島の形が3つの鍋をひっくり返したように見えることから、と伝えられています。

「丹川(河)地蔵」
丹川(河)地蔵は三鍋王子社参道の前にあることから、熊野詣の人々はここで暫しの休憩をとったものと考えられているそうです。


「丹河地蔵の大銀杏」
説明板によれば、地蔵堂境内にある銀杏は昭和49年に和歌山県の文化財に指定されています。
当時の推定樹齢は約300年で、地蔵堂の文献上の初見とほぼ一致しているそうです。幹回胸高約4.3m、根周り7mで樹勢は衰えを見せず、毎年たくさんの実がなるそうです。



「三鍋(みなべ)王子」
三鍋王子は熊野九十九王子の中でも由緒ある王子社のようです。
この王子社は、天仁2年(1109年)藤原宗忠の「中右記」をはじめ、建仁元年(1201年)の後鳥羽上皇の「熊野御幸記」など多くの文献に記されており、鹿島、須賀社と共に南部三社と称せられ立派な社殿(現鹿島神社本殿)が建立されているそうです。



「小栗(おぐり)井戸」
常陸国の小栗判官は悪者に毒酒を飲まされ、医薬効なく、歩行さえできなくなりましたが、熊野の峰の湯が卓効あると聞き、妻・照手姫の献身的な介添えで車に乗せられて熊野に向かいました。
その途次、照手姫がこの井戸から水を汲んで判官に飲ませたと伝えられている井戸ですが、現在は水はなく、埋められて石の枠組みだけとなっています。
なお当地には、小栗判官が通った道が小栗街道と名付けられて今も残っているそうです。