pippiのおもちゃ箱

舞台大好き、落語大好き、映画大好き、小説大好き、猫大好き!なpippiのつれづれ日記です。

2017国際水墨画芸術大展@東京都美術館と韻松亭ランチ

2017-08-28 22:15:51 | ミュージアム

知人が出展している水墨画展に今年も行って来ました。今年も素敵な作品がいっぱい!

彼女のおかげで水墨画は山水画ばかりではなく、バリエーションに富んでいると知りました。本当、素晴らしい

    

月曜日とあって、ボストン美術館展など、評判の美術展はのきなみお休みというのに、上野は人でいっぱいでした。ランチの予約してもらっておいてよかった~

ランチはおなじみの韻松亭。

いつもは躙り口のある小さ目の個室でしたが、今回は上の階の個室に通されました。ここ絶景!

大きな一枚ガラスの窓から不忍の池が一望できます。お食事は花籠膳煎り大豆の香ばしいごはんと赤だしのお味噌汁はお代わり自由です

目の保養に美味しいランチ夏の終わりのご褒美でした

 


髑髏城の七人~Season鳥@IHIステージアラウンド東京Cブロック下手

2017-08-23 22:47:38 | 観劇/コンサート

【作】中島かずき 

【演出】いのうえひでのり

【出演】
阿部サダヲ 森山未來 早乙女太一 / 松雪泰子 / 粟根まこと 福田転球 少路勇介 清水葉月 / 梶原善 / 池田成志 他


「Season 花」に続き、「鳥」に行って来ました。お外は久しぶりの35度超えの蒸し暑さ。でも劇場かなり寒いよ~という情報を頂いていたので、入場してすぐに係のお姉さまにブランケットの確認をしました。そしたらあるじゃありませんか!ラッキーこの前帝劇に行った時は出遅れたばかりにブランケット借りられず寒い思いをしましたから。。(自前で用意すればいいのにいっつも忘れるんです)

さて「鳥」ですが、今回捨之介が阿部サダヲさん!「花」の小栗旬くんとはかなり趣の違う捨之介ではありますが、何せ軽やか!雁鉄斎の池田成志先輩とのからみ最高!何故かこの2人のシーンみてると懐かしい。

そして今回の天魔王 森山未来氏がすごい!出だしからダンサー全開!手の動きがまず印象的ものすごくエキセントリックな天魔王で、なんだか恐ろしかったです。予測のつかない恐怖という感じ。早乙女太一くんの蘭兵衛がからむと、本当にたとえようもなく美しく流れるような殺陣が。なにあれ速すぎてみえない!どうなってるのか目にも止まらぬ速さなのにひとつひとつの動作が半端なく美しい!怪我しないのかしらと心配しつつうっとり。

終演後にも、「森山くんすごかったね~人間離れしてるよね!」という声が聞こえました。

客席が動くのは慣れましたが、今回映像の効果がパワーアップして、回転だけでなく上昇や下降もしているような感覚がありました。ほんと、アトラクションのようです!

同じストーリーでもキャストによってずいぶん雰囲気変わるな~お次の「風」では松山ケンイチさんや向井理さんもご出演。まだチケットとれてないけど、行けるかな~だめかな~


おけぴ観劇会 Beautifulその2@帝国劇場1階I列センター

2017-08-19 21:02:19 | 観劇/コンサート

Beautifulの2回目は、おけぴ観劇会ほんと助かってます!

さすが観劇のプロが集まるおけぴ観劇会とあって、拍手のタイミングも観劇マナーも良く、気持ち良く観ることができました。

今回も平原さんの歌声に圧倒されまくり。2階もいいけど、やはり1階は臨場感が違います。まるでライブ会場にいる気分でした。ザ・ドリフターズ(カトちゃんのじゃないです)やシュレルズなどのパフォーマンスも素敵黒人女性グループ、シュレルズのゴージャスさにはもう、うっとりでした。 キャロルが歌うきっかけを作ったニック役の山田元さん、とても素敵でした~やだ、また贔屓が増えちゃった

曲の素晴らしさももちろんなのですが、今回は2組のカップルについて考えさせられました。

10代のうちにほぼ一目ぼれで出会い、結ばれたキャロルとジェリー。時間をかけて愛を育み、結ばれたバリーとシンシア。

若い結婚がいけないわけではないと思うけれど、後で遊びたくなっちゃうという話はよく聞きます。ジェリーがまさにそんな感じ。妻、キャロルが結婚を経て女性としても人間としてもきちんと成熟していくのに反し、老けていくことに恐怖を覚えどんどん逸脱していく夫。。。

これに対し、「結婚」にあまり期待せずに仕事のパートナーに徹してバリーに接するシンシアと、そんな彼女に片想いを続け、辛抱強く心の変化を待ち続けるバリー。シンシアが「結婚」を意識するまでにはかなり時間がかかったと思うけれど、だからこそ二人の間には強い強い心の絆ができていたんだなあと思います。シンシアが一番幸せかも。相手アッキーだし(主観)今回のアッキーは本当にステキです。ヘアスタイルも衣装も超好み育ちの良さが際立っています。そして、落ち込んだキャロルを励ますように歌う“YOU’VE GOT A FRIEND”で、平原さんとハモる場面は、ほんとうに耳福眼福この場面だけで高いチケ代払った分の元とれます!

26日が千穐楽なのでもう行かれませんけど、水城さんの回も観てみたかったな。


Beautiful~The Carole King Musucal@帝劇2階最前列センター

2017-08-16 23:24:26 | 観劇/コンサート

【出 演】平原綾香 中川晃教、伊礼彼方、ソニン、武田真治、剣幸

【あらすじ】

ニューヨークに住む16歳のキャロル・キング(平原綾香)は、教師になるように勧める母親のジーニー(剣幸)を振り切って、名プロデューサーのドニー・カーシュナー(武田真治)に曲を売り込み作曲家への一歩を踏み出す。やがて同じカレッジに通うジェリー・ゴフィン(伊礼彼方)と出会い、恋に落ちた2人はパートナーを組む。まもなくキャロルは妊娠し、結婚した2人は仕事と子育てに奮闘。良きライバルにも恵まれヒットチャートの常連にまでになるが・・・。


キャロル・キングを平原綾香さんが演じると聞いた時は、クラシカルな曲だけではなく、こういうポピュラーな曲もいけるのね。。くらいにしか思っておらず、どちらかと言えば、いえ、かなり中川晃教くんめあてでチケットをとりました。

・・・が、しかし、甘かったです。平原さんの歌声、半端なかったです

飛び級で進学したカレッジで一目ぼれしたジェリーと楽しげに曲作りをする姿もキューートでしたが、妊娠、出産、夫の不倫(ジェリー最低)などの苦難を乗り越え、自我に目覚めてからの歌声は圧巻 この状況で聴く It's Too Lateには思わず涙

しかし、人生の山を一つずつ誠実に乗り越えてゆく彼女に対し、「仕事場と家庭の行き来だけではどんどん老けていくだけだ」とか、「結婚は若すぎたんだ」とか言って平気で女性を渡り歩いたり麻薬を吸ったりする夫には本当に嫌悪

不仲だった両親のようにはならないようにと心掛け、仕事も家庭も子育ても夫のことも健気にきちんと頑張ろうとした妻に対する夫の数々の裏切り。でも、それを乗り越え、すっぱり捨てて自分の道を見つけ逞しく進んだ彼女に拍手

アッキーとソニンはジェリー&キャロルの作詞作曲コンビのライバルコンビとして登場します。2人とも本当にうまい!そして素晴らしい歌声を小出しに披露しつつも、きちんと脇役としての立ち位置を守っているところも素晴らしい!落ち込んだキャロルを励ます歌にはホロリとしました。そうだ!あんな男はすっぱり忘れちゃえ!

ひとりでやって行けるか不安がるキャロルに、「あなたはもともとひとりで素敵な歌を作って歌っていたじゃない!」と励ます母もいいなあ。

カーネギーホールで力強く歌うBeautufulには鳥肌が立ちました!平原綾香おそるべし!


「タペストリー」というアルバムは、キャロル・キングの人生のつづれ織りなんだそうです。聴いてみたくなりました。

帝劇には早目に到着。雨模様だったので外には出ず、一緒に行った友人と地下丸の内DINDONでお食事。ここはかなりリーズナブル。前々から食べたかった「大人も食べられるお子様ランチ」をいただきました。一つ一つのお味がしっかりしていて、なかなかGOODでございました。



劇団四季ミュージカル「アンデルセン」@練馬文化センター1階L列下手

2017-08-11 19:40:12 | 観劇/コンサート

デンマークの緑豊かな田舎町オーデンセ。
靴屋のハンス・クリスチャン・アンデルセンの周りには、今日も彼のつくる「お話」を聞こうと近所の子どもたちが集まります。
ハンスが語る夢の世界に子どもたちは学校を忘れるほど夢中になりますが、大人たちはこれを快く思いません。
ハンスはついに町を出ることを決意し、弟子のペーターを連れて大都市コペンハーゲンへ。そこで、彼は王立バレエ団のプリマ・バレリーナ、マダム・ドーロに一目惚れしてしまいます。
幸運にも、彼女のバレエシューズをつくる仕事を得て有頂天になりますが、彼女にはバレエ団の演出家兼トップダンサーの夫、ニールスがいました。彼がドーロに横柄な態度をとるのを見て、彼女を救わなければという思いに囚われるハンス。彼女への思いを込めて「人魚姫」を書き上げます。しかし、ドーロは夫とともに公演旅行へ出てしまうのでした。

コペンハーゲンの街でも、子どもたちの人気者になっていたハンス。
いじめられている子どもに「みにくいアヒルの子」を語って聞かせ、勇気付けたことがきっかけで、新聞にハンスの物語が連載されることになりました。公演旅行から戻ったニールスとドーロは、「人魚姫」を新作バレエとして上演するので、語り手としてハンスにも出演してほしいと申し出ます。喜んで引き受けるハンスでしたが…


子どもの頃、夢中で読んだアンデルセン童話集。みにくいあひるの子やおやゆび姫にマッチ売りの少女、はだかの王様・・・・私が一番好きだったのは。「ほんとうのお姫さま(エンドウ豆の上に寝たお姫さま)」という短編でした。ものすごく短いのであまり映像化されたりしないのですが、なるほど~本当のお姫様っていうのは生まれついての気高さなのね。。と、子どもながらに感じ入ったものでした。

そんなレアな作品はこのミュージカルには出てきませんでしたが、バレリーナにあこがれて「人魚姫」を書き上げた靴屋のハンスの楽しく切ないお話。人魚姫はバレエで表現され、とても美しかったです。リトルマーメイドほどの色彩はありませんでしたが、バレエに合わせてアンデルセン自身がストーリーを語り、うっとり

ずいぶん前にオペラ座の怪人でラウルを演じていた鈴木涼太さんがアンデルセン。歌声もダンスも素晴らしかったです。夏休みとあって小さいお子さんもたくさんいましたが、みんなきちんと観ていました。


星の王子さま@東京芸術劇場プレイハウス2階C列下手

2017-08-10 09:10:20 | 観劇/コンサート

  

原作:サン=テグジュペリ
上演台本・演出:笹部博司
作曲(歌):野瀬珠美
作曲(効果):大貫祐一郎
振付・ステージング:舘形比呂一

出演:
井上芳雄  飛行士・王様・うぬぼれや・酔っ払い・ビジネスマン・点灯夫・地理学者・鉄道員
木村花代  バラ・きつね・へび
上白石萌歌 王子さま

ピアノ:大貫祐一郎
ヴァイオリン:大河内涼子
チェロ:渡辺雅弦


 

「星の王子さま」は、音楽座の「リトルプリンス」の舞台を観たことがありますが、今回は朗読劇なのかな~と思い芸術劇場へ。

りゅーとぴあ発信の朗読劇「夜と霧」もあったので、そのイメージもあり、NHKラジオの井上君による朗読もあったので、それを舞台で再現するのかな?

・・・なんて予想は大幅に裏切られました。もう、楽しい!そしてこのお話の意味も。

原作を読んだ子供の頃には、何故王子様がわがままなバラに振り回されながらも大事に思い、そこへ帰っていこうとするのかよく理解できませんでしたが、今回でよ~くわかりました。

プリンス、じゃなかった井上くんが八面六臂の大活躍です!あんな井上芳雄見たことない!

飛行士が星の王子様と出会うのはサハラ砂漠なのですが、この舞台では書斎風の一室。大きなデスクの上に王子様が自分の星を出て旅する惑星の住人たちが次々と現れるのですが、王様・うぬぼれや・酔っ払い・ビジネスマン・点灯夫・地理学者、地球で出会ったスイッチマン(列車の行先を決定する鉄道員)、一幕はこの不思議な人々を井上くんが全部演じます。そりゃあもうすごい!時折アドリブ入れつつ、自由自在に歌って踊る井上芳雄!wowwowのカメラに向かって客席降り(予定外)までしちゃいます。

ミュージカルの枠を超え、ストレート、バラエティ、福田雄一さんのコメディなどに次々トライした成果か!と、母のような思いで2階から見下ろしました。照明も、バラが登場する時はバラ色に、砂漠の場面はベージュにと変化して美しい!

バラは木村花代さんですが、2幕ではキツネや蛇も演じます。木村さんもすごいです!歌声もプロポーションも!

特筆すべきは王子を演じた白石さん。もう、イメージの「星の王子さま」そのものの可愛らしさ。純粋さ。2幕最後の「水」のシーン、美しかった~

バラはサン=テグジュペリの妻コンスエロ、惑星で出会う人々はそれぞれに人が溺れやすいものの象徴、王子様は14歳で亡くなった彼の弟、キツネは愛人。。そんな背景も読んでいくと、これは本当に大人のラブ・ストーリーなんだなと思いました。

一本のバラに出会い、大切にしながら過ごした時間がバラをかけがえのないものにする。「運命の人」はいきなり目の前に現れるものではなく、誰かと出会い、慈しみ、そのために費やす時間がその人を「運命の人」にする、ということですね。深い。

再演熱望!


にんじん@新橋演舞場1階3列下手

2017-08-03 19:56:34 | 観劇/コンサート

原作:ジュール・ルナール
演出:栗山民也

出演:大竹 しのぶ キムラ 緑子 今井 清隆 真琴 つばさ 中山 優馬 秋元 才加 中山 義紘 宇梶 剛士 阿部 裕 照井 裕隆 高谷 あゆみほか

<あらすじ>

 ここは、フランスの片田舎の小さな村。まっ青な空、濃い緑の森、そして澄み切った小川の流れるこの村では、今日も村人たちが楽しそうに歌っています。でもその中にたった一人、仲間はずれの男の子がいました。それが、にんじん(大竹しのぶ)
 にんじんのような真っ赤な髪、そばかすだらけの顔、だから父親のルピック氏(宇梶剛士)や母親のルピック夫人(キムラ緑子)までが、“にんじん”と呼ぶのです。にんじんだって、フランソワと言う名前があるのに…………。
 にんじんには、婚約者マルソー(中山義紘)との結婚式を控えて夢中の姉エルネスティーヌ(秋元才加)、甘やかされてわがままに育った兄フェリックス(中山優馬)がいますが、二人ともにんじんには無関心です。それぞれが勝手気ままの家庭に、新しくルピック家に女中としてやってきたアネット(真琴つばさ)もあきれる始末。
 誰にも愛してもらえないにんじん。みんなにどうでもいいと思われているにんじん。だから、どうしてもひねくれてしまうにんじん…………。そんなにんじんの数少ない友達の名づけ親(今井清隆)は、にんじんを優しくなぐさめます。
ある夜、ルピック夫人の銀貨が一枚なくなるという事件がおこります。夫人はにんじんを泥棒ときめつけ、はげしく責め立てるのですが―――。


今年7月に還暦を迎えられたばかりの大竹しのぶさんが、まさかのにんじん!38年前22歳の時に演じられ印象深かったので。。とのことですが、その気合いにまずびっくり!ポスター写真も元気いっぱい

フェードルの舞台があまりに素晴らしかったのと、久しぶりに今井清隆さんの深い歌声を聴きたいなあと思ったのがチケットとった動機でしたが、再び思いました。大竹しのぶおそるべし。

夏休みで子ども向けのミュージカルっぽいポスターですが、内容は大人がじっくり考えさせられるものでした。観劇していた子どもたち、理解したかなあ。。

子どもの頃にこの作品を読んだ時には、お母さんが本当に意地悪で、みんなに冷たくされるにんじんが気の毒でならなかった記憶があります。

。。が、今回この作品、なんと今日的な問題を孕んでいるのかとびっくりしました。冷え切って直接言葉を交わさない夫婦、親の顔色を見てばかりの子ども、弟に思いやりを持てない兄姉、子どもの愛し方が分からない親、全然楽しくない夕食。原作には、おねしょをしたにんじんの尿を入れたスープを無理やり飲ませるといった場面もあります。最近わが子の口に唐辛子を突っ込んで窒息死させた親のニュースがありました。家庭という密室での虐待。そういう問題って、今に始まったことではないんだなと、暗い気持ちになりました。

何故この家庭がこんな風になってしまったのかということは台詞の端にちらっとあるだけなので、キムラ緑子さんの心の闇がいまいちわかりずらかったのですが、そこがわかるともう少し感情移入できたかなあ。それにしても緑子さん、こういう役多いですね。

なんと大竹さんより4カ月ほど若い今井清隆さんがにんじんの名づけ親。父と同年配そして23歳の中山優馬くんが還暦のしのぶさんの兄

でも、でもですよ。そこが大竹しのぶさんのミラクル見えるんですよ。14歳に 何故愛されないのか、行き場がないのか、歌いながらポロポロと頬を伝う涙。兄の犯した罪を着せられ姉の結婚式にも出してもらえず、頼りに思っていた父にも突き放され、一度は死を選ぼうとしながらも絶望の淵から立ち上がり「自分で決めた『ひとりぼっちの道』」を行く姿には、もう涙が止まりませんでした。本当にすごいよ大竹しのぶ。

がんばれにんじん!

にんじんの本当の名はフランソワ。その名をつけてくれた名付け親の今井清隆さんと、新しく来たお手伝いのアネット、真琴つばささんの温かさが救いでした今井さん、ハイジのおじいさんみたいで、素晴らしい包容力もっと歌ってほしかった~アンサンブルには阿部裕さん、照井くん、高谷さんといった東宝ミュージカルお馴染みの顔があって、嬉しくなりました。照井くんが踊りまくってます

大竹さん、この後は「欲望という名の電車」や「ピアフ」さらに新しいミュージカルも続いています。なんか、目が離せなくなってきた感じです。まだまだ大きくなりそう!