pippiのおもちゃ箱

舞台大好き、落語大好き、映画大好き、小説大好き、猫大好き!なpippiのつれづれ日記です。

朗読劇「私の頭の中の消しゴム」@ル・テアトル銀座16列上手

2010-05-30 23:12:32 | 観劇/コンサート

この朗読劇は、「ラブ・レターズ」のように日替わりでいろいろなキャストが演じる形になっています。今日の昼公演は中川晃教くんと内山理名さん。アッキーを舞台で見るのは本当に久しぶりなので、とっても楽しみにしていました。

なにせ、昨日は横浜で京劇公演だったわけですから、その切り替えは大変だっただろうなあ。。。ところがなんと、そんな老婆心もふっとぶ出来のアッキーでした。

ストーリーはそれぞれの日記を読む形で進行していきます。これがとても新鮮。ふたりが出会い、惹かれあい、とまどい、葛藤しながら心を寄せていくさま、やがて結ばれ夫婦になり、突然の困難に驚き、闘い、静かなエンディングを迎えるまでが、すべて日記だけで語られるわけですが、言葉の力と、ふたりの俳優の力とで、濃密な空間が生まれ、どんどん引き込まれてしまいました。

韓国映画であまりにも有名になり、客席のほとんどの人は彼女がどう変化していくのかわかっていると思いますが、そのあまりの悲しみと絶望とふたりの絆の深さに、あちこちで嗚咽やすすり泣きが聞こえました。舞台のふたりにも涙が光っていたような。

アッキーいいですね。不幸な生い立ちでなかなか人を受け入れられない青年を切なく演じていました。時々「素」になっていたりして。内山理名さんも可愛らしかったです。とても清楚で可憐。テレビで見るよりずっと小顔でほっそりした方で、残酷な運命に苛まれ、最後は天使のようになっていく「薫」にぴったりな気がしました。カーテンコールではふたりとも目頭を押さえながも笑顔で手をつなぎ、本当の恋人同士のようでした。

若年性アルツハイマー。。。怖いです。一緒に行った友人共々、「思い出せないことはとことん、どんな手を使っても思い出すのがぼけないコツだからね。」と確認し合いました。もはや「若年性」はつかない私たち。今朝は8月エリザベートの先行販売忘れるし・・・やっぱそろそろ危ないかも。

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「ねこ展」で買っちゃいました。

2010-05-26 22:19:44 | 

プランタン銀座で開かれている「ねこ展」。先日ちょこっと見に行って、サンダルやらTシャツなどいろいろ衝動買いしましたが、かなり気になったのがこのシルバーのピンバッチ。ショーケースの向こう側から、「みゃーん・・・」と私を呼びました。

江口タツオさんという大阪の作家さんの作品なのですが、お値段もちょっと高めだったので購入は見送りましたが、日がたつにつれ、どんどん気になり。。。しかも明日は最終日で6時終了なので、今日行かないと絶対買えないなあ。。。と想いはつのり、仕事を終えてから銀座ダッシュしてしまいました。

7階のエレベーターを降りると、わき目も振らずまっすぐ江口さんのブースへ。
売り場のお姉さんは「今、一直線にこられましたよねーびっくりしましたよ。」と。だって売り切れてたら泣くに泣けませんから。だってこのポーズ、チャメによく似てるんです。バカですよね~・・

             

しばし、お姉さんと猫談義。お客さんたちも猫好きの方々ばかりなので、初対面なのにいろいろ話し込んでしまいました。「あ!『臨場』はじまっちゃう!」ということで速攻帰宅。無事セーフで、チャメを抱っこしながら素敵な内野さんにうっとりでした。「イリアス」も無事GET.楽しみです。

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アッキーが京劇に!

2010-05-24 22:19:42 | 観劇/コンサート

今度の日曜日に中川晃教くんと内山理名さんの朗読劇を観に行く予定なので、最近のアッキーはどんな感じなのかな・・と、検索していると、なんと!京劇「孫悟空vs孫悟空」にご出演だそうです。

2010年5月29日(土)
15:30開場 16:00開演
横浜市 関内ホール(大ホール)
★三蔵法師…中川晃教
S席 8,000円 
A席 6,000円 
B席 4,000円
高校生以下 2,000円

※当日券は各500円増
※横浜市民は各500円引き

そういえば以前、和央ようかさんと共演の「孫悟空」(スーパーモンキーだったかな?)が公演中止になったっけ。あの時は良席持ってたのでマジ泣きましたあの時はたしか孫悟空役だったけれど、今度は三蔵法師だそうです。京劇かあ・・ちょっと苦手かな~でも、ちょっと観たい気もします。出勤だからだめだけど。

モーツアルト!に出演しないのは本当に残念ですが、地球ゴージャス、京劇、朗読劇と、いろんなジャンルに果敢に挑戦するアッキー。でもやっぱり観たいよ~アッキーのヴォルフガンング・アマデウス・モーツァルト!

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春との旅

2010-05-23 18:53:57 | 映画/DVD

出演:仲代達矢 徳永えり 大滝秀治 菅井きん 小林薫 田中裕子 淡島千景 
    香川照之 戸田菜穂 柄本明 美保純 ほか

足の不自由な元漁師の忠男(仲代達矢)と仕事を失った18歳の孫娘・春(徳永えり)は、忠男の生活の面倒を見てもらおうと疎遠だった親類縁者を訪ね歩く旅に出る。親族との気まずい再会を経るうちに、忠男はこれまで避けてきた過去と向き合わざるを得なくなる。そんな祖父の葛藤(かっとう)を間近に見ていた春にも、ある感情が芽生えていく。

出だしから、憤った表情の老人が家を飛び出し、後を追いかける孫娘のシーンにどきりとさせられます。不自由な足どりの祖父、がに股で歩く孫娘。この2人の後姿が最後まで印象的な映画でした。祖父は孫娘の負担にならないようにと親戚を頼りますが、それぞれの事情も感情もあってままならない。疲れ果て、万策尽きて路上で嘆きわめく祖父、罵倒する孫娘。どうしようもないけれど、こういうことってきっとあるだろうと思わされます。でも、振り向きたくもない過去と向き合い、そのたびに期待を裏切られ、それでもただ孫娘のために不自由な足で歩き続ける祖父の姿と、自分もあいまいな過去にけりをつけ、前に進まなくてはならないと決心する孫娘が切ないです。
意外な優しさに出会って思わず涙する老人の目がじわっと潤んでいくシーン、閉店まぎわの食堂で蕎麦を食べながら孫娘の亡き母の若い日のエピソードを語るシーンが素晴らしかったです。私にとっての仲代達矢さんのイメージは「平清盛」なのですが(トシがばればれ)これからはこの老人になるかも。頑固でわがままで、融通のきかない、でも、限りなく優しいおじいちゃん。「これからは、ずうっとおじいちゃんといる。」と決心した孫娘の言葉に、とまどいながらも安らぎを覚える老人。。。でも、別れはあっさりとやってきます。

実は先週、地方に住む93歳の伯父が亡くなりました。子どもの頃はよくこの伯父の家に遊びに行って、いとこたちと竹の子を掘ったり山菜をとったり、バーベキューをしてもらったりしてたくさん可愛がってもらいました。牧場をやっていた伯父は70歳を超えても浅黒く身軽で、野山を駆け回るようなとても素敵な人でした。伯母は「私がこの人に惚れたんだよ。」と。亡くなる前の日には自宅で散髪をし、入浴して夕飯を済ませ、「おやすみ」と床に入って翌朝冷たくなっていたそうです。きれいで本当に眠っているような死に顔でした。 そんな伯父と、この老人の静かな表情が重なって見え、思わず涙が出てしまいました。

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アリス・イン・ワンダーランド@新宿バルト9

2010-05-19 00:08:56 | 映画/DVD

前回観た映画館はは3Dではなかったからもう一回観たい!という長女に付き合ってアリス・イン・ワンダーランドを観てきました。

実は、「不思議の国のアリス」はディズニーのキャラクターが可愛いいし、「不思議の国」という設定が魅力的なので、何度か原作にトライしたものの、どうも暗いというか怖いというか、シュールというか。。。どうにも手に負えず、特にトランプの女王が苦手だし、時計うさぎも感情が読めず。。。で、なんとなく映画も気が進みませんでした。

てなわけでストーリーも、時計うさぎを追っかけて行ったアリスが穴に落っこちてトランプの兵隊にやたら狙われるくらいしか知らず、ジョニーデップ演じるマッド・ハッターなど、そんなの出てきたっけ?状態でした。

・・・が、この映画はそれから13年後という設定で、ストーリーもかなり自由な感じで展開していました。アリスを演じた女優さん可愛い!それから、白い女王のアン・ハサウェイさんも本当に素敵。赤い女王のヘレナ・ボナム・カーターさんとマッド・ハッターのジョニデさんは怪演というほかないですね。ヘレナさんは猿の惑星でも特殊メイクだったな~個性的で綺麗な方なんですけど。

今回とってもかわいかったのはチェシャ猫とヤマネくんでしょうか。チェシャ猫のふわっとした毛並みや大きな瞳、するっと現れ消えるしなやかさにうっとり。わが愛猫チャメをだっこしたくなりました。

それにしても色のきれいな映画だったなーもちろん、3Dの不思議な世界も堪能しました。感激し、コーフンして語る長女の話では、彼女の頭の中の世界はあんなふうな総天然色だそうな。どんなんだ。。。。

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レベッカ@帝劇1階L列上手サブセンター

2010-05-18 22:09:59 | 観劇/コンサート

振替休日だったので、遅ればせながら帝劇レベッカに行ってまいりました。

シアタークリエから帝劇へと、ずいぶん舞台の大きさが変わったので、どうなのかな~と思いましたが、なんの大塚ちひろちゃん演じる「わたし」と山口祐一郎さまのマキシム・ド・ウィンターが出会うホテルのロビーなどが広々として奥行きも感じられ、なかなか良かったです。クリエの時は、なんだかビジネスホテルのロビーみたいでしたから。

マンダレイのお屋敷でダンヴァース夫人に「死んでしまえ!」と迫られる窓のシーンもそれらしくなって迫力が出ました。それにしても、重低音で迫るシルビア・グラブさんのダンヴァース夫人、こわ~い・・・

ゴルフコースや波の映像も効果的に使われていたと思います。ただ、前妻レベッカの幻映像はいらないかな~

大塚ちひろちゃん、シルビア・グラブさん、伊東さんが本当に良かったです。印象に残る美しい曲が多いし。アンサンブルも厚みが出たような。もちろん、山口さんも石川禅さんも吉野圭吾さんも良かったですが、やはり女性陣が頑張ってる舞台ですね。

でも、ストーリーはどうなんでしょう。レベッカが死を望んでいたとしても、あの死に方はどうなの?最初の死体はいったい誰?マキシムは死体遺棄罪とかには問われないんでしょうかね。。そーんなことは考えずに楽しんだ方がいいのかな。

そうそう、石丸幹二さんのトート、山崎育三郎くんのモーツァルト扮装写真のチラシがありました。↓石丸さん、優しそうな黄泉の帝王ですね~育ちゃんは戦闘的な感じ?

 

貴重な平日を無駄にしてはならじと、終演後は長女と待ち合わせて新宿バルト9で「アリス・イン・ワンダーランド」を3Dで観ました。感想は明日。

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風が強く吹いている

2010-05-16 20:07:16 | 映画/DVD

この作品、少し前に黄川田将也くん主演の舞台がありましたが、舞台で駅伝というのに何かなじまないものを感じて観に行きませんでした。

映画ならいいかな、と思っていたものの、ロードショーは見逃してしまったためDVDを借りてみました。

・・・・なんと。面白い!そして美しい映画でした。足の故障で長距離の第一線を退いていたハイジ(灰二)が、問題をおこして陸上部を去った天才ランナーかける君、神童、クイズおたく、漫画好きの王子、、元サッカー選手の双子、ニコチン中毒の留年生、アフリカ人留学生(ソフトバンクの人)、司法試験合格の秀才くん九人の仲間たちと箱根駅伝を目指すという物語。

「お正月はおせち料理食べながら箱根駅伝」な私としては、とっても面白かったです。ひとつの事に向かってみんなでムキになるってすごいなあ・・・マネージャーの子が沿道で応援しながら「あのひとたちって、自分がゴールしてもゴールじゃないんだ。。」とつぶやくのが印象的でした。

天才ランナー、走(かける)君を演じた林遣都くんの走る姿がめちゃくちゃ美しかったです。あまりの美しいフォームに、マジで大学陸上部からスカウトが来たらしい。本当に、それを見るだけでも価値のある映画でした。もちろん、この話の中心となるハイジ君を演じる小出恵介くんも素敵でしたが、寮の賄いも掃除もコーチ兼選手もしながらみんなの気持ちをまとめあげる、こんなでき過ぎ大学生いるのかあ。

ま、映画ですから。10人の選手それぞれのエピソードが感動的ですが、神童くんとお母さんの電話に泣かされました。神童くんは、どこかで見たことがあると思ったらNHK朝ドラの「ちりとてちん」で、ヒロインの弟を演じてた橋本淳くんでした。ハイジの高校時代のライバルに、渡辺大くん。「臨場」の時とは違い、オールバックで渡辺謙さんと同じオーラを出していました。駅伝好き必見DVDです。

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孤高のメス試写会@有楽町朝日ホール

2010-05-15 00:09:19 | 映画/DVD

堤真一さんが鋭いまなざしでメスを握っている素敵なポスターにハートをわしづかみにされ、試写会に応募しまくり、GET。夫とふたりで行ってまいりました。

堤さんは、ピッツバーグ帰りの天才外科医、当麻鉄彦。ゴッド・ハンドを持ち、演歌を愛するどっから見てもカッコよすぎるお医者様でした。特に、困難を極める手術に臨むその刺すようなまなざしと、太い腕に萌え~でも、あまりにかっこよすぎかも。

生瀬勝久さんがひさびさのセコ悪い役で本領発揮。原作は読んでいませんが、現役医師が描いた作品とのことで、手術場面は超リアル。でも、だからこそ手術成功のあかしが臓器にあらわれた感動は大きかったです。

 

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ゲゲゲの女房/武良布枝

2010-05-12 22:32:04 | 私の本棚

一昨年、この本が出版されてすぐに夫が購入してなんだか感動したらしく、「読んでみなよ」と、しきりに勧めてくれました。

・・・が、基本的に本の趣味は合わないので「どうせ文句も言わずに夫を支えるけなげな奥さんの苦労話なんでしょ。。」と、ほっぽっていました。

ところが、なんだか話題になってる・・と思ったらNHKの朝ドラになり、見ているうちにはまってしまいました。実際の水木しげるさんの奥様も結構きれいな人。松下奈緒さんも素敵だし、向井理くんも飄々としていていい感じ。あまり生活感のないふたりがド貧乏を演じているのに、なんか違和感がないのもいいです。

で、なんとなく本棚に手が伸びて、読み始めました。作者の武良布枝さん(水木しげるさんの奥様)は、初めての執筆ということで流麗な文章ではありませんが素直で飾らない人柄が滲んでいて、ひきこまれました。

親の決めた見会いの相手と、出会って5日で結婚し、島根から東京へ。私だったらあり得ないな~・・ほとんど初対面でどんな人かもわからない人と。しかも新居が墓地の隣で、家計のために他人を下宿させるとか。
あまりの収入の低さに、税務署の人から「こんなんで人間の生活ができるわけない。他に所得があるんだろう」と疑われ、怒った水木さんが山のような質札を見せたというエピソードも凄いなあと思いました。

まあ、水木しげるさんが結構いい人で結果オーライということでしょうが、布枝さんの「ケ・セラ・セラ」な生き方には降参です。どんなことがあっても、大変なことが山積みでも、明日のご飯が食べられなくても、文句を言わずに夫を信じてついてゆく。男の人って、そういう奥さん嬉しいでしょうね。
私のとは、違うな~・・・

テレビでは(原作にはありませんが)時々現れては面倒を起こしてまた消える、杉浦太陽君演じる「浦木くん」。ねずみ男のモデルかな。今日は上条恒彦さん演じる紙芝居屋の親分が、何か企んでいる様子。明日がまた楽しみです。

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ありがとう。

2010-05-09 22:34:33 | 雑感

              

今日は母の日。夫は朝からサッカーだし、長女は静岡の友人の結婚式に出かけたしし、次女は朝からバイト。つまらないので庭木を切ったり掃除をしたりした後は、藤原竜也くんの「カイジ」DVDなどを観てぼやん・・・とすごしていました。先日亡くなった佐藤慶さんが、お元気な姿で出演されていました。昔、テレビでやった井上ひさしさんのNHKドラマ「国語元年」での会津弁の浪人、衝撃的に面白かったなあ。。。それまでの重厚なイメージを打ち破る楽しい佐藤慶さんの演技が忘れられません。このところお姿を見ることもなかったので、もしかして「カイジ」は遺作となったのかも。

夕方になって夫が買い物袋さげて帰宅。遅れて帰ってきた次女と一緒に夕食を作ってくれました。メニューは鯛といさきのアクアパッツァにカプレーゼとサラダ、パスタはジェノベーゼ。最近イタリアンの食べ歩きをしている夫の自信作。お味もなかなかのものでした。食事ができたとほぼ同時に長女も帰宅して、「おとうさん、やるじゃん。」お味もなかなか。家族揃って美味しくいただきました。

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夢の泪@新国立劇場小劇場C1列下手

2010-05-06 23:05:03 | 観劇/コンサート

作:井上ひさし 
演出:栗山民也

出演:辻 萬長/小林 隆/福本伸一/石田圭祐/木場勝己
   三田和代/大和田美帆/土居裕子/春風ひとみ

 

東京裁判シリーズ第2弾「夢の泪」初日に行ってきました。ロビーには小田島先生や扇田昭彦さんなども。受付で「○○先生。。」と何人か声をかけている方もいて、作家の方のようでした。演出の栗山民也さんも客席からご覧になっていました。
前作「夢の裂け目」は紙芝居屋さんの気づきによる東京裁判の真相でしたが、今回は実際東京裁判でA級戦犯・松岡洋右の弁護を依頼された弁護士夫妻の話でした。

キャストが凄い。:辻 萬長さん、木場勝己さん、三田和代さんの三つ巴とは。特に東京裁判のからくりに鋭く迫る三田さんの硬派な女弁護士がすばらしかったです。膨大な台詞の海。土居さんと春風さんは将校クラブの歌手役ですが、おふたりの素敵な歌声もたっぷり聴けます。今までのおふたりとは全然違うイメージかも。春風さんを東宝ミュージカル以外で拝見したのは初めてかも。これからご覧になる方は、ドレスの足元に注目です。

東京裁判の真相だけでなく、在日朝鮮人の暗い凄惨な歴史、カリフォルニアの日系人の歴史、いろんな要素の詰まった深い舞台でした。東京裁判3部作を見ると、今まで学んできた歴史の認識が変わるように思います。この舞台で重要な鍵を握る日系2世、ウィリアム小笠原に語らせる井上ひさしさんの鋭い言葉に声もでませんでした。

ウィリアム小笠原
「議員になったとたん、ほとんどが別人格になってしまうらしい。日本にも新しい憲法ができますが、気をつけてくださいよ。議会は男を女に、女を男にする以外どんなことでもできるところですからね。。。」

永子(弁護士・菊冶の娘)
「いい加減な法律はつくらせない・・・そういう秘訣はありますか?」

ウィリアム小笠原 「あります。市民が議員を監視し続けること。」

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5/4 立川志らく独演会@よみうりホール1階H列センター

2010-05-05 20:55:42 | 落語・講談

志らくさんの25周年記念の独演会は、スペシャルゲストに家元・立川談志。

今回は前座はなく、最初に志らく・談志のトークのような感じでごあいさつがありました。志らくさんの紹介で談志さんが登場した時には客席にものすごく熱い拍手が巻き起こりました。それはそれはものすごい拍手。先日の立川流落語会で談志さんが「落語はもう無理」と発言して以来、まさか舞台上で談志さんが見られると思っていなかった人が多かったのかも。

談志さんは相当なかすれ声で、もう気力がない。落語に感情を注入するような体力もない。今日はジョークだけやりますというようなことを仰り、それでも志らくが狂うのを見届けるよ、と。昔のような傲慢な感じは微塵もなく、先日上野広小路亭で拝見した小さいおじいさん、という佇まいでした。

志らくさんがフォローしながら挨拶は終わり、一席目は「寝床」。義太夫狂いの大家さんが店子に無理やり下手な義太夫を聴かせる噺ですが。大家さんの義太夫がどんなに破壊的か語る志らくさんの表現がまた破壊的にすごく、大爆笑。蔵に逃げた奉公人を追いかけて聴かせる様はシャイニングのジャック・ニコルソンばりの恐ろしさでした。本当に志らくさんの落語って映像的

中入り後はお約束通り談志さんのジョーク連発。かすれ声ながら次から次へと繰り出されるジョークに会場爆笑。でも、途中で足が痛くなっちゃった。。。と、体勢を変えたりしてちょっとしんどそう。最後はネタを忘れちゃった・・・と、志らくさんの弟子、らく太さんが持って来たネタの紙を読み上げたり。それでもあの状態で35分つとめられたのは噺家としてのプライドでしょうか。その姿には「壮絶」という言葉が一番当てはまるような。

トリは志らくさん「らくだ」。マクラは志らくさんが著書「雨ん中のらくだ」で書かれていた映画の資金集めのエピソード(談志さんが志らくさんを連れてバンダナにパンタロンの格好で自民党の資金集めのパーティーに行ったり、五木ひろしさんのとこにも行って一万円もらった・・などなど)
先日、CDで談志さんの「らくだ」を聴いたばかりだったので、語り口のリズムがそっくりだなあ・・と思いつつ聴いていましたが、死んだらくだの兄貴分が屑屋をおどす時にエクソシストみたいになるところや、サゲの奥行きをさらに広げていったところなどに、志らくさんの力と工夫を感じました。この噺、志らくさんはお客さんにはもちろんですが、舞台そでの師匠に一番聴かせたかったんだろうな~と思いました。

ロビーに出ると、談志さんがお客さんたちと気さくに握手したりサインしたりしていました。その中には渡辺真理さんの姿もありました。

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ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン「熱狂の日」音楽祭2010

2010-05-04 23:19:18 | 観劇/コンサート

ショパン生誕200年を記念して「ショパンの宇宙」と銘打ったラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン「熱狂の日」に、ショパン好きな長女とふたりで行ってきました。ショパンの全作品を網羅し、173ものプログラムを展開するというショパンイヤー最大のフェスティバルです。メイン会場の東京国際フォーラムはものすごい混雑。地上広場には出店もたくさん出て、お祭り気分で盛り上がっていました。

ロビーコンサートのチケット購入者は、地下の展示ホール、ヴァレ・ノワール広場のイベントに参加できます。私たちが到着した時間には、ポーランドの3人のピアニストによるコンサートと、ショパンが半生を過ごしたワルシャワの映像のコラボ、Chopin2.0-Newparadigmと、のだめオーケストラ弦楽四重奏団と河野紘子さんのピアノ演奏などがありました。のだめオーケストラのステージにはのだめカンタービレに出てくるマングースも登場してタクトを振っていました。かわいい~

ショパン・カフェでは帝国ホテルなども出店して、おいしいランチがなんと800円でした。おいしかった~ほかにもたくさんのお店が並んでいます。目うつりしまくり。

14時からは7階のホールB7ドラクロワ(ホールには、ショパンゆかりの名前がつけられています。おなじみのホールCはヴィアルド、ホールB5はジョルジュ・サンドなど。)に移動して、C.ティベルギアンのピアノと香港シンフォニエッタ演奏、イヴ・ウィンシー指揮によるメンデルスゾーン序曲「フィンガルの洞窟」とショパン・ピアノ協奏曲第2番ヘ短調op.21を鑑賞。素晴らしかったです今回の有料のコンサートはすべて45分という刻みでお値段も1500円~4000円。チケットさえとれればハシゴできる嬉しいお値段ですね。ちなみに私たちの聴いたコンサートは3000円也。聴きごたえのある素晴らしい演奏でした。特にピアノコンチェルトの第2楽章にはうっとりでした。。。

地上広場にはショパン市場。ここにはショパングッズの他に過去のラフォルジュルネで販売されたモーツアルトやベートーベン、シューベルトのグッズもありました。

次はフォーラムの外へ出て丸の内エリアへ移動。

 東京ビルTOKIA1階「ガレリア」では、石井絵里奈さんによるショパン「幻想即興曲op.66」の演奏がありましたが、ごらんのようにものすごい人の山で、音は聞こえど姿は見えず・・・残念

 で、くじけずに丸ビルへ移動。こちらでは1階ロビー「MARUCUBE」でマズルカ作品6の2の演奏がありました。

 ここでお茶。丸ビル3Fのハーブスのチェリーチーズスフレとストロベリータルトを、アッサムティーとデトックス・ハイビスカスティーでいただきました。ここは長女のおごり。ちょっとうれしい母でした。

 丸ビル7階ではショパン展。ショパンの本物の自筆譜やショパンの死後すぐに型が取られた「ショパンの左手」(レプリカ)やデス・マスクなども展示されていました。ショパンの手は意外に小さく、この優しい手からあれだけの作品が紡ぎだされたとは思えぬほど華奢でした。

そんなこんなでショパンに酔いしれ、心はすっかりヨーロピアンだったにもかかわらず、この後なぜか江戸時代に飛ぶんですな。と、いうわけで6時からはよみうりホールで落語。続きは明日。おやすみなさいませ。

 

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オーケストラ 生まれる~コバケンとその仲間たちスペシャル2010~

2010-05-03 20:31:48 | テレビ番組

NHKで、この4日まで.東京国際フォーラムを中心に展開されているラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン「熱狂の日」の模様を中継していました。私も娘と4日に行く予定。NHK-FMではその様子を長時間中継してました。テレビ欄にこの「オーケストラ 生まれる~・・・」の文字を見つけたので、関連番組かなーと思って見ていました。

が、これはラ・フォル・ジュルネとは関係なく、日本を代表する指揮者のひとり、小林研一郎氏の呼びかけで集まった様々な(プロ・アマ、障碍を持つ人・持たない人)演奏家たちがオーケストラを結成しコンサートを開催した、その舞台裏を撮影したドキュメンタリーでした。

番組は、音大を卒業してすぐに光を失った中途失明者のトロンボーン奏者の女性、自閉症のヴァイオリニスト、知的障碍を持つクラリネット奏者のエピソードを中心に展開していましたが、障碍のあるメンバーは150名中30名いらしたそうです。トロンボーン奏者鈴木加奈子さんはトゥーランドットのソロを吹いておられましたが、練習風景はこんな感じ。

指揮者「僕を見て・・」
鈴木さん「見えません(笑)」
指揮者「あ、そうか。じゃ『ウォ~』というから、そこで・・・」

鈴木さんが失明の直前まで書かれていた日記がその恐怖と絶望を生々しく語っていましたが、オケに参加している鈴木さんは常に笑顔で美しく、乗り越えた人の強さを感じました。
それから、知的障碍のクラリネット奏者の、母との二人三脚の人生。母は常に彼に寄り添い、オケのための個人レッスンでも講師のアドバイスをいちいち彼に変わって受け答えしてしまいます。心配のあまり。でも、指揮者コバケンさんの奥様に諭され、彼が直接講師の教えを受けるのが一番だと一歩引く姿がちょっと切なかったです。

自閉症のヴァイオリン奏者は、人と息を合わせることが難しかったけれど、同じパートの演奏者がぴったりと寄り添い、それこそマンツーで息遣いから合わせていく。そして次第に心を通わせていく。すごいなあ・・・・

最初の顔合わせシーンから、30人の障碍者の付き添いの方々は、指揮者コバケンさんの指導に「そういう言い方では無理なんです。彼はこうしないと・・」とか「音を聞いただけで合わせるのは彼には難しいです。いつもは・・」と本人の理解のしかたを説明しようとします。そういうのはいいんだと振り切るコバケン氏。

でも、やはりアンサンブルとなると一筋縄ではいかない。健常者だって難しい作業なわけだから。そこで力を発揮するのが、「仲間」の力なんですね。頑張れば乗り越えられると信じる力、絶対この人と一緒に乗り越えようという意志の力。「信じて見守る」ということの難しさと大切さを見たように思いました。

コバケンとその仲間たち「こころコンサート」の成功に、思わず泣いてしまいました。
5月29日(土)10:00~11:20(BS hi)で「こころコンサート」完全版が放映されるそうですので、ぜひ観てください。うちはBS hi観られません・・・とほほ

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いがいが根の猫にゃんズ

2010-05-02 17:39:13 | 

伊豆高原の家から坂を下って海に出る道は、城ヶ崎自然探求路といいます。うっそうとした森の中を鳥の声や波の音を聞きながら進むと、ごつごつした岩場に出ます。ここは「いがいが根」とよばれています。左の方には「かんのんが根」という標識も。

夫は実家にくると毎回ここに来ますが、足場が悪いのと、な~んとなく霊気が漂ってるあの道がこわい(死体が埋まってても不思議はないような雰囲気・・・)が苦手な私はいまいち足が向きませんでした。

・・・が、次女がどうしても行くというので、しぶしぶ同行。

でも、やっぱりまんまの自然は気持ちいいですね。海をながめていると、「猫がいるよ。」というので振り向くと、まあ、警戒心のない猫ちゃんたちが。我が家の近くの公園にいる猫たちは足音たてただけでぱっと逃げてしまうのに、ここの猫たちはそんなそぶりもありません。最初は2匹だけだったのですが、あっちからもこっちからも集まってきて、もしかしたら私たちがごはんをくれるのかと思ったのかもしれませんね。

あとで聞いたら、ここの猫たちは、釣り人からお魚をもらったり、野ねずみをとって食べたりしているそうですが、何人か猫ボランティアの人たちもいて、餌にはあまり苦労がないようです。そういわれてみると、毛並みも悪くないし、やせてもいなかったなあ。このあと、この真ん中に写っている猫ちゃんがなんと私のひざにするっと乗ってきて、他の2匹も体をスリスリしてきました。猫のにおいがするのかな。

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