pippiのおもちゃ箱

舞台大好き、落語大好き、映画大好き、小説大好き、猫大好き!なpippiのつれづれ日記です。

志らく一門会@上野広小路亭

2010-02-28 23:34:20 | 落語・講談

前回、市ヶ谷の独演会での志らくさん遅刻事件での、お弟子さんたちの鮮やかなフォローぶりに感心し、ついに一門会に行ってしまいました。

上野広小路亭は、なんと大学生の時に正月バイトした上野風月堂の隣でした。そのころ既にあっただろう古ーい雑居ビル風。30分前に着くと、寒風の中5人ほどが並んでいました。チラシを配ったり、当日券の案内をしているのは、先日市ヶ谷で高座にあがっていたらく次さんでした。そこにあらわれたのはなんと談志師匠!奥様らしき方と一緒にそおっと立っている姿は、傲慢さなどけらもない、謙虚なお姿でした。ちょっと得した気分。さて入場。ビルの入り口でスリッパに履き替え、2階のロッカーに靴を預け、会場は3階。火事になったら逃げられないだろうなあ・・

らく太さんのサイトで予約したものの、実券を持っている人から入場ということでちょっと不安でしたが、無事前から2列目の座椅子をGET.かぶりつきも空いてましたが、2列目で足を投げ出して座ってる人を見て、そちらにしました。こういうとこって、後ろ(といっても狭いのでそこでも十分)の椅子席から埋まるみたいですね。

高座も手を伸ばせば届く近さなので、舞台裏のガサゴソも聞こえます。
トンツクトンツク。。はじまった!

高砂や      らく八
壷算       志らら
木乃伊とり   志ら乃

     中入り

杯の殿様    志らべ
二十四孝    志らく

開口一番、らく八さんは緊張していっぱいいっぱいな高砂や。
2番手、志ららさんは、一番弟子のこしらさんと「平成立川ボーイス」を結成してオールナイトニッポンのレギュラーを狙っているというマクラから壺算へ。この方ははじめてですが、とっても印象的な、手に汗握る「壺算」でした。目の前ということもあるのかも知れませんが、迫力あったなー
「らく八じゃ、どうなることかと思いましたが、このあとは志ら乃がなんとかしてくれっから。」という言葉どおり、志ら乃さんが出てくるとなんかほっとしました。遅れて入ってきたお客さんにも、「ほら、ここ空いてますから、どうぞ。立ったままじゃ、まだ50分もありますから。」と気を使う志ら乃さん。好青年ですね~「木乃伊とり」も、人物描写がくっきりして、吉原に行ったまま帰ってこない若旦那、おいらん、ミイラとりがミイラになっちゃう番頭さん、棟梁、めしたき、みんな違う人に見えて演劇をみているようでした。
中入後は志らべさんの「杯の殿様」こちらも吉原の噺でしたが、志らのさんの噺に出てきためしたきの権助がちらっとカメオ出演していて客席を沸かせてました。殿様が、「あのおなごはどうじゃ!」といちいち指さす方向に座っていたため、私のことをさしてるわけじゃないのにドキドキしました

おまちかね志らく師匠。昼は逗子でたい平さんとの2人会だったそうで、津波情報でお客さんたちが「高いところに逃げてください」と言われ、2階席に移動してたとか。。ほんとかな~でも、今回は間に合ってよかったです。遅刻事件に関してお弟子さんたちがネタにしないのはさすがですね。志らべさんだけが「今日は師匠、来てますから。」とちらっと言ったくらいでした。
志らく師匠の噺は「二十四孝」あまりにも親不孝な男に、大家さんが唐(もろこし)のいろんな孝行話をして聞かせ、それを男が家に帰ってもっともらしく妻と母にするという、これまた「受け売りの滑稽」噺でした。「てやんでえ!」と、鼻をくいっとさせる江戸っ子のしぐさが師匠、かわいい!

 

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立川志の輔独演会@銀座ブロッサム1階17列下手

2010-02-27 23:06:34 | 志の輔らくご

正月PARCO以来1ヶ月ぶりの志の輔らくご。

前座は志の春さんの「元犬」

志の輔さんの前座は志の春さん率が高く、いままであんまり私とは相性が合わない気がしていましたが、今日の噺はとっても良かったです。白い犬が、願かけをして人間になり、奉公にでる噺です。口入屋の上総屋さんに羽織を借りて着方がわからないというところで、「羽織が着られないっていうのは前座も同じ」というところではちょっと素になってて面白かったです。目指せ真打!なんか、犬の気持ちがいじらしかったです。

志の輔さん一席目は「バールのようなもの」
マクラは当然のようにバンクーバーオリンピック。カーリングと女子フィギュアを話題にされていました。特にフィギュアの「芸術点。」これは人によって基準がちがうよね~と。突然小噺をいくつか披露。これが面白かった!「この噺のうち、どの噺が金でどれが銅って、みなさんわかりますか?」う~んさすが。わっかりやすい!
「バールのようなもの」は、志の輔さんの新作落語の中で一番好きな噺です。何気なく使っている言葉、おかしくない?という発想に目からウロコです。「女のようなやつ。」と言ったら女じゃない、「ダニのような」と言ったらダニじゃない、「ハワイのようなところ」と言ったらハワイじゃないだろ、とご隠居さんに教えられた男。スナックで知り合った女の子のことを奥さんに問い詰められて、「あれは妾じゃない。妾のようなもの。」と言ってしまい、奥さんにボコボコにされてしまいます。妾だけは、「~のようなもの」をつけると意味が倍増するというオチ。先日の談春さんの落語でも思いましたが、落語って、誰かがもっともらしく話したことに感動したあわてものが、自分でちゃんと消化しないまま、受け売りで他の人に話して失敗するというパターン多いですね。耳が痛いかも。。。

仲入り後は「百年目」
3月が目の前のせいか、お花見の噺。「芸者」のことを「迎車」と勘違いするほど堅物で通っている大店の番頭さん。実はひそかに芸者や幇間と遊んでいました。ある時、船で花見にでることになり、酔っ払った番頭さんは船から土手にあがり、顔を扇でかくして芸者や幇間と鬼ごっこを始めます。そこで偶然主人である店の旦那と遭遇し、あろうことか旦那をつかまえてしまって大慌て。いそいで帰って眠れぬ一夜をすごします。あくる朝、主人に呼び出された番頭さんは。。。叱られるどころか、旦那から「旦那」という言葉の意味、番頭さんのこれまでの苦労や努力へのねぎらい、また、来年には店を持たせるので、どうか辞めないで欲しい。。といったことを静かに言われます。この旦那さん、すごい。あれだけの醜態を見せられたのに、一言も小言を言わず、しかも当の番頭さんを海よりも深く反省させ、これまで以上の忠誠を心に誓わせてしまうのですから。こっぴどく叱られるよりも、ズシーンと胸に響いたんでしょうね。。。

桜がずうっと咲きそろった土手で、家族や長屋の人たちや、俳句を詠む老人がそれぞれにお花見を楽しんでいる。その前をすべるように通り過ぎる賑やかな宴会の船遊びの光景が浮かんできました。

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音楽朗読劇「モリー先生との火曜日」@有楽町朝日ホールL列下手

2010-02-26 21:17:04 | 観劇/コンサート

日本中がバンクーバーオリンピック女子フィギュアに沸いていたお昼過ぎ、有楽町マリオンに「モリー先生との火曜日」再演を観に行きました。ビッグカメラのテレビ売り場も、マリオン前の街頭テレビも黒山のひとだかり。後ろのほうの人は携帯で映像を観ていました。有楽町駅では号外も配られていたようです。

さて、モリー先生との火曜日。デトロイト・フリープレス紙のスポーツコラムニストであるミッチことミッチェル・アルボムと、難病ALS(筋萎縮性側索硬化症)に侵され、死を目前にした大学の恩師モリー・シュワルツ教授の最期の授業を描いた作品です。小原孝さんのピアノ、真部裕さんのバイオリン、モリー先生が光枝明彦さん、ミッチ・アルボム今拓哉さんは変わらず。ミッチの妻が井料留美さんから土居裕子さんに変わり、曲の構成も少し変わっていました。

「人生の意味」について、今回も深く考えさせられ、心が洗われるようでした。特に土居裕子さんの澄んだ歌声に、すーっと涙が出てしまいました。

客席には演劇評論の小田島雄志先生や扇田昭彦さんが。また。場違いなSPみたいな人たちが入ってきたと思ったら、森(元)総理がきていました。

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GARANTIDO~生きた証@東京芸術劇場1階F列下手

2010-02-23 23:06:03 | 観劇/コンサート

             

作:謝珠栄

出演:

伊礼 彼方、上口 耕平、川本 昭彦、岸 祐二、坂元 健児、島田 邦人、
樹里 咲穂、西村 直人、畠中 洋、平野 亙、吉野 圭吾、良知 真次

昨日の熱も午前中いっぱい寝ていたらすっかりさがり、無理かな~と思っていたGARANTIDOのソワレに行ってきました。バカは死ななきゃ治りません。。。

これは、屋台骨を失ってバラバラになりかかった劇団と、その劇団によるブラジル移民の苦難を描いた劇中劇という二重の構造になっています。Garantidoというのは、保証の意味で、「ジャポネス・ガランチード」(日本人は保証付き、日本人なら間違いない)ということのようです。

吉野 圭吾さんはTSではまじめな役が多いですが、「モーツアルト!」でのシカネーダーや「ヴァンパイア」でのヘルベルトの面影は皆無。ものすごーくストイックで大真面目な役です。坂元健児さんはこれまたとってもおいしい役で、この劇中劇の作者であり役者でもあります。とりまぜて3役をこなし、ソロもいっぱい。ファンにはたまらないですよ。。。そして岸 祐二さん。この方もソロがあります。劇団ではクールな役。劇中劇では極悪非道です。女なら絶対許せない罪を犯します。ひどい!ひどすぎるよキッシー!って感じ。ジャベールを思わせる上から目線のソロは聴かせますよ~

まあ、ブラジルエピソードのほうはちょっと尻切れな感じもあり、かなり重いテーマで説明的になったりという感じはありましたが、歌とダンスは素晴らしく見ごたえがありました。移民の苦労、日系2世の苦悩など、考えさせられる内容でした。今回の収穫は伊礼彼方くんでしょうか。あんなに歌って踊れる方とは知りませんでした。前回エリザベートで伊礼君のルドルフはなんとなイメージ違いな気がしてく観ませんでしたが、次回キャスティングされた時にはぜひ見たいと思います。

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新文芸坐落語会@新文芸坐最前列センター

2010-02-22 23:39:58 | 落語・講談

実は38度の熱が出てしまったのですが、インフルエンザとか感染性の風邪ではないと診断してもらったのでちょっとふらつきながら文芸坐に行ってしまいました。

だって、今もっともチケットとりにくい立川談春さんをかぶりつきで聴ける機会など、めったにあることではなかったので・・・・バカですよね~やっぱり。

文芸坐に行くのは初めてだったんですけど、これがすごいとこにあるんですね。池袋の裏側って感じ。周りには風俗店がいっぱい。。。そんなコワイ場所の、なんとパチンコ屋さんのビルの上。たぶん、こんなことがなければ一生行かなかっただろう界隈です。

で、エレベーターで会場につくと、すでに前座のこはるさんの噺が始まっていました。立川こはるさん。一瞬、少年かと思う中性的な女性でした。でも、軽やかな調子でわかりやすい落語でした。

2番手は立川志遊さん。先日志らくさんの会で聴いた「お七」

3番手は20年かけて真打になったという立川雲水さん。「鴻池の犬」という犬が主人公の噺でした。お金持ちにもらわれて立派になった黒犬が、みすぼらしくなった兄弟犬と再会する噺でしたが、そのみすぼらしい犬が不良になって飼い主に捨てられたというつらいつらい身の上話に、ついもらい泣きしてしまいました。

仲入りのあとは、いよいよ談春師匠登場。マクラは映画館で「おとうと」を観た時に、お隣に座った金正雄さん(金正日さんの息子)似の人の話。談春さんは正雄正雄とよんでましたが、その人の一挙一動が面白すぎて映画そっちのけだったとか。そして、温泉でロバート・デニーロに出会った話。すっごく面白かったです。落語は「天災」古典落語では抜群のうまさを誇るという談春師匠だけあって、情景がぱっと浮かんで素晴らしかったです。またひいきが増えちゃった。

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ゲキ×シネ蜉蝣峠@新宿バルト9

2010-02-21 21:09:49 | 映画/DVD

去年の春に赤坂通いした蜉蝣峠がゲキ×シネとなって帰ってきました。会いたかったよ~天晴様!

アップ多用で表情もよくわかり、シャモリさんの着ぐるみの中の堤真一さんの目が意外と優しかったり、最後の死闘で天晴にとどめを刺す闇太郎の目がすごい迫力だったりと、いろいろ発見がありました。いろんな角度から見られるのもゲキシネのいいところですね。

お隣の女性グループも、休憩中に「蛮幽鬼も早くゲキシネになればいいのにね。新感線の舞台はチケットとれないし、とれたって高いし・・・」という話で盛り上がってました。・・・・そうなんですけどね、そうなんだけど~やっぱり生の舞台のあの空気感は映像じゃ感じ取れないところがあるんですよね。。。だからちょっと無理しても行っちゃうんです。

。。。。しかし、次回作「薔薇とサムライ」は遠い席。。。残念

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THE 39 STEPS@シアタークリエ2列センター

2010-02-20 23:05:41 | 観劇/コンサート
原作映画:

アルフレッド・ヒッチコック監督「三十九夜」 

   出演:石丸幹二 浅野和之 高岡早紀 今村ねずみ

あらすじ

1935年のロンドン。ミュージックホールで銃の発砲騒ぎに遭遇したリチャード・ハネイは、アナベラ・シュミットと名乗る謎めいた女性に請われて彼女を自宅へ連れ帰る。自分はスパイであり、イギリス軍の重要機密を守るために追われているとアナベラが告白したその夜、彼女は何者かに命を奪われる。
翌朝。アパートの外にはアナベラを追っていた二人の男がハネイを待ち受けていた。何とか男たちをかわしたハネイは、自分がアナベラ殺害の容疑者として手配されていることを知る。殺人の疑いを晴らすためには、アナベラの任務のなぞを解き、真犯人を捕まえるしかない!警察、スパイ、殺人者を巻き込んでハネイの逃亡劇が始まった―!!(公式HPより)

ストーリーはともかく、石丸さん以外の3人がほんの小さいのも含めて139役も演じるコメディーというのがなんだか楽しそうだなーと思い、久しぶりのクリエへ。有楽町から日比谷に向かうと、フレッシュネス・バーガーのお隣にセブンイレブンができていました。ちょっとの間にいろいろ変ってしまいますね。ファースト・キッチンも改装中でした。

開演前は客席飲食OKなのでおにぎりを食べようとしたら、いきなり演出の方がステージで見どころの説明や作品背景、クイズなどを始めてしまったので、ちょっと焦りました。これってもう食べちゃいけない時間ですよね?やはり。

ヒッチコック作品ということで、この作品にもヒッチコックがちっちゃく出てきます。そんなとこにもこだわりが。そして、舞台上にしつらえられたボックス席から石丸さんが顔をだすと、オペラ座の怪人を思い出してしまいました。またみたいな~石丸さんのラウル子爵。。。

なんて感慨にふける間もなくジェットコースターのようなテンポのよいストーリーが始まりました。さすが粒ぞろいの役者さんたちだけあって楽しい楽しい!特に浅野和之さんの芸達者ぶりには脱帽!でした。石丸さんもすごく楽しそうに演じていて、舞台をみながらにやにやしてしまう自分に気付いてしまいました。農場でお魚食べているシーンでは「オンディーヌ」の時のハンスを思い出し、目を大きくキョロっと動かすシーンでは「壁抜け男」を思い出し・・・新生石丸さんを見なくちゃだめじゃない!と思いつつ、どうしても四季時代を思ってしまう私でした。それだけ看板しょってたんですよね~

ヒッチコックの他の作品のパロディーシーンもいっぱい出てきます。少ない小道具をとっても効果的に使って、本当に楽しい作品になっていました。

 

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今回の衣装はビシッと身が引き締まります!

2010-02-15 23:55:49 | 私の好きなもの

うさぎさんので田代万里生くんのブログをのぞいたら、新たな作品のポスター撮りがあったとの記事が。

「今回の衣装はビシッと身が引き締まります!」と。

皇太子様貴族だけに許された赤いコートの「僕こそミュージック」な楽聖

期待に胸は打ち震え。。。また帝劇通いが始まりそうな悪寒。。。

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Happy! Valentine

2010-02-14 18:55:16 | 雑感

今日はバレンタイン・デー。娘たちは昨夜熱心に生チョコ作りに励み、今日はさっさと出かけていきました。

お父さん、残念だねー今年はチョコなし?と聞いたら、「ちゃんともらったよ。」とにっこり。いつの間にやら娘ふたりからしっかりもらったらしい。

な~んだと思いながら私からも「はい。」

写真のとおり、手作りのチョコは別のところに行ってしまったようですが、まあ、三個は確保できて夫もちょっと嬉しかった様子でサッカーに出かけていきました。

どんなチョコを作ろうか、どんなラッピングにしようかと、あれこれ迷った若い日々をちょこっと思い出しました。

みんながんばれ!

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立川志らく独演会@アルカディア市ヶ谷富士の間E列上手

2010-02-13 23:12:26 | 落語・講談

あ~びっくりした。。。こんなドキドキした落語会ははじめてでした。

前座の立川らく八さんが高座にあがったとたん、「師匠、きてないんすよね。。。今、楽屋はえらいことになってて。」と。

らく八さんの「強情灸」は、江戸っ子のやせがまんみたいな噺でした。でも、大丈夫なのかな~独演会なのに。と、きもそぞろで聴いていました。

続くらく次さんが出てきても、まだ志らくさんは到着していない様子。そんな中でも落ち着いた「片棒」は楽しかったです。

「いくら談志の狂気を受け継いでるといってもね~」と言いつつ次に出てきたのは志ら乃くん。え?噺家さんの名前が書いてあるはずのめくりが白紙。あきらかに志らくさん到着までのつなぎ。着物も一席目のらく次さんのを借りたと言ってました。このままじゃ、独演会じゃなくて志らく一門会になっちゃいます!志ら乃くんも時々舞台袖を見て噺をつないでいる様子。それでも、次は確実に仲入りになっちゃうとわかった時点で覚悟を決めて「壺算」をしっかり演じてました。「まだ、最終兵器らく平もいますから。」しかし、しびれを切らしたらしいお隣の男性は笑いもせず明らかに怒っている様子。そりゃそうですよね、いくら弟子が頑張っても、志らくを聴きにきたんだから。

さて、仲入りも時間のアナウンスがなく、心配していましたが、ロビーでおにぎりを食べているところで、スタッフの「まもなく志らくが登場します!」

そして志らくさんようやく登場。どうもこの会は明日だと思ってバンクーバーオリンピック見てたらしい。奥さんにいわれて気が付き、練馬の自宅からすっとんで来たとのことでした。ほんとか~

まあ、時間の押してる中、一席では本当に一門会になっちゃうのでと、「短命」と「文七元結」をやってくださったので、まあ満足でした。

しかし、弟子のみなさんよく頑張ったよね。特に志ら乃くん。ロビーで手ぬぐい売る担当で来たらしいのにしっかり高座をつとめてたし、帰りにはお客さんひとりひとりに「ありがとうございました!」と頭を下げ、「着物と雰囲気ちがいますね~」とおばちゃんたちに声をかけられると、「ユニクロです。」と、生真面目に答えている姿もさわやかでした。

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如月の三枚看板 喬太郎+文左衛門+扇辰@銀座ブロッサム1階4列センター

2010-02-12 23:48:41 | 落語・講談

一度は聴いてみたいと思っていた柳家喬太郎さんご出演の落語会に行ってきました。

さすがに新富町は仕事の後に行くには遠く、駅の階段を猛ダッシュしたものの、ブロッサムについた時には既に前座の入船亭辰じんくんの「たらちね」がロビーまで聴こえていました。一緒に走ってる人もいて、ちょっと嬉しかったです。

「たらちね」は10分ほどで終わり、次に出てきたのはなんと喬太郎さん!トリかと思ってたのに意外。落語家さんの人気ランキングでは志の輔さんと1・2を争っているのですが、やはり落語の世界では先輩後輩の順番が厳しいのかな。走ってよかった~とつくづく思いました。

さて、喬太郎さん。人気のわけがよ~くわかりました。しなやかなんです。そんなにお年ではないのに髪は柔らかなグレーだし、お着物はパステルカラー。95キロのふくよかな体から醸し出す雰囲気はなんともソフト。どちらかといえば硬派な志の輔さんや志らくさんとくらべると女性受けしそうな感じですね。マクラでも、「相武さきちゃんが新幹線の中でシューマイくれた夢みちゃった」と、でっかい体でそれはそれは嬉しそうにおっしゃってました。

喬太郎さんの演目はたいこもち一八の「たいこ腹」。たいこもちといえばヨイショ。

「される身になってヨイショは親切に。」遊び飽きた若旦那が次に興味をもったのは「鍼」。最初はあっちこっちぶすぶす刺してみたけどつまんない。やっぱり生きてるものじゃないと・・・と、猫に。それでもあきたらず、思いついたのがたいこもちの一八というわけです。もう、喬太郎さん、踊るののけ反るの、すごいサービス精神でした。

3席目は入船亭扇辰さん「徂徠豆腐」。この演目は志の輔さんで聴いたことがありましたが、角刈りで思いっきり江戸っ子風の扇辰さんの豆腐屋さんもとてもよかったです。まだ貧乏だった荻生徂徠が、恩を受けた豆腐屋に恩返しをする噺ですが、豆腐屋さんが火事で全焼した豆腐屋を立て直してもらったことよりも、徂徠が極貧浪人から柳沢吉保に抜擢され立派な学者になったことを喜ぶところでほろっとしました。豆腐屋さんが、食い詰めて一日冷ややっこ一丁しか食べていない徂徠に「にぎりめしを持って来ましょうか。」と申し出た時、「豆腐なら売り物だから後で金を払えば済む。しかし、めしをめぐんでもらうと乞食になるから断る。」と言いきった姿に感動した豆腐屋さんは、それならと、毎日おからを届けるのです。清貧学者と江戸っ子の心意気に涙。扇辰さんがリアル豆腐屋さんに見えました。きっとこういう人を玄人好みというんじゃないかなあなんて思いました。

仲入り後は、橘屋文左衛門さん「らくだ」。マクラなしで、いきなり「おい!らくだ~!」と、本題に入ってびっくりしました。文左衛門さんもはじめてでしたが、なんというか、凄味がありすぎてちょっとショーケン(テンプターズじゃなくて最近の迫力のショーケンね。)に睨まれてるみたいでこわかったです

「らくだ」という噺自体、ちょっとシュールというか怖い噺ですが、死んだならず者の「らくだ」の兄貴分に翻弄される屑屋さんがお酒を飲まされてどんどん変貌し、やくざの兄貴分と立場逆転していく過程がものすごくスリリングで面白かったです。文左衛門さん、本当にどんどん酔っ払い状態になっていって、恐ろしい表現力。身ひとつでここまで表現できるって、落語って本当にすごいなあと、またまた感動してしまいました。

懲りない私は明日も志らくさんの会にいってきま~す当分落語熱に浮かされそうです。

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志らくのピン 古典落語@内幸町ホールH列センター

2010-02-09 23:34:05 | 落語・講談

初めて行った内幸町ホール。新橋という土地柄なのか、客層は中年以上のサラリーマン風の男性が多かったです。SL広場では、お約束のようにサラリーマンたちがテレビ局の人にインタビューされていました。

さて、志らくのピン。

前座は二つ目の立川志ら乃くん「星野屋」。なかなか勢いのある若手でした。口の形が似ているせいか、ちょっとした語り口が談志さんを彷彿とさせました。

志らくさん一席目は「お七」。マクラは朝青竜問題でしたが、か~なりカゲキでちょっと心配しちゃいました。でも、朝青竜のおかげで相撲界が盛り上がったのは間違いないという意見にはちょっとうなずけました。

「お七」は、口下手な男が、自分の家に生まれた赤ちゃん(お初ちゃん)を、江戸っ子で口の悪い男にさんざんな言われ方をし、仕返しに相手の家の赤ちゃん(お七ちゃん)をけなしに行く噺。エスカレートしすぎてシュールな噺になるところを、志らくさんが上手に料理してすっきりまとまっていました。

二席目は「笠碁」。
囲碁の「待った」「待たない」から喧嘩になってしまった男たちのめんどくさい友情物語。男ってかわゆいかも。

仲入り後は「妾馬」。
妹がお殿様にみそめられ、側室として後継ぎを生んだことから侍に出世した江戸っ子八五郎のお話。

どの噺も志らくさんのものすごいテンションで語られて楽しい楽しい。その勢いに乗せられ、今日もぐぐぐい~っと志らくワールドにひき込まれてしまいました。

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韓国版「モーツァルト!」

2010-02-07 21:53:45 | 観劇/コンサート
YouTubeで、久しぶりの「僕こそミュージック!」が聴けました。

日本のM!も、ドイツ語圏や英語圏からみるとこんな感じなんですね。きっと。
コロラド様とパパはわかったけど、シカネーダーはどの人でしょう?
あ~早く日本版のキャスト発表にならないかな~!待ちきれません!

[Xiah JunSoo] 100126 Musical Mozart(Xiahzart) Curtain Call


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蜘蛛女のキス@東京芸術劇場1階S列下手

2010-02-06 23:03:34 | 観劇/コンサート

             

《原作》 マヌエル・プイグ
《脚本》 テレンス・マクナリー
《作曲・作詞》 ジョン・カンダー&フレッド・エッブ 
《振付》 名倉加代子  平山素子 《映像》 奥 秀太郎

○出演者 モリーナ /  石井一孝  
蜘蛛女・オーロラ / 金 志賢
ヴァレンティン /  浦井健治  
 モリーナの母 / 初風 諄
刑務所長 / 今井朋彦  
 マルタ /  朝澄けい
ガブリエル・囚人カルロス / 縄田晋   
看守マルコス / ひのあらた
看守エステバン / 田村雄一   アウレリオ・囚人ライモンド / 照井裕隆
囚人フェンテス / 笹木重人
囚人エミリオ / 長内正樹
囚人・ダンサー / 辻本知彦


Story
ファシズムが台頭する南米の刑務所。
ここで同房となった、若き政治犯ヴァレンティンと、映画を愛するゲイのモリーナ。
価値観も生き方もことごとく違う二人は激しく対立する。
が、極限状態の中で共に過ごすうち、二人は次第に打ち解けていく。
モリーナが大好きな映画の話しで、わずかな楽しみをわかちあう二人。
しかし、モリーナは刑務所長から、仮出獄と引き換えにある取引をもちかけられていた・・・
モリーナが心の支えとする憧れの映画スター“オーロラ/蜘蛛女”が妖しく冷たく彼の人生を繰っていく・・・・。



2007年の公演では、蜘蛛女を朝海ひかるさんが演じ、人間離れした美しさで魅了されましたが、今回はCATSのグリザベラで圧倒的な存在感を見せていた金 志賢 さんの蜘蛛女の糸にすっかりからめとられてグルグル巻きになってきました。

すーごかった~

南米の暗く恐ろしい刑務所でいたぶられ血だらけの政治犯ヴァレンティ・浦井くんと、悲しくはかないゲイのモリーナ・石井さんの切なすぎる愛。石井さんの歌はものすごく久しぶりでしたが、うまいな~・・・どうしようもないような悲しみが心が痛いほど伝わってきました。髪に赤いパッチン止めした石井さんのあまりの熱演に、(特に、おひざと肩の動きが女の子~)浦井君がちらっと素にもどって笑ってたとこ発見。

どうしようもない閉塞感、救いのない魂の前に浮かび上がる幻影は美しい映画スター・オーロラと、彼女が演じる蜘蛛女。蜘蛛女にキスされると死んじゃうのよね。

恐ろしい看守(こわすぎ~)と所長(今井朋彦さんマジ怖い)。ヴァレンティンの組織を一網打尽にするためにモリーナを利用するわけですが、最後にヴァレンティンがモリーナに託したのは組織への連絡なんかじゃなかったのですよ。そして、最期に倒れたヴァレンティンが見たものは、すべてが映画の中の出来事だったという夢の、そのまた夢という二重三重の仕掛け(’07公演ではあんまりすっきりしなかった)が今回ではっきりわかりました。切なくて苦しい結末。幻のようなモリーナの姿が輝いて見えました。そして蜘蛛女の怪しい美しさと圧倒的な歌声。こりゃもう、すごいとしか言いようがなかったです。金さんのダンスも歌もすごいと思ったら、韓国でも「シカゴ」とかで活躍されてたんですね。

そして、浦井君の成長ぶりにも圧倒されました。劇場中を支配する深い歌声。これからますます大きな役がつうんだろうなあ。。。って、次は劇団新感線「薔薇とサムライ」で謎の王子ですね。楽しみです。

前楽だったせいか、石井さんのご挨拶がありました。「明日は千秋楽で、決勝戦!って感じですね。今日は準決勝。『勝った!』って感じです。」と。ご本人も満足だったんだと思います。暗い作品だからなーと、スルーしようかと思ってましたが、行ってよかったです。また、かなり後方席でしたが、首から胸にかけてのすごい傷や手の甲の根性焼き、血だらけの顔や袋をかぶせられた囚人など、苦手な描写もあったので、遠目で全体を見通せてよかったかも。照井くんや辻本さんたち蜘蛛女ダンサーズも本当に見事でした。

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TALK LIKE SINGING @赤坂ACTシアター1階O列下手

2010-02-01 23:06:23 | 観劇/コンサート

夜半から雪の予報にもめげず、赤坂へ。19:30の開演というのは勤務の早退なしで劇場に行かれるので、本当に助かります。

三谷幸喜さんの凱旋公演、しかも主演ターロウの香取慎吾さんの脇を固めるのは川平慈英さん、堀内敬子さん、新納慎也さんという芸達者とくれば、どんなに後方席でもとれれば行っちゃう!実際、今回もチケットGETは至難の業でした。なので、O列端でも満足です。後方は結構傾斜があってストレスなしでした。

ストーリーは口から出る言葉がみんな歌になってしまうというターロウを、普通の社会生活をおくれるよう治療しようという精神科医と言語学者のいろんな試みと失敗と気づき。。。ですかね。ターロウの頭の中に住んでいるミュージシャンたちを追い出した時、彼は・・・

三谷さんの洒落た演出と、キャストの熱演で素敵なエンターテイメントになっていますが、テーマは結構深いものがありました。社会不適合者とされる人たちを適合者にするためにいろんな治療があるわけですが、それがその人にとって本当に幸せなことなんだろうか、という投げかけがあるように思いました。そのままを受け入れることの大事さ、ということでしょうかね。考えさせられ、泣かされました。頭の中の音楽が消え去った時のターロウの変貌ぶりと、「歌いたい」とつぶやいた時の涙。

川平さんのサービス精神満載な演技、堀内敬子さんの可愛らしさ、新納さんのかっこよさ、香取慎吾さんのピュアな演技に浸った2時間でした。
・・・それにしても慎吾ちゃんというのはガタイがいいですね~スレンダーで小顔の新納さんが隣にいるとますますマッチョに見えました。ネタバレになりますが、もうひとりマッチョ出てきますよ~上手の客席から。これには驚き!

劇場を出ると、赤坂は既に雪。明日の朝は道路凍っているだろうなあ。。

 

 

 

 

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