退屈日記

とりあえず日々のつれづれを。

「オープンリソースが示す『倫理』あるいは素敵な英国風味と七人で一人を演じるSF」について

2020-01-03 02:54:33 | Weblog
晴れ。寒さはやや緩む。

今日はパルコ・ブックセンターへ。

テーマごとに本が置かれているのを見ているうちに。
上野千鶴子「情報生産者になる」を見つけて買って読む。

「論文」というのはこうして書かれるものなのかとわかった次第。
志のある文系の学生なら読んでおくべきか。

「KJ法」や「うえの式質的分析法」の詳細な解説もあり。
「ここまでやった上での情報生産」なのだということも同時に。

親切極まりない内容で素敵。
実例もあるのでわかりやすさも倍増か。

「読むことと書くことの鍛錬」がここに。
もちろん「情報から何を読み取るのかの技術」も。

こうした「オープンリソース」によって
「ある種の『倫理』」が示されることも忘れずに。

要は「何でも書けばいいわけではないこと」。

ガイ・リッチー「シャーロック・ホームズ シャドウゲーム」(’11)を観る。

ロバート・ダウニー・Jrの魅力が遺憾なく発揮されていて。
「ワトソン」のジュード・ロウは案外「賢い」。

ジャレッド・ハリスのモリアーティ教授の「邪悪さ」もなかなか。
ノオミ・ラパスは「ジプシーの占い師」として登場。

ホームズの兄マイクロフトのスティーヴン・フライに「英国風味」がたっぷり。
これですよ、これ。

シューベルトの「鱒」は中学時代を思い出して懐かしい。
モーツァルトの曲もあれこれ。

この「素敵なセンス」は覚えておきたいもの。
あれこれ盛りだくさんで何とも好ましい。

トミー・ウィルコラ「セブン・シスターズ」(’17)を観る。

異常気象と人口増加に苦しむ「未来」では「食料供給」が問題になり。
遺伝子組み換え作物で切り抜けた一方その影響で多生児が増加する「矛盾」が。

その結果「児童分配局」による「一人っ子政策」が基本となり。
「余分に生まれた子どもたち」は人口が減るまで「冷凍睡眠状態」に。

そんな中ウィレム・デフォーの祖父は亡き娘が産んだ「七つ子」を
どうにか生き延びさせるための「工夫」を。

そこには「辛い決断」もあって。
「個性」を奪われた姉妹たちは辛うじて「一人の人格」を演じるのだが。

ノオミ・ラパスが何と「一人七役」。
姉妹たちの名前が「曜日」になっているあたりがなかなか。

「一人っ子政策」を維持する大臣にグレン・クローズ。
「無慈悲さ」を「現実の大変さ」によって糊塗する姿など。

原題は「What Happened to Monday?=何がマンデイに起こったか」。
ロバート・アルドリッチ「何がジェーンに起こったか」(’62)を思い出し。

タイトル通り「マンデイに起こったこと」の意味を噛みしめよう。
そして「児童配分局」に追い詰められたひとりひとりの「結果」についても同様に。

敢えて詳細については書かないのでそれぞれにご確認を。
ラストに至ってその意味はわかるはずなので。

「セブン・シスターズ」というタイトルには
「セブン・サムライズ=七人の侍」という含みがあるのも忘れずに。
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