pippiのおもちゃ箱

舞台大好き、落語大好き、映画大好き、小説大好き、猫大好き!なpippiのつれづれ日記です。

桂米團治独演会~米團治の吟醸噺@銀座ブロッサム1階最前列上手

2016-07-30 23:00:00 | 落語・講談

年に2回の米團治さんの独演会。4月に行った志の輔さんの独演会の時にGETした最前列。(これがエリザのチケットだったらほっぺつねるんですけれど

でも、米團治さん大好きだからうれしいこの師匠はオペラやミュージカルのファンでもあり、昨年5月には「第4回 はなしか宝塚ファン倶楽部  エリザベート-愛と死の輪舞-」でトート閣下もやっちゃったんです!歌も踊りも皆さん本気のエリザだったとのこと。

 

写真お借りしました

大阪まで行きたいくらいです

さて、独演会開口一番、「時うどん」桂弥太郎さんはうどんの食べ方が半端なく上手。客席からここで拍手がおきるとは。

今回、米團冶さんは3席でしたが、初めて聴く「稲荷俥」がすごく面白かったです。深夜、人力車に神社近くまで乗せてもらった男が、降りる間際に自分は狐の化身だと脅かしてただ乗り。ところが降りるときに財布を人力車に忘れてしまう。車夫は狐の化身から授かった福だと、そのお金で近所のみんなとドンチャン騒ぎ。そこへ財布を返してもらいに来た男が。。。ほんと、だましたはずが大損して、ひっこみがつかなくなったという、ゆる~い噺。

正直者の車夫が、道々お客に身の上を話すことばがしみました、「亭主が外の車を回し、嫁はんが うちらの車を回す。夫婦は、車の両輪の如し。心棒が金じゃ。幸せがくるまで、頑張れ。」

青菜・三枚起請も米團冶さんらしいたおやかな感じがそこここに見えて、この方、本当に品がいいなあと今回も思いました。上方落語ならではの「はめもの」(お囃子)がすごく印象的でした。次は来年のお正月かな。


ジャージーボーイズRED@シアタークリエ13列下手

2016-07-26 21:10:29 | 観劇/コンサート
<ストーリー>
ニュージャージー州の貧しい片田舎で、彼らは出逢った。
「天使の歌声」と称されるフランキー(中川晃教)は、兄貴分のように慕う
トミー(藤岡正明)とニック(吉原光夫)の
グループのボーカルに迎え入れられる。
作曲の才能があるボブ(矢崎 広)の加入をきっかけに、
彼らはザ・フォー・シーズンズとしての活動をスタートする。
金もコネもない彼らを待ち受けていたのは、過酷な下積み生活。
そして、「シェリー(Sherry)」のヒットを皮切りに、「恋のヤセがまん(Big Girls Don't Cry)」、
「恋のハリキリ・ボーイ(Walk Like a Man)」など全米ナンバー1の曲を次々に生みだしていく。
だが、その裏では莫大な借金や家族との不仲、グループ内での確執、
様々な問題がザ・フォー・シーズンズを引き裂いて・・・。
成功の光、挫折の影、その先に彼らが見たものとは──。

 
待望のジャージーボーイズに行ってきました。今日はエリザの千秋楽だなあ。。と、帝劇の方をふりかえり ふりかえりクリエへ。
でも!アッキーの素晴らしすぎる歌声に、そんな未練はふっとんでしまいました!
 
クリント・イーストウッド監督の映画版で、ストーリーは何となくわかっていましたが舞台版は結構展開が早いので一度ではちょっとわかりずらいかも。でも、この歌ウマメンバーに戸井勝海さんや阿部裕さんも加わり、歌が本当に素晴らしくて泣きそうになりました。
 
フランキー・ヴァリは実在の人物なので、オリジナルを大切にしているアッキーは演じることに抵抗があるんじゃないかなあとちょっと思っていました(モーツアルトは歌を歌わない人だからいいけど・・)が、そんな心配はふっとびました。アッキーはアッキーフランキー・ヴァリの物まねではなく、まさに曲を自分のものにして余りある超絶プラチナ・トーンで、一気に魂もっていかれましたあ!(この界隈で、何回魂もっていかれてるんだ!とセルフツッコミ)紆余曲折、様々な困難の末に、満を持して歌い上げる「君の瞳に恋してるCAN'T TAKE MY EYES OFF YOU
すごい!すごいのひと言です。これを一カ月、昼も夜も歌い上げてるアッキーは、やはり超人と認定いたします。カーテンコールでも、客席にアンサンブルさんが下りてきて盛り上げ、スタンディングでみんなで歌って踊って楽しかった~
 
あ~・・・こんなことばっかりやって浮かれているうちに7月も終わっちゃいます!
 
  壁には懐かしいレコード
 
  女子トイレには「ジャージーレディース」と。男子トイレはジャージーボーイズだったのかも。
 
 

エリザベート2016DVD化、決定です!

2016-07-24 13:57:37 | 観劇/コンサート

本日帝劇の人となっている劇友、うさぎ先輩から早馬が!

エリザベート2016 DVD化決定!

両バージョンほしいです!http://www.tohostage.com/elisabeth/dvd.html

定  価:各12,000円(税抜)発売日:2016年12月(予定)

バージョン:

♪White バージョン 

  エリザベート:花總まり   トート:城田 優
  フランツ・ヨーゼフ:佐藤隆紀   ルドルフ:古川雄大
  ゾフィー:涼風真世   ルキーニ:山崎育三郎


♪Black バージョン

  エリザベート:花總まり   トート:井上芳雄
  フランツ・ヨーゼフ:田代万里生   ルドルフ:古川雄大
  ゾフィー:香寿たつき   ルキーニ:成河


内容:本編DVD(2枚組)、特典映像DVD(1枚組)、特製ブックレット

♪特典映像DVD
 ※特典映像の内容は、予告せず変更になる場合がございます。 
・ボーナストラック(各ver. 3曲)
White バージョン

  1. 私だけに(蘭乃はな)
  2. 私が踊る時(蘭乃はな・城田 優)
 

3. 夜のボート(蘭乃はな・佐藤隆紀)

Black バージョン

  1. 私だけに(蘭乃はな)
  2. 私が踊る時(蘭乃はな・井上芳雄)
 

3. 夜のボート(蘭乃はな・田代万里生)


・White バージョンには、花總まり×城田 優スペシャル対談、 
 Black バージョンには花總まり×井上芳雄スペシャル対談を収録! 
・キャストの扮装によるコメント映像
・演出家 小池修一郎インタビュー 
・『エリザベート』プロモーション映像(舞台映像版)

 

エリザベート2016(城田トートその2)@帝劇2階D列センター

2016-07-23 23:00:00 | 観劇/コンサート

    

今日はエリザベートMY楽ようやく香寿さんゾフィにお会いできました!

・・・・・だがしかし。今日は本当に大変だったのです。「さあ!エリザラストだ!」と、すっきり起床したまではよかったのですが、直後の大あくびでっ大あくびでっ

なんと。。。。人生初   あごがはずれましたあ!え??ええ??なにこの感じ!今日はあなた、帝劇いくんでしょ?しかもマチネ!

もう、スマホで「顎がはずれた時の対処の仕方」「あなたにもできる あごのはめ方」など検索しまくりましたが不安は膨らむばかり。。で、30年来お世話になっている歯医者さんに泣きつきました。色々調べていただいた結果、ダメージを受けたのは間違いないけれど、幸い完全には外れていませんとのことでした。よかった~でも、しばらくは、大あくびと くしゃみと 固い食べ物禁止令。口を開けるのが怖いでも、顎は一応ちゃんと入っているとと聞いて不安感がだいぶ減りました。先生ありがとう!いざ!出陣!

・・・という感じでしたが、なんとか開場時間には帝劇着。そうだ、朝ごはんも食べてないと思いだし、柔らかそうな帝劇名物豚まん購入。

まだ口開けるのが怖いので、鳩にパンあげる時のように小さくちぎってウーロン茶で流し込みながら食べましたふつうにごはんが食べられるのってありがたいことなのね。。

まあ、そんな前置きどうでもいいですね。はい、エリザベート

今日も城田閣下は「人外」感満載。「はやく認めるんだ俺への愛を~」の「はやく」を超ウィスパーセクシーボイスで迫っておられました。ほんと城田閣下セクシー後ろの席のお姉さま方は、「城田くんてチャラいのかと思ってたけどすごいんだね~」と幕間にしきりに感心していらっしゃいました。同感です。この方は演技に関してものすごくまじめでストイックだと思います。うん。

先日も感じましたが、この舞台、鏡の使い方が面白いです。1階席の時には気がつきませんでしたが、バートイシュルのお見合いの場面が、鏡に映ったところを見ると、本当に森に囲まれた中でお見合いが進んでいるように見えてとても美しいです。

それから、2幕最初に棺桶馬車フォーメーションになってトート閣下やダンサーズの黄泉の世界の皆さまが闇を広げると、背景に浮かび上がったハンガリーの三色旗の映像が色を失ってモノクロに変わるんですね。

また、「独立運動」でルキーニが高いところで掲げている三色旗が一瞬にしてモノクロに早変わりするのも新鮮。(こちらはリアル。)だいたい、独立運動の場面はトート閣下とシュテファン広瀬くんばかりオペラで追っているので気がつかなかったんですね。他にも見逃し場面がありそうですけど、今年は本当にこれで見納めです。花總さんと城田くんの組み合わせも観たかったけれど。

今日のWOWOWは「芳雄まつり」だったようで、M!のあとの「僕らのミュージカルコンサート」で和音美桜さんと井上くんが「私が踊る時」をデュエットしてました。今期エリザベート、和音さんという選択はなかったのかなあ。。と、ちょっと思いました。昨日のトライベッカのトークで、プリンスが「僕たちは基本的に音ははずせないんです。時々外す人もいますけど」とチクリとおっしゃったのはあの方かなあ。。。などと思った夏の夜でした。あ~終わっちゃったのね~


もん吉くん夏バージョン

2016-07-21 21:50:03 | 手仕事

娘の勤務先の窓口に飾ってもらっていた羊毛フェルトのもん吉くん(今年の干支ということで)。

片目がとれちゃったから、つけて~と、持ち帰ってきたので、思い切って夏バージョンの装いにしました。

麦わら帽子は、以前miniさんに教えていただいた作り方を思い出して。ペットボトルキャップの大きさではもん吉の頭には小さいため、かわりにハーゲンダッツミニカップ白桃の空カップをベースに藁縄をボンドで巻きつけて作ってみました。

かき氷の旗は、PCで見つけた無料素材の画像を娘の中学時代のお裁縫箱に入っていた運針用の白布に直接プリントして、上部にストローを通して縫い付けました。もん吉の首に巻いた手ぬぐいも、実はこの氷の模様。見えないとこまでこだわってみました。ちなみに、麦わら帽子に巻いてあるひもはミサンガです。

普通に置くと帽子の重みでひっくりかえってしまうので、お尻のあたりにおもり用の石を入れ込みました。石をつめながら、「狼と7匹のこやぎ」の話を思い出しましたよ

部屋の片づけは一向に進まないのに、こういうことになると どんどんやる気がでちゃうのはなんでだろー


沢木耕太郎「檀」~もう一度、妻になれたら~@草月ホール1階D列上手

2016-07-20 23:17:27 | 観劇/コンサート

出演:中井貴一 宮本信子

あらすじ
ノンフィクション作家・沢木耕太郎は、未亡人・ヨソ子に一年余の綿密なインタビューを重ねる。取材の過程で、ヨソ子は初めて私小説といわれる「火宅の人」を通読する。「そんなふうに思っていたんですか・・・」ヨソ子は、戸惑い、激しく動揺する。しかし、沢木と語るうちに「私は【愛人に夫を奪われた可哀そうな妻】ではなかった」と、思いがけない感慨に辿りつく。無頼派作家夫婦の、愛と痛みが胸を打つ。


「乳房」に続く、りゅーとぴあ発・新シリーズ「ふたりものがたり」の第2弾。

この本を読んだのはもうずいぶん前のことだったので、今回の企画では中井貴一さんが檀一雄で宮本信子さんがヨソ子さんだと思い込んでいました。。。が、中井さんはインタビュアーの沢木耕太郎さんの役でした。(時々檀氏にもなります)

中井さんは客席通路後方からゆっくり登場です。一瞬これがトート閣下だったら・・・と思ってしまった私はビョーキです。はい。

それはさておき、本当におふたりが素晴らしいです!手に台本持ってるからリーディングだと気づいたのはかなり進んでからで、まさに名優おふたりの名演技でした。

自ら家庭を捨て愛人に走った顛末を赤裸々に綴った「火宅の人」の出版で、作家が亡くなっても何不自由ない生活ができているものの、この作品によって何度も苦しい思いをさせられたヨソ子夫人の苦悩と悲しみが痛いほどでした。

最愛の次男を日本脳炎で亡くし、その一年後に夫である作家が愛人と「事を起こす」。そのことを堂々と妻に告げる。。。

「そんなことで家庭を破壊するつもりはないんだ」

「もう破壊しているじゃありませんか!」

「純文学のようなことを言うな」

このやりとりに、夫婦の、というより男と女の感情のずれを思いました。妻にとっては、夫が別の女性と「事をおこす」そのこと自体がもう「破壊」であるのに、夫にとっちゃただの遊びだから別に家庭をどうのってことじないってことなんでしょうかね。

女性にとってはそうはいかない。その上、ヨソ子さんは、「火宅の人」が世に出たことによって、「夫を愛人にとられた妻」のレッテルを貼られ、本当に苦しかったことでしょう。

それでも、肺がん告知をされる直前に、夫を追って行ったポルトガルでの日々を懐かしそうにかたる姿が少女のようでした。

「火宅の人」の最後は作家が病床で口述筆記によって仕上げられたそうです。

煮え湯を飲まされたような辛い日々だったというのに、と、きっぱり最後の最後、ヨソ子さんが「檀は、私の全てでした。」と、きっぱり言い切る姿にほろりとさせられました。男と女って、なんなんでしょうね。。。

このインタビューをまとめあげて沢木氏が「檀」を書き上げたことによって、ヨソ子さんは自分の中の「檀」を吐き出すことができたとおっしゃっていました。沢木氏の、「閉じ込められた姫君を助け出すような気持ちだった」という言葉が印象的でした。

ヨソ子さんはあんなに辛酸をなめさせられたというのに、初めて檀一雄氏に出会ったときの「背が高く、颯爽とした印象」をずっと変わらず持ち続けていたそうです。本当に大好きだったんですね。

そんなヨソ子さんも、昨年92歳の生涯を閉じられたそうです。合掌。


エリザベート2016(井上トートその2)@帝国劇場2階A列

2016-07-18 23:06:52 | 観劇/コンサート

  

少し前にテレビで放送された「ラスト5イヤーズ」で、ミュージカルにはまった次女の強い希望で3たびのエリザベートあたしも~っと手をあげた長女も一緒です。夫は来週ジャージーボーイズに同行するのでチャメとお留守番

今日は海の日。子どもたちが小さい頃は、必ず海行ったなあ。。。

今期初めての2階。閣下が結婚式で通路をゆっくり前進するところは全く見えませんが、舞台前で立ち止まって式そのものを操る妖しい動きはちゃんと見えました。2階の良さは照明の美しさと、この舞台の世界観のようなものが見渡せることです。

今夜は「最後のダンス」の迫力が半端なく、閣下ものすごい燃え上がり方でした。昨年のような声を潰しそうなシャウトではなく、まさに地獄の底から湧き上がるようなものすごい咆哮「最後に勝つのは、 勝つのは、おーおおお、れ~えええさ、あ~~~(簡単に書くと『俺さ』)で、闇に浮かび上がる赤い照明とあいまって本当に恐ろしく、シシイが次のシーンのために登場した皇帝陛下に「フランツ!」と抱きつくシーンに説得力がありました。まじ怖いよ。。。いくらイケメン閣下でも、あんなのがきたら逃げます

エリザベート初見の長女は、トート閣下の存在って、結局「死への願望」のようなもの?だから最後は死によって自由な生き方を取り戻したっていうこと?と。

そうか。「まだあなたとは踊れない」=「まだ死ぬわけにはいかない」ということは、魂の自由を求めて戦って戦って、死への願望を打ち消そうとしたということなのかな、だけど、実際には放浪という形で現実から逃げ続け、自分を守るために息子の苦悩にも目を背け、結局のところ自分で自由を勝ち取ることはできず、暗殺者ルキーニの手を借りてようやく解放されたということなんですかね。

最終的には自分を見失って何やってるんだかわからなくなっちゃってるうちに変な人に殺されちゃったということか。。なんか、混乱っぷりが昨日の真田丸の関白秀次公とかぶる。。。というか、ルドルフとエリザベートともかぶる。この母と息子は「私たちは鏡同士」というだけあってきっと考え方や行動も似ていたんですね。「死」に魅入られるところも。今夜のラストの閣下の表情。前回とは少し変わり、わずかに微笑んだ後に「無」の表情にかわっていました。

終演後、夕食をいただきながら感想を聞かせてもらったら、私からは何の情報も入れていないにも関わらず、娘たちふたりが口をそろえて「作品は素晴らしかったし、井上さんはものすごく素敵だったけど、エリザベートの歌がなあ。。。あれでいいの?」と。今回もだいぶやらかしてしまっていたシシイ。まあ、あれは必死の抗議や心の叫びだから声が裏返っちゃうんじゃない?とフォローしましたが、年とってからのはまだいいけど少女時代の歌がなあ。。と、ちょっと残念がってました。

昔、山口祐一郎トート・一路真輝エリザベート・井上芳雄ルドルフを観ている次女は、山口トートの深い声と今回の井上トートはだいぶ印象が違うけど、ビジュアルはめちゃくちゃいいね!作品自体が若い感じになったと話していました。

京本Jr.井上閣下もそうだけど、ビジュアルが、まるで宝塚の男役のよう。歌も踊りも進化しているのを感じました。ちびルド、加藤くん可愛いなぜだか愛猫チャメをみているような気持ちでした

ひとり観劇もいいけれど、こうしてワイワイ感想言い合うのも楽しいですチケ代が3倍かかるけどね

あ、開演前に地下から階段を上がっていたら、ちょうどマチネの出待ちの列に遭遇。上から降りてきたのはマチネのルキーニ、山崎育三郎くん!次女は「トライベッカの人?」と・・そうだけどさ、注目のミュージカル俳優だよ!と、良く説明しておきました。育三郎氏、ひとりひとりに本当にていねいに声をかけて好感度高かったです

 


子供のためのシェイクスピア 『オセロー』@あうるすぽっとK列上手

2016-07-16 23:53:27 | シェイクスピア

作:W・シェイクスピア
翻訳:小田島雄志
脚本・演出:山崎清介
出演:伊沢磨紀、山口雅義、戸谷昌弘、若松力、
河内大和、加藤記生、大井川皐月、山崎清介

ヴェニスの軍人、ムーア人のオセローは、議員ブラバンショーの娘デズデモーナと恋に落ち、ひそかに結婚する。オセローの騎手イアーゴーは、自分を差し置いてキャシオーを副官に任命したオセローを恨んでいた。イアーゴーはデズデモーナがキャシオーと浮気をしているとオセローは吹き込む。イアーゴーの悪魔のささやきに嫉妬のとりこになっていくオセロー…


東池袋の駅によく「子供のためのシェイクスピア」というポスターがあり、気になっていたのですが、今回 縁あって観ることができました。

「シェイクスピアは難しくない、誰が見ても楽しめる面白い作品だから子ども達も劇場においで!という想いで作品作りをしています。」という 華のん企画の舞台。今迄もたくさんのシェイクスピア作品が上演されているそうです。過去の公演記録には吉田鋼太郎さんや福井貴一さんのお名前もありました。

開演15分前に、舞台に黒マントの役者さんたちが登場したと思ったら、「勝手にしやがれ」歌いだしてびっくり。これはサービスのようです。なんでジュリー?

幕が上がると、学校の工作室にあるような木の工作台と椅子。そして黒マントの人々。この方々がさっとマントを脱いで登場人物になったり効果音を出したり、なかなか面白い演出。

悪役イアーゴは「ココロ」という旗持ちの人形を持っています。イアーゴはこの旗持ちを持つ人という役回り。後から華のん企画のHPを見たら、これはシェイクスピア先生の人形のようです。どうりでヘアスタイルがW.シェイクスピア

役者さんたちも素晴らしく、想像力をかきたてる作りでした。オセローもデズデモーナも良かったですが、イアーゴ役が主役のようにきわだっていると思ったら、この方が脚本と演出の山崎清介さんでした。

嫉妬、不貞、なぶり殺し といったきわどいテーマなので、子どもたちにはどうなのかな。。と思いましたが、会場にたくさんいた子どもたち(中高生が多かったけれど、小学生もいました)は、静かに2時間休憩無しのこの舞台を観ていました。小さいころからこうした機会が持てるのはいいですね。

 

しかし。。。余談ですが蜷川シェイクスピアの舞台ってやっぱりお金のかけかたが半端ないんだなあと、ふと思いました。

 



動機は?ルキーニ!じゃない、チャメ!

2016-07-14 23:19:09 | 

お誕生日のお祝いに、娘からおいしいおやつとステキなねこベッドをもらったチャメ。ひんやりシーツも敷いて最初は結構気に入った様子で使っていましたが、暑いせいかあまりご利用がなくなりました。

。。。。。そんなある日、??なんか匂う。チャメの猫砂は尿臭を消すタイプなので家の中は匂わない(はず)なんですが、どこから?と探してみると、ん???例のベッドのひんやりシーツが濡れてる!

あ~。。。。ベッドまでとおっちゃってる!ってなわけで、夜中に洗濯ですよ かあさん

最近 猫砂を変えたから嫌だったの?なんで?一体何故だ、ちゃめ!
何故、ちがうところでおしっこしたのだ

「にゃ~ん」と、すりすりしてくる王子。

「話を逸らすなルキーニ!じゃない、チャメ!愛だ死だの、夢物語は止せ!」

「最後のチャンスだ。黒幕は誰だ!」

「何故・・・何故・・・毎晩同じ質問ばかり100年間も。」

「オーストリア皇后、暗殺の動機を。。じゃない、トイレじゃないとこでした動機を!」

「背後関係を述べよ!」

と、いくら詰め寄っても柳に風の王子を横目に、

世界は終わった
 光は消え去り
 命は潰えて
 魂が踊るよ
 悩み 哀しみ 妬み 苦しみ
 夢と 欲望が 人を狂わせる

と、妄想しながらおしっこベッドを洗うおばさんさらに。。。

不幸の匂いを 人は嗅ぎ分ける
不幸の匂いが ひそかに近付く
賽は投げられた お前の過ち
賽は投げられた お前の過ち
    

最悪の事態に陥ってしまったんだ
孤立無援 誰も助けられない
ママだけがパパを説得出来る

闇が広がる 人は何も知らない
誰かが叫ぶ 革命の歌に踊る
闇が広がる この世の終わりが近い

不幸が始まるのに 見ていていいのか未来の皇帝陛下

見過ごすのか 立ち上がれよ王座に座るんだあ~ (王座!)

闇が広がる 今こそ起ち上がる時
沈む世界を救うのはお前だ!
闇が広がる 皇帝ルドルフは立ち上がる~



エリザベート未見の方にはなんのこっちゃ??ですよね~

そんな私の夜中の妄想劇場でした。あ~また帝劇行きたくなっちゃったじゃないよ


紙屋町さくらホテル@紀伊国屋サザンシアター14列下手

2016-07-08 23:00:02 | 観劇/コンサート

作:井上ひさし 演出:鵜山仁

出演:七瀬なつみ/高橋和也/相島一之/石橋徹郎/伊勢佳世/松岡依都美/松角洋平/神崎亜子/立川三貴

あらすじ:
 昭和20年師走。東京・巣鴨プリズンに「自分はA級戦犯だ」と拘留を求める初老の男がいた。
長谷川清。元台湾総督にして海軍大将、天皇の密使という経歴を持つ男。
応対したのは針生武夫。元陸軍中佐にして、堪能な英語力と戦前の経歴を買われて今やGHQで働いている男。長谷川の願いを退け、追い返そうとする。
二人は7ヶ月前、終戦直前の広島でともに過ごした特別な三日間を思い返すのだった。
その年の5月の広島。
紙屋町さくらホテルでは明後日に迫った特別公演のため、移動演劇隊「さくら隊」の二人の俳優、「新劇の団十郎」こと丸山定夫と宝塚少女歌劇団出身のスター園井恵子が、にわか仕立ての隊員を相手に必死の特訓の真っ最中。
この時代、演劇...とくに「新劇」は表現の自由を決定的に奪われていた。慰問のための集団「移動演劇隊」が国策として組織され、これが丸山らにとって芝居をする唯一の道だった。
「さくら隊」では、アメリカ生まれの日系二世で敵性外国人として監視を受けるホテルの女主人・淳子と、その従妹で共同経営者の正子が一員になったばかり。そこに宿泊客の言語学者・大島、淳子を監視する特高刑事の戸倉、劇団員に応募してきた玲子も加わっている。さらには富山の薬売りに扮して宿を訪れた天皇の密使・長谷川と、そのあとを追うように現れた林と名乗る傷痍軍人(実は針生)も、丸山らにあれこれと理由をつけられ、一緒に芝居をすることになる。
台本は『無法松の一生』。
それぞれの思惑が交錯する中、寄せ集め一座の稽古は抱腹絶倒の笑いを巻き起こしながら進んでゆく――。


10年前、この作品を見たときの衝撃が忘れられず、今年こまつ座が上演すると聞いて楽しみにしていました。

キャストは一変。辻萬長さんが演じた天皇の密使で海軍大佐の長谷川は立川三貴さん。たぶん初めて拝見する方・・かと思ったら、なんと1789にご出演でした。ネッケルって、銀行家だったかな?

木場勝己さん演じた新劇俳優・丸山定夫は男闘呼組の高橋和也さん。名優・木場さんの役をジャニーズ出身の高橋さん?と思いましたが、重要な役どころをしっかりと押さえていらしっしゃいました。全体的に若返ったキャスト。私がこの作品で一番心を揺さぶられた言語学者・大島先生は、久保酎吉さんから相島一之さんに。

否定語に関する素晴らしい発見をし、将来を嘱望されていた青年が戦争で命を落とす無念を、大島先生が心を絞るようにして語る名場面では、あちこちで嗚咽が聴こえました。お隣に座ったご婦人はもう、声を上げて泣きたいのをハンカチで必死で押さえている様子でした。

新劇の、演技に向かう精神についての講義、宝塚との違い、表現とはどういうことか、などなど、これは俳優さん必見の舞台だなあと思います。俳優は、特高が考えるようなくだらない非生産的な職業ではなく、きらきらとした心の持ち主であるからこそ、その役にすっと入り込んでその人になりきることができる、どんな者にもなれる、という言葉にはっとさせられました。また、義父と同じカリフォルニアの日系人が日本でどのような扱いを受けていたのかも改めて実感し、98歳の義父の意志の強さの理由を垣間見た気がしました。

そして、取り返しのつかないほどの犠牲を払う前に、何故あの戦争を終わらせることができなかったのかという作者の思いが痛いほど伝わってきました。

一幕は やや説明的でしたが、二幕は本当に引き込まれました。ばらばらだった広島の移動演劇隊「さくら隊」の結束がだんだん固いものになっていくにつれ、ほんの少し先にある取り返しのつかない過酷な運命を思うと、本当に胸が締め付けられる思いでした。

こまつ座にも、新しい風が吹いているんだな、と感じる舞台でした。


七夕の空に

2016-07-07 23:59:23 | 雑感

七夕の朝、思わぬ訃報を受け取りました。

はるか昔になりますが、同期で入職した優しい女性でした。転職組だった彼女は私よりも少し年上でしたが、穏やかで誰にでも好かれる素敵な人でした。

母上を見送り、父上を見送り、結婚はせずに一人できちんと生きている人でした。そんな彼女が何故ひとりぼっちでお星さまになってしまったのか、誰にもわかりません。

いつもにこやかに私のつまらない話を聞いてくれありがとうございました。あなたとまたお食事する約束は、いつか私もそちらに行った時に必ず果たしましょう。それまでに、おいしいとこ、探しておいてくださいね。

心より、ご冥福をお祈りいたします。


エリザベート2016(井上トートその1)@帝劇1階M列センター

2016-07-07 23:53:22 | 観劇/コンサート

今夜は待望のセンターブロックからの観劇。いや、見え方がサイドとは全く違いました。ルキーニは成河くん。

私はトート閣下が内野聖陽さんや山口祐一郎さんだった時から何度も繰り返しこの舞台を観ているのに、この話が死んでもなおエリザベートの死の真相について尋問され続ける暗殺者ルキーニが、墓に眠るハプスブルグ家の死者たちをあやつってエリザベートの死までの物語を再現しているということを途中から全く意識しなくなってしまうのですね。どっかでストーンとそのことがすっとんでしまう。

ところが、成河くんのルキーニは、完全に死者をあやつっているのです。最初から最後まで。皇帝とシシイが出会うバートイシュル行きの馬車の手配も、皇帝がマダムヴォルフのコレクションで女遊びをする鍵を渡すのも。死者を操るそのルキーニを操っているのはトート閣下。そんな図式がくっきりでした。すごいです。山崎育三郎くんのルキーニはちらりと人間らしい表情が見え、それはまたそれで魅力的でしたが、成河くんのルキーニは生まれながらのテロリストといった感じ。すごい説得力のある芝居する人なんだな歌も安定しています。

そんなルキーニをあやつるトート閣下のまた素晴らしいこと。井上トートは男でも女でもない、まして人間でもない(黄泉の帝王なんだってば)ますます人外感アップでしたなんであんなにしなやかにふわりと動けるんだろう。歌えるんだろう

エリザベートが閣下の腕の中で黄泉の国へ旅立った時の表情、昨年は「ゲームオーバー」でしたが、今回は「無」でした。むなしいでもなく、嬉しいでもなく、悲しいでもない「無」

あれだけしつこくつきまとい、求めまくったエリザベートを手に入れたその瞬間の表情が「無」

死とはそういうものなのかもしれない・・・と思ってしまいました。

花總さんのエリザベートは本当に美しく、少しの不安も感じませんでした。さすがレジェンド!

そして特筆すべきは今日のちびっこルドルフ。すきとおったのびのある歌声この子、きっと大物になる予感。

最後はオールスタンディング!井上くんの美しいお辞儀が何度もみられてうっとり。そしてなんと映像収録のためのカメラが入っていましたよ!DVD出すのか東宝!いきなりWOWWOWとかで放送はないかと思うので、DVDの線濃厚かも。ちがってたらごめんなさい!出すなら城田閣下のもお願いします!東宝さま!