pippiのおもちゃ箱

舞台大好き、落語大好き、映画大好き、小説大好き、猫大好き!なpippiのつれづれ日記です。

久しぶりにちくちく

2021-08-29 22:46:44 | 手仕事

コロナ騒ぎでステイホームになり、さぞいろんな物 作ってるでしょ?と、よく聞かれるのですが、マスクやパンはともかく、なかなか羊毛フェルトにとりかかる気になれずにいましたが、春ごろになんとなく買っておいたヴァイオリンなどの小さな楽器のミニチュアと組み合わせてみたくなり、さっそく ちくちく。

可愛いのができたました。

前に作った王様猫と並べてみようかな。

 

小さい作品展が再開されたら出してみようかと思います。

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化粧二題@紀伊國屋サザンシアター11列センター

2021-08-26 22:48:02 | 観劇/コンサート

■作  井上ひさし

■演出 鵜山 仁

■出演 内野聖陽  有森也実

 

命を舞台にかけて、欠けた鏡に素顔をうつし
白粉塗る度夢を見るのは、母の姿か息子の顔か。
笑いの後に涙が一滴、可笑しくも華やかな一人芝居の二本立て。
楽屋芝居の名作があの二人で蘇る。


朝ドラ『おかえりモネ』では、優しいお父さんな内野さんを、やっぱり板の上で観たくなり、サザンシアターへ。

開演前から石原裕次郎や水前寺清子さんなど、バリバリの昭和歌謡が流れ、年配者多目の客席も大漁旗の大きな鯛が踊る舞台上も、昭和感満載

一幕の有森也実さんの女座長、ほっそりと 儚げなイメージとは180度違う骨太の五月洋子がそこに!三度笠の旅姿で舞台袖にはけてゆく姿のかっこいいこと!

ニ幕 待ってました!の内野さん。楽屋で寝っ転がった姿から、すっぴんから化粧を重ねる内野さんが、どんどん変化していく様がすごいです。一幕の有森也実さんもですが、45分、ずーっと台詞を発し続け、大漁旗と化粧前の他には何もない空間に様々な人物を、様々な情景を浮かび上がらせる。これぞ演劇!と、胸が熱くました

お二人とも舞台から真っ直ぐに客席に向かい、そこにはない鏡に向かって化粧をはじめますが、本当にそこに鏡があるかのよう。水おしろいを刷毛でぬりたくり、頬紅を濃く入れ、また粉をはたきまくる。黒々とした眉を描きあげ、紙をあててなじませる。髪をまとめあげ、カツラをのせる。その過程を見せながら同時に自らの人生を語りつくすという、ものすごい舞台でした。

ロビーには小さなのぼり旗。

役者というものは一 声、ニ 所作、三 姿といって、声がなによりも大事。

内野さんの発する台詞ですが、この言葉に急逝された辻萬長さんを思い、思わず落涙。。。でした。

 

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辻萬長さんのご冥福をお祈りいたします

2021-08-23 21:23:39 | 雑感

ご病気で来年の大河を降板されたというニュースを残念に思っていましたが、突然の訃報に驚きました。

こまつ座の舞台で何度も涙した『父と暮せば』の、温かくせつなく優しい姿が忘れられません。シェイクスピア劇での重厚な貴族の役も、まだ記憶に新しい三谷演出『大地』での老役者も、海のように深い声が舞台を支配し、心に染み入る素晴らしい演技に魅了されていました。

もう辻さんの舞台を生で観ることができないなんて。

今ごろは虹の橋の向こうで井上ひさしさんや蜷川先生と談笑しているような気がします。

今夜は録画しておいた『父と暮せば』をじっくり鑑賞して 辻さんの『おとったん』を見送りたいと思います。

合掌

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ティーファクトリー『4』@あうるすぽっとD列センター

2021-08-21 21:05:51 | 観劇/コンサート

【作・演出】川村毅 
【音楽】杉浦英治(SUGIURUMN) 【照明】原田 保 【音響】藤平美保子
【衣裳】伊藤かよみ 【演出助手】小松主税 
【舞台監督】小笠原幹夫 小野寺栞/劇工房 双真  
【製作】平井佳子/ティーファクトリー
【宣伝美術】町口 覚/マッチアンドカンパニー

【出演】今井朋彦 加藤虎ノ介 川口 覚 池岡亮介 小林 隆

【あらすじ】

何もない、けれど全てがある空間。
そこには箱がひとつある。
箱に誘われるように現れる5人の男。
彼らはそれぞれ、箱から紙片を取り、そこに書かれたことに目を落とす。

裁判員に選ばれた大学職員
法務大臣
拘置所の刑務官
未決囚
役割は4つ。

一人は去り、残された4人は順に長いモノローグを始める。
罪と罰、悔恨と恐怖、孤独と虚無、過去と未来、希望と夢。
それぞれの独白、その断片は次第に他の役割の人物の言葉と呼応し、男たちを結ぶ「事件」の像が浮かび上がって来る。

罪とは何か。
それを犯した人間を、同じ人間が裁き、罰を与えることは可能なのか。
虚実を往還する4人と1人の果てなきゲームに、終幕は訪れるのか。
そしてその時、男たちは‥‥。


閉塞的な状況の中、楽しい作品ももちろん観たいんですが なんだかすごく台詞のシャワーを浴びたくなってしまい、あうるすぽっとへ。
ネタバレしますのでご注意を。改行しときます。

 

 

 

この作品は、白井晃さんの演出で上演されたものを、今回は作者の川村氏自身が演出。初演は観ていませんが、シアタートラムの座席を撤去するなど、かなり実験的な舞台だったそうです。今回は普通に舞台上で終始しますが、内容はかなり独創的。今井朋彦さん、川口覚さんをはじめとする実力派ぞろいで発声も素晴らしく、モノローグを多用する展開もぐっと惹きつけられました。
裁判員に選ばれた大学職員、法務大臣、拘置所の刑務官、未決囚、この4つの役割をそれぞれが演じますが、4人が4人とも「死」と密接に向き合った経験を持っています。モノローグの内容には、総理の椅子に最も近いとされた閣僚の自死、無差別殺人など、かつておきた実際の事件がオーバーラップするものもあり、どきりとさせられました。

実際に処刑にかかわる刑務官と殺人者、死刑に挙手する裁判員、死刑執行を決定する法務大臣、それぞれの迷いや苦悩、死刑制度の矛盾などが浮かび上がり、くじによって何度か立場を変えるたびに見えてくる真実もあり、とてもスリリングで考えさせられます。5人目の登場人物(小林隆さん)のモノローグによって、実はこの4人が犯罪被害者の家族だったことがわかり、さらに彼は殺人者の家族だったこともわかります。「他人ではなく私を殺してくれればよかった」と絞り出すように吐露する犯罪者の親としての苦しみ、悲しみが、ずーんと伝わり、こみあげるものがありました。

平成の前代未聞の大事件にかかわるらしいという噂を聞いて、もしや地下鉄サリン?と、びびりましたがそうではなく秋葉原のあの事件?と思わされました。ともかく、あってはならないことです。関わるすべての人々がこれほど苦しく複雑な思いに囚われる。最後はまぶしい光につつまれますが、救いとか、希望とか、そういった明るさを導く展開にならないことが、かえってこのテーマの奥の深さをあらわしているように思えました。久しぶりに見ごたえのある舞台。どの役者さんも存在感があり、引き込まれました。池岡亮介さんという方は初見でしたが、この達者な役者さん揃いの中で、一歩もひけをとらない感じです。いい役者さんになりそう。久しぶりに舞台でお会いできたワタシ的推しの川口覚さんは4つの役割の中でも無差別殺人犯メインという今までとは一味違った配役をきっちり見せてくれて大満足なのでした。

それにしても、人のこと言えませんけどこの感染者増大の中、池袋の町には若者がラッシュアワーばりに沢山歩いていました。年配者はほとんど見かけないのに。。。

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エニシングゴーズ@明治座1階14列センター

2021-08-14 17:37:30 | 観劇/コンサート
  • 作詞・作曲: コール・ポーター
    オリジナル脚本: P.G.ウドハウス&ガイ・ボルトン、ハワード・リンゼイ&ラッセル・クラウス
    新脚本: ティモシー・クラウス&ジョン・ワイドマン
    翻訳・訳詞: 青井 陽治
    演出・潤色: 原田 諒(宝塚歌劇団)
    製作: 東宝
    【出演者】
    紅 ゆずる/大野拓朗 廣瀬友祐 愛加あゆ/一路真輝 / 平野 綾 市川猿弥 / 陣内孝則 ほか

《STORY》 

大恐慌からようやく落ち着きを取り戻した1930年代半ばのニューヨーク。ナイトクラブの大スター、リノ・スウィーニー(紅ゆずる)はウォール街で働くビジネスマン、ビリー(大野拓朗)に首ったけ。彼女は折からのロンドン行きにビリーを誘うが、つれない返事しか返ってこない。それもそのはず、ビリーは社交界の華、ホープ(愛加あゆ)にゾッコンなのだ。出航の日、ビリーは偶然にもリノと同じ船でロンドンへと旅立つ上司のホイットニー社長(市川猿弥)を見送るため港へやってくる。そして、あろうことか母親のハーコート夫人(一路真輝)に連れられたホープが、英国紳士オークリー卿(廣瀬友祐)と船上で結婚式を挙げることを知るのだった。なんとか阻止しようと慌てて船に飛び乗るビリー。そこへグラマラスなショーガールを連れたリノ一行と、神父に変装した指名手配中のギャング、ムーンフェイス(陣内孝則)が情婦のアーマ(平野綾)を連れて乗り込んできたから、さあ大変!それぞれの想いと思惑を乗せた豪華客船S・S・アメリカン号。リノをはじめ、個性豊かな乗客たちの恋の行方は……?一筋縄ではいかない、何でもあり(エニシング・ゴーズ)な船旅が今始まる!!


宝塚については無知な私。今回は大野拓朗くんと廣瀬友優くん目当てのミーハー気分でチケットとりました。が、主演の紅ゆずるさんすごかったですしょっぱなから強烈なオーラこれぞ宝塚トップよ!とばかりの輝き放ちまくりでした。大野くんは訳あって何度も変装します🎵これが可愛い❤️そしてかっこいい✨黒い燕尾服で栗色の髪をオールバックにしている姿はもう、宝塚の男役にしかみえません。美しい✨

そして廣瀬くん!端正な革命家でもニヒルなジェントルマンでも、ジュリエットの短気な従兄弟でもない、無理するとすぐ足がつったり首が痛くなっちゃうバカ殿テイストの英国紳士こここんな廣瀬くんみたことない!でも、実は出生の秘密を持ち、情熱的な1面も。これが発揮された時の廣瀬くんかっこいい!ダンスもソロナンバーも素敵✨

ストーリーはまあ、なんというかあまり問題ではなく、わー楽しい!わー面白い!なんて素敵!✨と、特に深く考えずただただ楽しめる、ザッツエンターテイメント!って感じです。コロナコロナで閉塞的だからこそ、こういうの嬉しいなあと思える一作なのでした。

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今年も夏のプレゼント。

2021-08-09 17:01:56 | 

クーラー嫌いで2階の風通しの良い場所で涼んでいたはずのチャメ。

いきなり雄叫びを上げながら階段をかけおりてきました。どどどした?と、ドアを開けると、バタバタバタ!という羽根音。瀕死のセミをいたぶるチャメがそこに!

そうなんです。この子は(じいちゃんだけど)毎年こうして夏には一度だけ暑中見舞みたいにセミとって見せにきてくれるんです

実は7月にもとってきたらしいんですが、娘が強烈に嫌がってリビングのドアを開けなかったたので、夫がすぐに外に放したらしく、私の目にはふれませんでした。冗談のつもりで「あら、残念!(ほんとは残念じゃないけど)こんどお母さんにもとってきてね」と言ってしまったのを覚えていたのか、たまたまなのか、リベンジしてくれたんですねえ。。。さんざんいたぶられてセミはへろへろでしたが、今度もまた夫が外へ放してくれました。いいよね。

ありがとね。でも、もういいからね

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葉月の三枚看板 喬太郎+文蔵+扇辰@銀座ブロッサム1階8列センター

2021-08-07 18:54:08 | 落語・講談

最初のタイトルは2月如月だったのが5月皐月に延期になり、さらに8月葉月まで再延期。コロナ5000人超えの東京、こわごわ行ってきました。

座席は50%ですが、やはり来られない方も多いのか、前方席の方が空席多し。

でも、行けてよかった。久しぶりの扇辰師匠は田能久。ウワバミがでてくるやつですね。さーっと雨が降ってくる様子、不気味な老人に出会うところ、みんな映像のように浮かび上がってくる緻密な落語。もう、うっとり聴いちゃいました。

鈴本から駆けつけたという文蔵師匠は、ちょっと暑苦しめの青菜。ほんと酷暑の中を東銀座駅から急いでやっとたどりついた感が満載演者によってほんとに違う噺に聞こえる不思議。

中入り後の喬太郎師匠、出だしの「河岸に行っておくれよ」で、夏に芝浜?と思ったら、なんとボーイズラブというか おっさんずラブか。。の、新作「芝カマ」魚勝と暮らすのは、おかみさんじゃなくて彼氏

でも、ちゃんと泣かせて、最後は芝浜のように魚勝さんが「夢になっちゃうから」と、お酒をやめとくのではなく、ふたりでお酒を飲んでお互いの道を歩んで行くという結末に。LGBTを笑いのネタにするのではなく(タイトルはネタにしてるけど)、ふたりが真面目に一生懸命生きることで、みんなが「ああいう生き方もありなんだ」と認めてくれたという希望に満ちた展開となっていて、喬太郎師匠のまじめさを感じる一席でした。

最近、他の噺家さんで、ちょっと残念に感じる高座もありましたが、こういう心に残る噺を聴くと、またチケットとりたくなっちゃいます。引き続き感染対策怠りなく頑張ろうかな。でもこわい。

 

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