pippiのおもちゃ箱

舞台大好き、落語大好き、映画大好き、小説大好き、猫大好き!なpippiのつれづれ日記です。

静かな生活・・・・

2011-03-27 21:34:59 | 雑感

熱も下がり、金曜日は出勤していつものように同僚とおしゃべりなどしていたのですが、なんだか喉がむずむずするなあと感じ、夜が近づくにつれなんとなく声がかすれはじめ、土曜日に起きたらついに声が出なくなっていました。うわ~どうしよう!と、なんとか発声しようとするとめちゃくちゃマダラ声。おかまの姐さんがふざけているみたいな上に喉の渇きがマックスに。

・・・・・と、いうわけでこの土日はウィスパーボイス。ささやき声ですごしています。いつも腹から出す無駄な大声でひんしゅくを買ってるので、家族はきっと喜んでいることだろう。。。

しかし、声が出なくなると、うがいの時もでないのね。ガラガラうがいは歌うようにすると効果的というのでイソジンガーグルで日替わりミュージカルナンバーうがい→<わた~しだ~けに~♪ 私に~~~♪♪(ガラガラガラ~♪♪)@エリザベート>などを楽しんでいましたが、しばらくおあずけです。

てなわけでもう寝ます。明日の朝は声がでていますように。

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放射性物質の影響による乳児への飲料水の摂取制限、小動物は?

2011-03-24 10:09:24 | 

東京・金町浄水場で飲用基準の2倍を超える放射性ヨウ素131が検出されたというニュースが繰り返し報道され、赤ちゃんのいるお宅は戦々恐々としていらっしゃることと思います。保育園などもかなり混乱するのではと心配しています。

この「放射性物質の乳児への影響」については繰り返し繰り返しいろんな専門家が解説していましたが、乳児とほぼ同じ重さか、あるいはそれより小さな動物たちへの影響は私が目にしたどのニュースにも出ていませんでした。(人間が大変な時にってことかな。。。)
そこで、熱で寝込んでいた私はさっそく娘2人に使令発動。(「は?おかあさん、どんだけ~??」と、あきれながらも出動)ペットボトルの水を買ってきてもらいました。ニュースによる買い占めでほとんど売り切れでしたが、なんとか520mlを2本確保。

その後、ネットで調べまくったところ、次のようなことがわかりました。

****************

乳児はこれからの寿命が非常に長いことや、急激な器官発達期(放射線の影響を受けやすいと考えられている時期です)があるので、決定的な安全性についての証拠がなく、かなり低めの基準値が設定されている。身体が小さいからとかそういう問題ではない。
小動物でも生後1ヶ月までの乳仔には飲ませないほうがいいのかもしれないが、生後2か月目以上では飲料しても問題ないと思われる。

乳児の基準値はヨウ素100Bq/l、その他の基準値はヨウ素300Bq/l、セシウム200Bq/lなので小さい値である。

放射線量については、人体に影響がない=犬や猫にも影響がない、と思って差し支えない。細胞当たりの放射線耐用量(影響のない放射線量)は人も小動物もあまり変わりなく、身体が小さい分、被曝量自体が少ない。
また、犬や猫は人間ほどは長く生きない為に長期毒性の影響も少ない。(放射線の影響が出るより早く寿命がくる場合もあるということ)。

****************

被災地をさまよう犬の姿が新聞にのっていました。東京でこの騒ぎです。被災地の人たちはもちろん、動物たちはいったいどうなっているのか、本当に心配です。

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こんな時に発熱…

2011-03-22 20:30:01 | 雑感
今日から当面の間職場は節電のため暖房を止め照明は落としています。
だからなのかたくさん重ね着してホカロンも貼っているのに歯の根が合わないほど寒く、ガタガタ震えていました。
でも、みんなが「顔色が悪いよ。熱を計ったら?」と心配してくれたので体温計を差し込んでみたらまさかの39.5度…インフルエンザだとさらに迷惑をかけてしまうので、帰れコールに甘えてまさかの年度末早退。死ぬほど忙しいのにみんな優しい。ありがとう~

で、早速お医者さんに駆け込んだらその時点で体温計は40度を越していました…

熱が出てすぐはインフルエンザの検査できないので明日また行きます。皆さんもこの地震騒ぎで大変だと思います。どうぞ体調管理には気をつけてくださいね。
そんな不義理な早退しておきながらクリニック近くで入荷したばかりの納豆と牛乳をゲットした懲りない私でした。寝ます…
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おいしい祝日マーマレード

2011-03-21 19:12:48 | 私の好きなもの

福島原発に近い住民のみなさんは雨に濡れないように・・・と、東京でも繰り返しニュースが流れて、こちらには影響がないというのに結局一日家から一歩も外に出ず過ごしました。


もうすぐ人事異動で職場が変わるので、お世話になった人たちへのメッセージを書いたりしていましたが、それも終わると手持無沙汰になり、思いついて買い置きの八朔でマーマレードをつくってみました。


先日はご近所でいただいた庭なりの夏ミカンでつくったところ、皮だけ2~3度ゆでこぼすという手順を知らず、えらく苦いのができてしまいました。でも今回はネットでよく作り方を調べてばっちりです。香りの高いとってもおいしいマーマレードになりました。今度はこれでオレンジケーキを焼いてみます。


こういうの、被災地の人たちに届けられたらいいのに・・・と思います。

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卒業おめでとう

2011-03-19 22:19:15 | 雑感

今日は暖かく日本晴れ。明るいうちは地震の揺れもあまり感じず、絶好の卒業式日和。そう、今日は次女の大学の卒業式の予定で、夫とふたりで出席するつもりで楽しみにしていました。しかし、東北関東大震災の影響で卒業式は中止。首都圏でもたくさんの大学の卒業式中止が相次いでいるようです。卒業証書と学友会や同窓会などからの記念の品々は郵送されてきました。

小学校入学は6歳。そして大学の卒業は22歳。16年間の学生生活の最後のしめくくりのために用意した女袴も謝恩会のためのドレスも無駄になってしまいました。でも、被災地で大変な思いをしている人たちのことを考えれば、怪我もなく元気に卒業の日を迎えることができたことに感謝しなければと思います。

これで我が家もみんな社会人。小学校の入学の時、ちゃんと学校へ行けるのか心配したこと、高校受験や大学受験にハラハラしたこと、いろんなことがよみがえります。これでまずは親の大きな役割をひとつ終えることができたというところでしょうか。今日は私たち夫婦の卒業式でもあったはずでした。

高校の卒業式で女袴を着ておいてよかったね。成人式の振り袖でたくさん写真もとったし、謝恩会のドレスは友だちの結婚式に着ればいい。

でも・・・やっぱり見たかったな、卒業式の晴れ姿。

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東京の食糧・物資は十分に。

2011-03-17 22:00:14 | 雑感

この地震騒ぎ(さっきも揺れてました・・・)で近所の大型スーパーには開店前から行列ができ、仕事帰りに行ったら我が家の三大必須アイテムのバナナ、牛乳、納豆など、影も形もありません。


地震直後には山ほどいろんな食品を買いこんでしまいましたが生鮮食品には賞味期限があるもので、そろそろ困るなあ・・・と思い、出勤前に開いているお店に寄ってみました。あるじゃありませんか牛乳も納豆もバナナも。要はみんなが寄ってたかって買いこんでしまうから物不足がおこり、夕方には棚がからっぽ。肝心の被災地にも物資が回らなくなってしまうということなんだなあ。。。。


でも、小さい子がいるわけではない我が家は、牛乳がなければお茶を。コーヒーには粉末クリームを。納豆の食感が欲しければめかぶを。パンがなければ買い置きの小麦粉でパンを焼けばいい。(娘は「パンがなければケーキ食べればいいじゃん」と・・・アントワネット姉ちゃんめ!)みんながちょっとずつ我慢をして、被災地で大変な思いをしている人たちに回してあげたいものです。


今日は都心で予告なしの一斉停電があるかもしれないということで、電車で帰る人たちはターミナル駅がごったがえし大変な思いをしたようです。早く平穏が戻ってきますように。

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世界の人たちが祈ってくれています

2011-03-15 20:33:42 | 雑感
娘たちがホームステイしていた海外のご家族や留学先の大学の友人、先生たちから今回の震災を心配してたくさんのメールが届きました。夫の会社にも海外から続々と安否を確認するメールや支援の申し出が届いているそうです。海外では日本の惨状が日々リアルに伝えられ、救助隊も数十カ国から来日しているとのことです。津波に飲み込まれる映像や余震や放射能の影響や停電に怯える大変な状況の中、温かいメールが本当にありがたかったです。私たちもこの混乱に負けず、悲惨を極める状況にある被災者の方々に目を向けて、できるだけの援助をしてあげなければという気持ちになりました。




I heard about the news of earthquake in Japan this morning. are you ok?

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how are you? I know the situation in japon.. where do you live? Are you ok?

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I saw the destruction that was caused by the earthquake and the tsunami in northern Japan. I just hope that you were not affected by these catastrophes. Please let me know how you are.

Take care.

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Good to hear you're aright !!! Must have been pretty scary!!! but glad to see you're safe,

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Thats good!!! that you're okay!!!.... mmmm yeah i thought she might be overseas but not sure!!!! But if u do contact her let me know!!!! Be safe!!!!
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Is good heard that you and your family are ok! I feel so bad for all of japanese died I will pray for all..

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Hello from your old home stay family.


We are hoping you are all safe as the news coming from Japan, which is on the TV and radio constantly, is horrible and I am very concerned for the safety of all our home stay students.


Unfortunately I only have a few e-mail addresses and really hope this reaches you and that you and your families are safe and well. We have had a lot of visual images coming from Japan

following the terrifying earthquake and Tsunami and of course now of there is the concern of the nuclear power plants. Australia as a whole country is very saddened by what has happened and already ideas for fund raising, so that we are somehow able to assist you, are being talked about.


We are thinking of you and praying for those effected,




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日本人のへそ@シアターコクーン1階BR前列

2011-03-13 20:42:46 | 観劇/コンサート

作:井上ひさし
演出:栗山民也
音楽:小曾根真

出演:石丸幹二、笹本玲奈、辻萬長、植本潤、吉村直、古川龍太、久保酎吉
    明星真由美、今泉由香、高畑こと美、町田マリー、たかお鷹、山崎一
    小曽根真

東北岩手から集団就職で上京した田舎娘は希望に胸膨らませていた。しかし現実は、希望に膨らむ胸でなく、彼女のはじけそうな二つのオッパイに、男たちの欲望が、けたたましくふくれてあがっていった。
職を転々、男を変転と流転続きで、果てはストリッパーへと転落なのか・・・・・・。
いやいや、男の玉を手玉にとって、天下に成り上がる。
その娘の名前は、ヘレン天津。(公式HPより)

ネタバレ注意

 

この公式のあらすじの他、なんの予備知識も持たずに出かけましたが、これは吃音矯正治療のためのロールプレイングのような形の劇中劇だったんですね。一幕目は田舎の女学生ヘレン天津(笹本玲奈)が都会へ出て、並はずれたプロポーションと美貌を武器にどんどんのしあがって行くエピソードが小曾根真さんの軽快なピアノに合わせ次から次へと繰り広げられます。ヘレンはそのままですが、石丸さんも会社員、ヘレンの父、チンピラ、やくざ、教授・・などなど、くるくる扮装が変わって、そりゃあ楽しそう!こんな石丸幹二さん、見たことない!というサプライズの連続です辻萬長さん、たかお鷹さん、山崎一さんなども謝珠栄さんの振付で歌ったり踊ったりちょっと怪しかったり、引きだし全開!うまい人ばっかりですからね。玲奈ちゃんもストリッパーですから、文字通り体当たり演技!あんなにスタイルがよかったとは!大人になりましたねえ。。。石丸さんとのデュエットはさすがに真骨頂!という感じです。たかお鷹さんの歌がお上手で印象に残りました。ミュージカル「ルドルフ」の老フランツなんかいいのでは。・・と思ったらたかおさんも変身の連続。その怪演っぷりは拍手ものです。

2幕最後はどんでん返しの連続で、最後から二番目と最後の展開はそこへ行くという予想もつかない結末。これは決してしゃべってはなりませんね
とはいえ、あまり考えずにくるくる変わる場面とストーリー展開を楽しむっきゃない!という感じ。私は推理仕立ての2幕より、1幕の連続コントみたいな流れが楽しかったな~

12日まで地震の影響で公演中止。今日の公演も朝10時のこまつ座発表まで上演されるかどうか不明で、できるならちょっと落ち着いてからやればいいのに~と思いつつ意を決して出かけました。が、ステージで辻萬長さんのお声と姿を見たら、なんだかとっても落ち着きました。役者さんたちだってきっと「上演中に揺れたら・・・」という怖れをもっていたと思いますが、そんな様子は露ほども見せず、15分の休憩をはさんでたっぷり3時間、恐怖を忘れて笑う時間を作ってくださいました。演劇の力ってすごいです。でも、石丸さんと玲奈ちゃんの父子の秘密、あれはちょっといやだったかな。石丸さんにそんなことさせないでください。。。。(と、ぼそっとつぶやいてみる)

今回からなのか、こまつ座の実質的な公演プログラムである「季刊the座」が、かなりグレードアップ。COCOONのいつものプログラムと同じ質感と仕様。中味も演劇雑誌のようになりました。

  

今日は前方良席でも空席が目立ち、私の座ったバルコニー前席は両隣り空いていました。当日朝10時の決定では来たくても来られなかった方がたくさんいらっしゃったと思います。3回分の公演中止でこまつ座も大きな痛手だとは思いますが、この地震の影響で今日の観劇が不可能だった方には払い戻すか振替をするなどの配慮は難しいのかなあと思いました。

このお話、吃音矯正治療のための劇中劇と書きましたが、同じbunkamuraの映画館ではくしくも同じ吃音ネタの「英国王のスピーチ」上映中でした。意図的でしょうか?

それにしても、閑散としているのではと思った渋谷の街は黒山の人だかり。みんなこわくはないのかなあ・・・とびっくり。チキンハートな私は余震で電車が止まるのが怖くて、お茶もせずにとっとと副都心線急行で速攻帰宅しました。

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地震こわい・・・・

2011-03-12 23:30:02 | 雑感

東北地方太平洋沖地震M8.8最大震度7・・・・


いまだかつてない物凄い揺れでしたね。。。。本当にこんな恐怖を感じるのは初めてです。


昨日の2度の強震は職場で起きました。建物が低層で太い柱が支えているせいもあり、机の上の書類が落ちた程度で被害はありませんでしたが、ご近所の赤ちゃん連れのお母さんが恐怖のあまり逃げ込んできたり、みんなで机の下や柱のまわりで体を低くして待機したりしてあの揺れに耐えました。


都心では大きな看板が落下したり、ビルから火の手があがったりとさらにパニックだったようです。ご近所には銀座や青山、新宿、霞が関などから何時間も歩いて帰って来た方々がたくさんいました。銀座から帰って来た人は、道路の割れも見て恐怖だったと話していました。


帰宅難民ハンドブックのようなものを書店で見かけたことがありましたが、まさか現実のものとなるとは夢にも思いませんでした。早稲田や慶応、立教などの大学も帰宅難民に場の提供を行っていたようですし、二次災害を警戒して会社から出ないように指導された人たちもいたようです。


幸い、我が家は簡単な加湿器がひとつ棚から落ちていただけで何の被害もありませんでしたが、夫や長女は何時間もかけて帰ってきてヘトヘト。おまけにテレビではぶっ続けに被害状況を流しているし、携帯にも次から次へと情報が入ってきて昨夜はなかなか寝付けませんでした。


一夜明けてもなお余震は続き、今日は福島原発の事故の情報も入ってパニック状態。おまけに某石油会社の関係者情報で、化学物質を含んだ雨が降るといったまことしやかなチェーンメールまで入り。。。(ガセネタらしい)もうめちゃくちゃです。


宮城や茨城の町や村が津波に飲み込まれる映像はまるで先日の映画「ヒアアフター」の冒頭シーンのようですが、もっともっとものすごく、背筋が凍る思いでした。たくさんの命があの波に飲み込まれているのかと思うと、言葉も出ません。どうか、ひとりでも多くの方が助かりますようにと祈るばかりです。


日本の三分の一が壊滅状態という状況の中、物資の不足や流通の停滞など、経済に及ぼす影響も計り知れないものがあるでしょうね。


とりあえず家族と一緒に近所の一番大きなスーパーに食糧の調達に出かけましたが、肉類とカップラーメン、缶詰やレトルト食品の棚は既にからっぽ状態で、次の納品がいつになるかは今の段階では分からないとのことでした。納豆もなかったな~。。。とりあえず常温で大丈夫そうな加工食品と野菜や果物、無洗米、それにお菓子類を持てるだけ買ってきましたが、何日持つかな・・・


今日はSWAの昇太さん、喬太郎さん、白鳥さん、彦一さんの落語を聴きに行く予定でしたが、これも当然のように公演中止です。SP革命編の舞台挨拶も中止になったようです。明日行く予定だった「日本人のへそ」も、こわいからできれば中止で払い戻してくれればいいなあ。。。この調子では、こわくて観劇どころではありませんね。そちらの打撃も大きそうです。

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ヒアアフター

2011-03-09 21:07:46 | 映画/DVD

監督:クリント・イーストウッド
製作総指揮:スティーブン・スピルバーグ
出演:マット・デイモン、セシル・ドゥ・フランスほか

東南アジアで津波に飲み込まれ臨死体験をした女性ジャーナリスト、かつて霊能力者として活躍した男、双子の兄を事故で亡くした少年。この3人のエピソードが別々に語られながら、3人が最後にある場所で運命的にめぐり合い、とらわれていた「死後の世界」から解放されていくという物語でした。

人は死んだらどこへ行くんでしょうねえ・・・この映画の中でも、死んでしまった妻や娘ともう一度話がしたい!と霊能者(マット・デイモン)のところへやってくる人がでてきます。双子のかたわれの少年もまた亡きかたわれを求めて片っ端から霊能者といわれる人たちを渡り歩くわけですが、愛する人を突然に失ったりしたら「もう一度会ってきちんと謝りたい」とか「もう一度だけ抱きしめたい」と思う気持ちを持つのは仕方のないことだと思います。でも、死後の世界ってあるのかなあ。。。

この映画に出てくる「死後の世界」らしき風景はぼんやりとした、漠然としたイメージです。たぶん、イーストウッド監督の中では「死後の世界」はあまり重要ではないのではないかなあと思います。私も、「死後の世界」は生き残っている人たちのイメージの中にあるのではないかと思っています。のこされた者の悔いや悲しみが作り上げる世界かな。

でも、そこにとらわれず、先に進んで行ってほしいと、この映画の結末は語っています。女性ジャーナリストは自分の力で未来へ踏み出し、双子の少年は死んだ兄の霊に励まされて過去から解放される。霊能者は運命の女性と出会って、初めて「過去」ではなく「未来」を見る。そんな前向きな潔さが心に残る映画でした。

ジャーナリストを演じたセシル・ドゥ・フランス。ナチュラルでとても素敵な女優さんでした。マット・デイモンは「グッド ウィル・ハンティング」から注目していた俳優さんですが、決して2枚目でも端正でもない(失礼!)のに、本当に存在感があって見逃せません。苦悩する霊能者そのものでした。

スピルバーグが製作総指揮というだけあって、冒頭のビーチに近い観光地が津波に飲み込まれるシーンは数年前のタイの津波の映像を彷彿とさせるド迫力。自分が津波に追いかけられたような恐ろしさで手に汗をにぎってしまいました。

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国民の映画プレビュー公演初日@パルコ劇場C列センター

2011-03-07 17:03:09 | 観劇/コンサート
作・演出 三谷幸喜
出演 小日向文世 段田安則 白井晃 石田ゆり子
シルビア・グラブ 新妻聖子 今井朋彦 小林隆
平岳大 吉田羊 小林勝也 風間杜夫

舞台は1942年、第二次世界大戦下のドイツ・ベルリン。ありとあらゆる芸術は国家社会主義労働者党、つまりナチスのプロパガンダのために利用され、彼らは厳しい検閲の中で芸術活動を行っていた。すべてはナチスのためと言わんばかりに。
政治に翻弄される映画人、政治にとり憑かれたナチス高官たち。それぞれがそれぞれの立場でぶつかりあう、人間の誇りをかけて。。。

 

以下ネタバレ注意

いや、プレビュー初日ということでこちらもドキドキしながらこの日を迎えましたが、さすが名優ぞろいのこの舞台。すごいことになっていました。ナチスの宣伝相ゲッペルスの私邸で行われたパーティーを中心に繰り広げられる舞台ですが、ゲッペルスの小日向文世さんがまずすごい。かつてこの劇場で上演された海をゆく者では悪魔の役を演じた小日向さんですが、今回も足の不自由なゲッペルスを緩急自在に演じています。こわい。本当にこわいです。

女好きで倹約家でそこそこ妻のことも大事に思っている映画好きの人物が、最高権力者の妄想に踊らされるうちに大いなる勘違いに陥り、どこまでも暴走していく。何が正しく、何が間違っているかという感覚を失うことの恐ろしさがありました。その、素のゲッペルスやヒムラー長官(段田安則さん)、ゲーリング(白井晃さんはまじびっくり!な怪演)の普通っぷりにはかなり笑いを誘われますが、この人たちがその先に起きるホロコーストに深くかかわることを思えば、その対比の中にこそ恐怖が潜んでいることに気づかされて背筋が凍っていくのです。

そしてゲッペルスの妻、マグダ(石田ゆり子)。ゲッペルスとは理想の夫婦を演じていますが、幼く無邪気で考えなしにものを言う。彼女にも怖ろしい台詞があります。優しく穏やかで苦労もない人の悪気のかけらもないひと言。これからご覧になる方は小日向さんと石田さんそれぞれの「あるひと言」にきっと凍りつくことと思います。知識も教養もある人たちが、あきらかにおかしな考え方について(ヨーロッパの純血を守るためにユダヤ民族の血を根絶やしにするといった思想)はっきりNOと言えない時代があったことに戦慄を覚えますが、それでも最終的には人間の良心や心の正義を捨てていないドイツ人もちゃんといたことに少しほっとしました。そこに着目した作者の人間性を感じます。

この舞台、本当に芸達者な方ばかりで目移りしてしまいますが、それぞれの役割がとてもわかりやすく、物語の深刻さが胸にずんときます。今井朋彦さん(作家ケストナー)、小林勝也さん(老優グリュンドゲンス)が俳優ここにあり!な演技で本当に楽しそう。今井朋彦さんは実に複雑な立場にある作家の苦悩をまるでシェイクスピア劇のように演じています。小林勝也さんの「ファウスト」演技も実に秀逸。小林さんのメフィストフェレスを本舞台で観たいです。ミュージカル畑から参加のシルビア・グラブさんと新妻聖子は歌の場面もありますシルビアさんはメイクも当時な感じでデイトリッヒのようです。素敵でおちゃめ。新妻さんはしたたかで権力志向の映画監督。ちょっと意外な役まわりですが、きりっとしてストレートも十分いける感じがしました。

風間杜夫さん(俳優にして映画監督ヤニングス)は田中角栄ばりのこれも怪演。いい加減したたかに見える中にも信念の人。うますぎます。平岳大さん(俳優グスタフ・フレーリヒ)は、出てきた時、平幹二郎さんかと思いました。SPなどでは髪型を若くしていますが、似てますね~背がすらりと高く、立ち居振る舞いがとてもスマートでした。ゲッペルスの愛人、吉田羊さん(エルザ・フェーゼンマイヤー)もかわいらしくしたたか。

どの役者さんもすごいのですが、何といってもこの舞台の鍵を握っているのはゲッペルスの使用人にして映画を熟知しているフリッツ役、小林隆さん。その存在がこの物語の最後の展開に大きくかかわります。三谷幸喜さんがいかに小林隆さんという役者に信頼を置いているかがひしと伝わってきました。

とはいえ、三谷さんの作品です。何故、ここでこのギャグなの~と思わせる、深刻さを一時くずす、まさかのギャグがちょこちょことちりばめられています。これからご覧になる方はどうぞお楽しみに!

客席で三谷さんご自身と演劇評論家の扇田昭彦さんをお見かけしました。扇田先生の劇評が楽しみです。

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演劇的落語と落語的演劇

2011-03-05 17:09:08 | 雑感

先日の春風亭昇太さんの会で印象に残ったことがもうひとつありました。


昇太さんは、「最近の落語はとてもいい状態だと思います。落語を演劇的にやる噺家が多いからかも。」というような事をおっしゃっていました。そういえば、以前、昔々亭桃太郎さんとのトークで、昇太さんより先輩の桃太郎さんが「落語は人物描写が大事だって今日わかった。」と言ってるのを受けて「今ごろ何言ってんですか人物描写が大事って、今わかったんですか」と半分マジに顔色変えていたのを思い出しました。


私は数年前に国立劇場大劇場で志の輔さんの落語を聴いてドッカ~ン!と衝撃を受け、今日に至っているわけですが、その後大好きになった立川志らくさん、柳家喬太郎さん、春風亭昇太さん、桂米團治さん、柳家三三さん、みんな演劇的に落語を展開させているように思います。


前座をつとめる若手の中にもうまい人はいますが、何が違うのかというと落語が始まったと同時に座布団と落語家のほかほとんど何もない舞台に、そこにはないはずの江戸の街並みや大きな橋や貧乏長屋が見えてきて、たったひとりの落語家さんがすべての登場人物に見えてしまうというところなんです。たったひとつの扇子が効果音を出したり、箸になったり刀になったり煙管になったり。たった一枚の手ぬぐいが手紙になった書物になったり。


着物姿の落語家さんは武士にも芸者さんにもおじいさんにもおばあさんにも、幼児にも、犬猫にもなれる。死神にさえなれる。


落語家の話術と観客の想像力のなせる技なんですね。


ところが・・・・・もちろんこれは私個人の思いだけなんですが、逆バージョンで落語を題材にした演劇となると、あんまり・・・・なんです。江戸っ子のたくさん出てくる古典落語を題材にしたにぎやかな舞台もいくつか見たのですが、なんだか自分のイメージと違ったりして、その違和感が邪魔をして入り込んで笑ったり泣いたりできないんです。志の輔さんの名作落語「歓喜の歌」の映画化したものも見ましたが、落語で聴いた時ほどの感動が持てなかったな~


それはもしかしたら自分の持ったイメージにしばられているだけなのかもしれませんけどね。
小説やマンガの映像化なんかも同じことが言えるのかもしれません。でも、古典落語をめちゃくちゃデフォルメしたドラマ「タイガー&ドラゴン」は滑稽噺バージョンも人情噺バージョンもかつて経験したことがないほど面白かった。そこはやはり官藤官九郎さんの才能なのかもね。いや、テレビは時空を超えた表現が可能だけれど、舞台ではそこの演出に限界があるからか・・・などと、ひとりおでんを煮ながらぶつぶつつぶやく休日のたそがれ時でありました。



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春風亭昇太 春の噺@世田谷パブリックシアター1階B列センター

2011-03-03 23:36:17 | 観劇/コンサート
開口一番「雑俳」 春風亭昇々
      「花筏」 春風亭昇太
      「替り目」 立川談春
お仲入り10分
      「花見の仇討」 春風亭昇太
久しぶりの昇太さんは相変わらず「のび太くん」ぽくて楽しかったです。人の良さがにじみ出ている感じ。
マクラでは、やっぱり話題の「京大入試 ヤフー知恵袋」。昇太さんの口から初めて逮捕されたことを知りました。すごいタイミング。
「勉強ができるのと賢いのは別」と。昇太さんのお弟子さんには東大出身者もいるんですよね。

「やっぱり今は『相撲』でしょう。」と、一席目は「花筏」  提灯張りが相撲とりの花筏の替え玉として地方巡業に出る噺。
「相撲の噺は全部八百長の噺ですから。」にちょっとうなずいてしまいました。

ゲスト、談春さんの「替り目」やっぱり談春さん、うまいですね。
最後の「花見の仇討」では、もう、昇太さんワールド全開。満開の桜の下でみんながお花見しながらめちゃくちゃ盛り上がっている光景が目の前のぱあっと広がりました。
今日もほんと、おなかの底からわらかしていただきました。
それにしても、談春さんが東山紀之さんと、昇太さんが渡辺謙さんと同い年とはびっくりでした。
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四十九日のレシピ

2011-03-02 21:44:59 | テレビ番組

最近は朝ドラも大河もいまひとつ見る気になれず、続けて見ているドラマってほとんどありませんでした。(ゲゲゲの女房と龍馬伝にハマリすぎていたせいか?)
NHKでこのドラマのタイトルが流れた時、なんかドラマのタイトルに「四十九日」って・・・と思いましたが、年を重ねてなお素敵になった風吹じゅんさんと伊東四郎さん、和久井映見さん、宅間孝行さん、「春との旅」で仲代さんと共演された徳永えりさんなど、好きな役者さんがたくさんご出演とのことで見始めました。

それが、いいんです「四十九日」は風吹じゅんさん演じる後妻・乙美さんの、文字通り四十九日を彼女が遺したレシピで執り行うまでの小さなお話。乙美さんが「家族に渡して欲しい」と書き遺した「生活のレシピ」が素晴らしいです。妻を二度までも亡くした老父・良平(伊東四郎)、夫(宅間孝行)に浮気された良平の娘(和久井映見)、幼い日に虐待を受けた今どきギャル(徳永えり)など、心に傷を受けた人たちが、亡くなった乙美さんに生前どんなにか支えられ励まされていたかを静かに噛みしめます。

今週は、乙美さんの四十九日に彼女の生前の歴史を展示するため、良平の娘の百合子さんが夫の浮気を苦に離れていた自宅に乙美さんの絵手紙をとりに行き、浮気相手と出会ってしまうエピソードが描かれていました。つらいよね。。。百合子さんは不妊治療に苦しんでいますが、浮気相手の女性は妊娠中。。しかも、その女性の幼いひとり息子は、家に男性がくるたびに外に出されている事実を知ります。

みんないろいろつらいことを抱えて生きていいるけれど、負けないでがんばっているんだなあ・・・と感じるドラマです。乙美さんは夫を釣りに送り出した後に心臓まひで亡くなったのですが、最後に手渡したお弁当の包みにソースが沁み出ていて、夫は妻に「そんなもの持っていけるか!」と怒鳴ってしまったのです。残念そうに顔をゆがめた妻の顔。それが言葉をかわした最後になってしまったことを深く後悔する夫・良平。

「家族だって、いつかは別れるときが来るんだ。大事な人はな、一緒にいる間に大事にしなくちゃいけないんだぞ。」

という言葉が心の芯に突き刺さりました。来週8日はいよいよ最終回。みんなが幸せになれるといいな、と思います。

 

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