chat noirさんとご一緒に内野聖陽さんと伊藤歩さんの2人芝居(正確にはふたり半?)
BLACK BIRDを観てきました。15年前の少女誘拐事件の被害者と加害者のふたりが再会するという、切なくもドキドキの舞台でした。
内野さんは美しい生え際がよく似合う渋い中年男。55歳の設定。伊藤さんは事件当時12歳なので27歳の設定でしょうか。
ストーリーは生生しい言葉と張り詰めた緊張感の中で展開。膨大な量の台詞で構成されているため、客席は白河夜船派か、ガン見のめりこみ派かに分かれていたように思います。当然私はガン見派。
内野さんはのっけから汗だくの熱演で、泳いできたんじゃないかと思うほどシャツがぬれていました。そこがセクシー。。。
事件の真相はなんだったのか。ネタバレはよしますが、ふたりの孤独の深さがイタかったです。「男はいつも最初の恋人になりたがり 女は誰も最後の愛人でいたいの~」というユーミンの歌が頭の中で鳴っていました。
暗いテーマですが、わずかなタイミングのズレの中で起きた悲劇について、男と女、両方の立場から真相が語られるという構成がおもしろかったです。伊藤歩さん、大きな瞳に整った鼻、きゅっとした小さな唇にすらりとした脚、とっても素敵な方で惹きつけられました。
役者としてこういう作品を選ぶ内野さんの姿勢に感服します。最後に第3の人物が登場した時には、ウーナと一緒に発狂しそうになりましたよ。いろんな解釈ができそうですね。作家もそこをねらっているような。
余談ですが、劇中、内野さんが「ちがうな~」とおっしゃった時に、客席がざわっとなったのが面白かったです。臨場の続編を観たいなぁ。。。
ロビーで演出家の岩松了さんをお見かけしました。