ら族の歳時記

「道が分かれていても人は幸せになる道を選ぶ能力がある。」
能力を信じ、心の安らぎの場を求めて、一歩一歩。

この世の終わり

2017-04-20 22:43:34 | 身体のこと
妹夫婦の知人に離婚の危機に陥っている人がいる。

妹夫婦は双方から話を聞いていた。

とにかく嫁の悪行がすごい。

本人は悪行と意識はしていないが、
後先考えずに行動してしまう。
事後連絡さえもなく、
それに振り回される旦那がかわいそうになる。

その関係は、さておいて、
旦那の発言がある意味興味深い。


「僕は重病人だから
 この体でフォローをするのは
 大変なんです」

彼の病気とはIgA腎症

子供のころ、検診で見つかったらしい。

定期的に医者に通っているらしい。

しかし。。重病人ってなに???


腎疾患に適度に知識がある妹夫婦は
突っ込んだ。

妹「重病人ってどういう状態ですか?」

彼「病気が重いってことですよ。
 動けなくこともあるし。
 いつ透析になってもおかしくないし。」

妹「腎臓の状態はどうなんですか?」

彼「状態って?」

妹「腎機能はどのくらい?」

彼「???腎機能ってなんですか?」

妹「じゃあ。食事制限はどのくらいしています?」

彼「なんで食事制限が必要なんですか?」


結論、腎機能的には正常で、
食事制限不要な状態と判明。

ただ「透析」だけが独り歩きして、
いずれ透析をする=重病人
と決めつけているようだ。


彼「透析をすると食事制限も大変で。
  この世の終わりなんですよ。」

妹「・・・・(笑)・・・」




いつの知識だろう。

透析医療は目覚ましく変わった。


私が透析を始めたころは、
透析をすると死ぬといわれていた。

透析しないと死んでしまうのに
透析によって死に至ると思う人が多かった。


そして、透析をし過ぎると骨がもろくなるから
と透析しすぎないようにするために
リンやタンパク質摂取の制限をしていた。

タンパク質不足による貧血は
輸血で補えばよいとされていた。

透析を初めて10年過ぎると
関節が痛くなって
20年ぐらいになると寝たりなって死に至ると
いわれていた。


その昔は、透析による除水が
300mlしかできなくて、
水分は一切取れなかったとか聞く。


今なんて、除水は無限(?)にできるし、
リンを吸着する薬がどんどん出てきて、
ダイアライザーの能力もよくなり
タンパク質の制限もない。

骨を丈夫にする薬も出てきた。


十分透析をすれば
野菜類のゆでこぼしをしなくても
カリウムに気を付けなくても大丈夫になる。
(フルーツバイキングは危険だけれど)

今は、薬の加減で
グレープフルーツの摂取はできないけれど、
ほとんど、ふつうの食事をしている。



なのに。。。。



どうみても、
その旦那より私の方が心身とも
健全なようだ。


愚妻のことは、
かぎりなく発達障害なので、
矯正は無理としても、
旦那の自分の病気に対する知識については
再教育が必要だと思う。

彼が透析に入るころには、
もっと医学が進歩して
人工臓器ができて、
透析という行為自体がなくっているかもしれない。
なのに、未来に対して
絶望になる必要はあるのか。


という感じで、
妹夫婦の努力はこれから始まる。
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