“熊野古道を歩く”シリーズ2回目の今日は古くから白砂青松の浜と呼ばれ、景勝地として有名な「千里の浜」をご紹介します。
岩代王子と千里王子を結ぶ参詣道はかつては海岸沿いであったと伝えられていますが、現在は侵食によって通行不能となっているため、国道42号線南側の住宅地を通りぬるコースとなっています。
・千里の浜に行く道路沿いには、漁師さんがメザシの天日干しをしていました。
「千里の浜」
古代では、岩代から目津崎までの浜を岩代の浜・千里の浜と呼び、熊野詣の大宮人が初めて海浜を通る古道でした。
『伊勢物語』や『枕草子』、『大鏡』、『新古今和歌集』など、多くの文献にその名が散見されるそうです。
この千里の浜は中世の熊野御幸期には幅広い砂浜であったようですが、1331年(元弘元年)の地震で地形が変わってしまったと伝えられています。
また、千里の浜は本州一のウミガメの産卵地としても名高く、5月下旬から8月上旬にかけて産卵のため、たくさんのウミガメが上陸してくるそうです。
・太平洋に面した千里の浜です。波の音を聞くと心が洗われます。
・沖の岩場では数人の釣り人が魚釣りをしていました。
『大鏡』には、花山法皇が熊野参詣の途中千里の浜で病気になり、海岸の石を枕にしてお休みになったと云う逸話が載せてあるそうです。
・千里の浜を歩いている時、珍しい石を見つけました。
・石の表面にはアンモナイトの一種、菊石類のような9つの窪みがありました。
・浜辺で昼食を食べていると、波打ち際にカモメが数羽飛んできました。