pippiのおもちゃ箱

舞台大好き、落語大好き、映画大好き、小説大好き、猫大好き!なpippiのつれづれ日記です。

ジョン王徹底勉強会@埼玉会館小ホール

2022-12-19 12:39:19 | シェイクスピア

講師:松岡和子

進行:河合祥一郎

シェイクスピアシリーズ最後の作品「ジョン王」。上演回数も少なく、ほとんど予備知識もないので、徹底勉強会で予習。この勉強会は4回なのですが、過去1〜3回は都合がつかず断念。この第4回は「ジョン王こぼれ話」とのことでしたが、そこは松岡先生と河合先生のこと、十分に満足な内容でした。

ジョン王は冬のライオンで浅利陽介さんが演じたちょっと軽目のキャラクターぐらいの知識でした。

今回の上演では、勇猛さから獅子心王Richard the Lionheart)と呼ばれたリチャード1世の私生児フィリップを小栗旬さんが演じます。台詞の量ではジョン王を凌ぐとか。ポスターでも、タイトルロールのジョン王とガッツリ向い合って大迫力。

松岡先生による当日資料には2幕ラストのフィリップの重要な台詞が原文で示され、この大事な台詞についての深い解説と河合先生による朗読がありました。河合先生の韻を大事にしたこの朗読が素晴らしく、このまま舞台でやってほしい!と思うほどでした。

松岡先生によれば、この作品はとにかく言葉、言葉、言葉、どのページも印象的な言葉で埋め尽くされているとか。未読ですが、早速 松岡先生の筑摩書房版を購入して、置いてきぼりにならないように予習しようと思います。

余談ですが、質問コーナーのやりとりの中でフォーティーンブラスへの言及があり、松岡先生、河合先生二人とも、そういえば小栗旬さんが蜷川先生と約束していたハムレットもフォーティーンブラスもこの私生児フィリップスも、王になる条件があるのに王になれなかった男ですね。と、膝を叩いていました。目からウロコ✨そういえば、鎌倉殿の13人の北条義時もだ。。なんか、すごーく得した気分になりました。

スタッフさんのシメも、「みなさん、明日は鎌倉殿の13人の最終回もありますし。。」でした😄✨

 

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ルイス・ウェイン 生涯愛した妻とネコ@シネマシャンテ

2022-12-16 14:57:30 | 映画/DVD

監督:ウィル・シャープ

出演:ヴェネディクト・カンバーバッチ
   クレア・フォイ他

あらすじ:
イギリスの上流階級に生まれたルイスは早くに父を亡くし、一家を支えるためイラストレーターとして働くように。やがて妹の家庭教師エミリーと恋に落ちた彼は、周囲から身分違いと猛反対されながらも彼女と結婚。しかしエミリーは、末期ガンを宣告されてしまう。そんな中、ルイスは庭に迷い込んできた子猫にピーターと名づけ、エミリーのために子猫の絵を描き始める。


先日の朝日新聞にこの映画の劇評があり、あのヴェネディクト・カンバーバッチさんが猫の絵をたくさん遺した人を演じるとのことで俄然興味がわいて、早速日比谷へ。

ルイス・ウェインという方はイギリスではかなり有名とのことですが、私は全く知りませんでした。「誰もが知っている有名な猫のイラスト」と聞いて、ハワイのあの猫かな?と思った程度。(イギリスだってば)いろいろググると、なんとあの「吾輩は猫である」の中に出てくる猫の絵葉書はこのウェイン氏の作であるとのこと。こんな本も出ていました。

漱石先生がご覧になった絵ハガキはこれ→

かの岩合光昭氏も共鳴したというこの映画、猫中心かといえばそうでもなく、ルイス本人の波乱の人生。ブルジョワ階級に生まれたものの、父を失いたくさんの妹たちを支えるために様々な仕事をしようと試みるが、どれもなかなかうまくはいかず、何故か特許と電気にこだわる。よーく見ると、この作品の原題って、[The Electrical life of Luis Wain]なんですよね。反対を押し切って結婚した10歳年上の妻のために描いたたくさんの猫たちがこの作家の生活を支えることになっていくわけですが、絵と一緒に版権まで売り渡してしまったがゆえに、いくら評判になって絵はがきが売れても、一向にお金持ちにはなりません。誰か教えてあげればいいのに~

それでも、病魔に侵された妻の「世界は美しい」という言葉を胸に絵を描き続けます。しかしながら、妻を失い、ソウルメイトだった愛猫ピーターを失い、次第に壊れていく心。ピーターの最期を見つめる場面とベッドで号泣するシーンは本当に短いのですが、胸が締め付けられてしまいました。やがて絵にも変化が訪れ、現代でも彼が晩年に描いた「万華鏡猫」は精神疾患をもつ人の典型的な絵として扱われているそうです。

統合失調症と診断されて貧民病院に入れられたウェインを救ってくれたのは、あのH.G.ウェルズをはじめとした彼の絵のファンたちだったそうです。

ラストは本当に美しい景色の中に入っていくウェイン。きっとその先には最愛の妻と愛猫ピーターが待っているんだろうなあ。。

ルイス・ウエインの猫の絵は今月下旬から銀座の画廊で公開されるそうなので、そちらものぞいてみようかな。

 

 

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東京ラブストーリーミュージカル(空チーム)@東京建物Brilliaホール1階G列センター

2022-12-10 18:38:12 | 観劇/コンサート

原作:柴門ふみ「東京ラブストーリー」(小学館「ビッグスピリッツコミックス」刊)
音楽:ジェイソン・ハウランド
脚本・歌詞:佐藤万里
演出:豊田めぐみ

【空キャスト】
永尾完治:柿澤勇人
赤名リカ:笹本玲奈
三上健一:廣瀬友祐
関口さとみ:夢咲ねね

長崎尚子:綺咲愛里
和賀夏樹:高島礼子
永野亮比己、引間文佳
新井希望、尾関晃輔、上條駿、今野晶乃、咲良、高瀬育海、俵和也、照井裕隆、妃白ゆあ、町屋美咲、安福毅、矢吹世奈、吉﨑裕哉(五十音順)

スウィング:大村真佑、高井泉名

あらすじ

2018年春。愛媛・今治に本社のある『しまなみタオル』の東京支社に異動になった永尾完治は、アフリカ育ちの天真爛漫な女性・赤名リカと共に新プロジェクトを任される。 ある日、既に上京していた地元の高校の同級生・三上健一に会いに行くと、完治が高校時代から想いを寄せる、関口さとみもやって来た。 昔話で盛り上がりつつも、予想外の再会に動揺する完治。そこに突然、リカが現れた。……この夜、恋が動き出す。


東京ラブストーリーと言えば、唐沢寿明さんのカンチと鈴木保奈美さんのリカ。江口洋介さんの三上健一に有森也実さんのさとみちゃん。

あのドラマをどうやってミュージカルに?とおもいましたが、WOWOWのGreen&blacksの舞台稽古を見て、ちょっと観たくなっちゃいました。で、エリザベートもショウ・マスト・ゴー・オンのチケットも私の持っていたチケットがピンポイントで公演中止になってしまった反動(?)もあり、チケットゲット

柿澤カンチ、いいです!まじめでまっすぐな今治タオルの営業マン。聞かせる歌もたくさんあって素敵こんなに歌うカッキーは久しぶり。そして広瀬くんの三上健一はフェロモン大爆発なんとつきあった女の子56人て最後に選ぶのは。。まさかのあの人でびっくり!ダスティン・ホフマンか

リカは真っ赤な衣装の笹本玲奈ちゃん。大人になりましたね〜都会的でなんでもはっきり言葉に出す帰国子女がぴったりはまってました。一番おいしい役の、さとみ、夢咲ねねさん、幼稚園の先生スタイルがかわいい❤️結局、男の人ってこういう喧嘩したらちゃんと負けてくれるタイプの女の子が好きなのよね〜と、しみじみ思ったりして

リカとカンチの上司、高島礼子さんも歌います!

一番元気と勢いのあるリカちゃんが、あんまり幸せなことにならないという結末はちょっと納得いかないけど、ダンスや歌がたっぷりで、細かい日常の描写が少ない分、このお話の本筋がストレートに伝わって来て、作品としてとてもおもしろかったです。

余談ですけが、昔のドラマバージョンで、浮気しまくる三上くんに、さとみが「電車から降りるたびごとに、私のためにガム(たぶんガムだと思ったけど)を買って」と言ってたのをおもいだします。そのたびに私のことを思い出せよワレ💢ってことですよね最強なのはリカじゃなくて、さとみじゃん。。と、思ったものです。そのエピソードは今回なかったですけど。

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