退屈日記

とりあえず日々のつれづれを。

「『神の視点』を求めた作家の人物スケッチとオリジナルに失礼な続編ふたつあるいは『回り道』」について

2020-05-16 02:55:48 | Weblog
晴れ。夜十時頃に降り始める。

「阿佐田哲也の怪しい交遊録」を再読。

集英社文庫から91年に出たもの。
文庫で29年前だからオリジナルはそれ以上前。

「兵隊やくざ」(’65)の原作者としてかろうじて知っている有馬頼義(よりちか)。
「秋津温泉」(’62)の原作者の藤原審爾。

あるいは棋士の芹沢博文などの「キャラクターぶり」が何とも。
そして彼らの姿を描く著者も同様に。

「彼岸」に行った人も多い中で健在な人々の名前を挙げておこう。

畑正憲、長谷川きよし、山藤章二、水森亜土、十朱幸代、加賀まりこ、富士真奈美、
吉行和子、平野レミ、黒鉄ヒロシ、井上陽水、森雞二、伊集院静、高橋三千綱、佐藤愛子。

「交遊録」という名の「人物スケッチ」ということで。
何ともうらやましい「お付き合い」の数々よ。

「紙相撲」をひとりで楽しんだ著者ならではの作品。
「神の視点」を求めたゆえか。

クリスチャン・デュゲイ「スキャナーズ2」(’90)を観る。

つまらんだろうと思いつつついつい。
やはりつまらん。

姉弟の関係が初めて登場。
スキャナーズを使って「権力欲を満たそうとする男」がいて。

結局「血管が膨れて頭が爆発する映像」のみが頼りでは何とも。
ありきたりな「陰謀」を加えたのみ。

「毒を喰らわば皿まで」ということで。
引き続きクリスチャン・デュゲイ「スキャナーズ3」(’91)を観る。

姉は父親が試験中のクスリを使って「魔女」に。
弟は思いがけず親友を殺してしまって悩み放浪の末なぜかタイへ。

「世界征服」をたくらむ姉を阻止しようとする弟との対決に。
結果はわかっているのでどう描くのかと思ったら案外「古典的」。

オリジナルのデヴィッド・クローネンバーグ「スキャナーズ」(’81)と比べようもなく。
キャストにも物語にも魅力がないのが残念。

「休日前」になるとなぜか昔から「ジャンク=ゴミ」を求める習慣は変わらず。
素敵な著者に倣って「回り道」だということにしておこう。
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