pippiのおもちゃ箱

舞台大好き、落語大好き、映画大好き、小説大好き、猫大好き!なpippiのつれづれ日記です。

しみじみと・・ いそがしい夏だった。

2019-08-31 21:53:13 | 雑感

8月も終わっちゃいましたね。。

この夏は、なんというかすごい夏でした。(まだ暑いけど)

梅雨が明けるの明けないのというあたりで親族が立て続けに緊急搬送で入院し連日病院通い。秋に控える娘の結婚式準備のあれこれがあり、入院していたひとりは回復して退院したものの、ひとりは看護の甲斐なく亡くなり、おまけに大きなイベント準備の仕切り(これはお仕事)。合間を縫って、こんなことになるとは思わすGETしておいた観劇やコンサートや落語のチケット消化(一枚も無駄にせず)冠婚葬祭の「冠」以外全部にかかわって遊びも控えず。我ながらよくやるよ。。。と。。写真はそんな私に「忙しいねえ」という視線を投げる愛猫でした。あ、チャメも多飲多尿の心配で通院したっけな。

秋以降は平穏無事な毎日になりますように。


高橋秀+藤田桜~素敵なふたり@世田谷美術館

2019-08-25 21:10:41 | ミュージアム

美術通のMちゃんの提案により、なかよし4人で世田谷美術館へ。

いつもより少~しだけ しのぎやすいのは、日ごろの行いのせいでしょうか

まずはおしゃべりランチからね、ということで美術館併設のフレンチ「ル·ジャルダン」でおいしいコースをいただきました。なんと今回の企画展、画家の高橋秀さんも同じ空間でお食事されていました

高橋秀氏の作品は全て具象。なんともダイナミックで、そこはかとなくエロティック奥様である藤田桜さんの作品は、かつて「よいこのくに」「学研おはなし絵本」などのシリーズの表紙を飾っていた布の貼り絵のやさしい作品でした。子どもの頃、みた覚えがあったのはピノキオ!

高橋秀氏は、画壇の芥川賞ともいうべき安井賞受賞後、イタリアへ渡り、3~4年は充電期間として、ほとんど活動しなかったとか。この時点で奥様もお子さんもいらしたということで、かなりびっくりな自由人。。芸術家なんですね。奥様の桜さんもまた創作活動をしていたので経済的には大丈夫だったのかしらと余計な心配したりして。会場のそこここに、インタビューを記したパネルがありましたが、そこには桜さんがお子さんを連れてイタリアの夫の元へ渡ったときのことなども書かれていました。「不安ではなかったですか?」との質問には、「夫のいるところに妻が行くのはあたりまえだと思っていましたから、そうしただけです。」と。肝の据わった言葉に感動しましたでも、葛藤もあっただろうなあ。

そういうさまざまを乗り越えて歳を重ね90歳前後となったふたりが、新婚時代を過ごした地で二人展を開けるって本当に素敵だなあと思いました。画風がまったく違うというのも、二人がそれぞれの世界をしっかりと持っていたことを表しているようだなあとしみじみ思いました。

砧公園の中にある美術館の周囲には、たくさんのオブジェ。その中に、馬の背に乗る猿!シーザー@猿の惑星

恒例のおみやげ交換、秋の旅行の打ち合わせも楽しかったほんとにみんな、ありがとね!


ライオンキング@バルト9

2019-08-24 20:44:48 | 映画/DVD

監督:ジョン・ファヴロー
オリジナル・ソング:エルトン・ジョン、ティム・ライス

シンバ:ドナルド・グローヴァー
ナラ:ビヨンセ

あらすじ:

命あふれるサバンナの王国プライドランド。その王であるライオン〈ムファサ〉に、息子〈シンバ〉が誕生する。だが、シンバはある“悲劇”によって父ムファサを失い、王国を追放されてしまう。新たな世界で彼は仲間と出会い、“自分が生まれてきた意味、使命とは何か”を知っていく。王となる自らの運命に立ち向かうために―。


劇団四季のライオンキングを観た時には、あまりの造形の見事さに、アートだわ~と、ひたすらうっとりしたものですが、この映画では。CGのものすごい進化っぷりに驚きまくりでした

Your Majesty と、ムファサにかしずくザズーのおじぎの美しいこと シンバを抱きあげる長老猿ラフィキの神々しいこと!いちいち感動しますが、なにより子シンバのきゃわゆいことといったら!

むしょうにうちの猫を抱っこしたい気持ちになりました」

ストーリーは数々の悲劇を乗り越えたシンバの成長物語ですが、父ムファサの姿が今は亡き父や義父の姿とだぶって、泣けてしょうがなかったです親というのはありがたいものです。

しかし、ムファサを死に追いやってしまった悲しみからプライドランドを出て、ずっと虫ばっかり食べてたシンバ。。。よくスカーに勝てましたねぇ


国立演芸場8月中席千秋楽@最前列下手

2019-08-21 20:54:38 | 落語・講談

円楽師匠が脳腫瘍で入院したと聞いたのは案外最近のことだと思いましたが、国立演芸場の中席の出演者さんにお名前が。大丈夫かしらねえ。。と、誘ってくれた友と心配していましたが、なんと師匠、初日からしばらくは入院のまま病院から演芸場に通ったとか。すごい!千秋楽まで演じ通すとは。

前座の桂南之助くんの「大丈夫ですよ。円楽師匠はもう楽屋に入っていらっしゃいます」の言葉に客席全体がほっと胸をなでおろした感じでした

今回特に面白かったのは、萬橘師匠。猫と金魚だし勢いがあって面白いのなんの!

そして漫才の「母心」←コンビの名前です ボケ担当の嶋川さんは歌舞伎通が高じて日本舞踊の名取になったそうで、歌舞伎ネタがなかなか面白かったです。なんで母心

超浅草っぽい曲芸のボンボンブラザースのあとは、待ってました!の円楽師匠。

「短命」やって欲しいという声がありましたが。。というマクラの中で、「短命」なんて縁起でもないと思ったけれども、「短命」のサゲは「ああ、おれぁ長命だ」となることを思えば、それは落語をよく知る人の深い配慮だと知ったと。もう、この話だけでうるっと。。。でも、あの世にはたくさんの名人上手がいて。。。という話から、今は亡き先代円楽師匠や談志師匠、小さん師匠や円生師匠など、懐かしい名人たちの口調で円楽師匠に話しかける展開に。なんだか、円楽師匠、先般のがん宣告やら今回の脳腫瘍やらで、きっと本当に「あの世」を意識されたんんだなあと、しみじみしてしまいました。

演目は、「短命」でもましてや「死神」でもなく、賑やかで楽しい「お化け長屋」テンポもよく、表情も生き生きして、本当に楽しい高座でした。

実は先日、近しい人が長い闘病生活を終えて、虹の橋を渡ったばかりでした。そんなこともあり、笑いながらもちょっと泣けてしまったのでした。やっぱり落語はいいわあ。

 


ブラッケン・ムーア~荒地の亡霊~その1@シアタークリエ5列センター

2019-08-17 23:26:41 | 観劇/コンサート

   

作  :アレクシ・ケイ・キャンベル
翻 訳:広田敦郎
演 出:上村聡史

出 演:岡田将生 木村多江 峯村リエ 相島一之 
    立川三貴 前田亜季 益岡徹  宏田 力

あらすじ:

1937年、イギリス・ヨークシャー州。裕福な炭鉱主のハロルド・プリチャード(益岡 徹)の元に、ある日エイブリー一家が訪ねてくる。かつては家族同士で仲良くしていたのだが、10年前にハロルドの一人息子・エドガー(当時12才)が、ブラッケン・ムーアという荒野の廃抗に落ちて亡くなった事故をきっかけに疎遠になっていた。それ以来、エドガーの母親・エリザベス(木村多江)は家の中でふさぎ込んでおり、彼女を励ますためにエイブリー一家はプリチャード家に数日、滞在する予定だった。エリザベスはエドガーの親友であったエイブリーの一人息子、テレンス(岡田将生)と再会すると、亡き息子への思いを溢れんばかりに話し出した。

しかしその日から毎晩、うなされたテレンスの恐ろしい叫び声が、屋敷中にこだまするようになる。テレンスはエドガーの霊が憑依し、何かを伝えようとささやいてくると言う。やがてエドガーの霊に憑りつかれたテレンスは、事故現場であるブラッケン・ムーアに向かう。そして事故当時の知られざる真実が、少しずつ明らかになっていく――。


Bracken Moorとは、ワラビの荒地とか原野とか、そういった意味で、この舞台では閉鎖されワラビが鬱蒼と茂った炭鉱跡なのだそうです。

幾重にも謎を孕んだ物語なのでここでネタばれは避けますが、予想していたおどろおどろしいホラーとは少し違いイギリスの炭鉱を背景とする労働者と資本家、家族愛や友情、女性の自立、そして再生の物語でした。(でも、背筋が凍るシーンも)

岡田将生くんが本当に綺麗綺麗なだけじゃなくて様々な表情をみせてくれます。きりっとした理論派の青年かと思えば かわいいと思わせちゃうシーンも

木村多江さんは本当にたおやかで美しかったです。息子を思う気持ちが痛いほど。

益岡さんは炭鉱主として全てを自分の肩に背負おうとする資本家の父。「自分が揺らいだら世界が揺らいでしまう」くらいの責任感がびしばしと伝わってきました。素晴らしい安定感。私は専業主婦じゃないので、全てを夫に頼って生きながら、そこに不自由さを感じたり自分の存在意義を疑問視したりする感覚がよくわからない派(好き勝手やってるんで) なんですが、全力で守ってあげているつもりの妻子から、それを理由に嫌われたらつらいだろうなあとちょっと思いました お父さんだって泣きたいよね そういう意味ではちょっと「人形の家」テイストもありました。

本当にうまい役者さんぞろい。いろいろと考えさせられました。 お父さん、これからどうするんだろう。


お気に召すまま@東京芸術劇場プレイハウス1階E列センター

2019-08-17 09:03:05 | 観劇/コンサート

作:ウィリアム・シェイクスピア 
翻訳:早船歌江子 
ドラマターグ:田丸一宏
演出:熊林弘高

出演
満島ひかり 坂口健太郎
満島真之介 温水洋一
萩原利久 碓井将大
テイ龍進 Yuqi (UQiYO)
広岡由里子 久保酎吉
山路和弘 小林勝也
中村蒼 中嶋朋子

あらすじ

青年オーランド(坂口健太郎)は、ロザリンド(満島ひかり)と恋に落ちるが、公爵に目をつけられ、実の兄オリバー(満島真之介)に命を狙われて森に逃げる。同じくロザリンドも、おじである公爵に追放されることに。
オーランドを追って、従妹で公爵の娘シーリア(中嶋朋子)と、召使のタッチストーン(温水洋一)を伴い森に向かう。女道中では危険だからと、ロザリンドは男装して”ギャニミード”と名乗る。

森で暮らすオーランドはロザリンドのことばかり想っている。
そこに”ギャニミード”が登場し、その恋の悩み相談に乗る。ついには「自分をロザリンドだと思って口説いてごらん」と言い、オーランドは、彼がロザリンドと知らずに思いのたけを告白。二人の恋愛ごっこは次第にエスカレートして……。

一方、オーランドを追って森に入ってきたオリバーは、シーリアと出会ってたちまち恋に落ちる。二人は結婚することに……結婚式の日、そろそろ恋のゲームも潮時と名乗りでたロザリンドをオーランドは強く抱きしめる。
召使や羊飼いらの恋のさや当てが展開した森で、4組のカップルの結婚式が盛大に執り行われる。


や~楽しかったです

今回はE列センター通路側と、結構良席きたな~と、喜んでいたら、真後ろのF列センターがぞろっと空席。え?満席なのになんで?と思ったら、さらに中心の何席かをつぶして台が設置されています。おお!もしや

と、思ったらやっぱり。ネタばれありなので、改行しますね。これから行く方は、終わってから読んでください。

 

 

 

 

開演すると客席後部からオーランドが普通に「プログラム1500円ですよ!買いました?」と言いながら登場。その後、遅れて入ってきたお客さんと小芝居ここからもう、F列のスペースが活用されてます。
この広いプレイハウスがもうアーデンの森となり、役者さんたちが自由自在に飛び回ります。楽しいすぐ脇にオーランドが通るし、後ろの席にシーリアが座ってお水飲んでるし、金の延べ棒の入った金庫を抱えたタッチストーンが「ほっそい木だな、こんどはぶっとい木だな」とか言いながらE列の客前を無理やり通っていくし 開演前にスタッフのお姉さんが「お荷物は椅子の下に入れてください」と何度も言ってたわけがわかりました

オーランド、坂口健太郎さんは「塩顔」草食系と思い込んでましたが、なんの!鍛え上げられた細マッチョな体、力強い台詞まわし!かっこいい!開演早々にレスリングの試合をさせられるのですが、お相手のテイ龍進さんもまたマッチョ。取っ組み合った姿も迫真!どうやって鍛えたんだ?と聞かれて(たぶん公爵に)「ベンチプレスとか。。。」と答えてたのは素かも

蜷川演出では月川さんが演じたシーリアは中島朋子さん。成宮くんが演じたロザリンドは、満島ひかりさん。この芝居、かつて小栗旬くんがオーランドを演じた時には、あまりの麗しさにオーランドが主役と勝手に思っていたのですが、主役はやっぱりロザリンドですね素晴らしかったです。もう、彼女の独壇場という感じ。ぐいぐいと物語をひっぱっていきます。そして、何故だかこの舞台に出ている男子諸君はみんなおっさんずラブ的な感じがしちゃったんですけど 極めつけは、温水洋一さんのタッチストーンと、小林勝也さんのオードリーのカップルまあ、小林勝也さん、羊飼いの娘設定ではありますけど

旅に危険を避ける為に男装しギャミニードと名乗るロザリンドとオーランドが素敵ロザリンド本人が、ギャミニードとして「ロザリンドに恋するオーランド」に恋を成就させるレッスンをするんですからこのときの満島さんのかわいいこと もしかして、オーランドはロザリンドとしてではなく、ギャミニード自身にもラブだったのでは?と思わせる部分も。いや、途中からもう見破っていたのかも ロザリンドだとさとらせちゃだめ、でも大好きという気持ちがあふれ出すような可愛らしさでしたよー 綺麗なのにかっこいい、少年のようなロザリンドでギャミニードな満島ひかり。弟の真之介くん(オリバー)も、「きれいなお姉さん」と口走ってました

「森」は全てを開放するということか、男と女、女と女、男と男、男ではない女と男、女ではない男と思い込まれている女と女。。複雑に絡み合った恋模様が、最後にぱあっと祝祭的に解放されてハッピーエンド

お約束の、ロザリンドによる最後の口上も素敵でした!


第656回紀伊国屋寄席@C列センター

2019-08-14 22:51:43 | 落語・講談

紀伊国屋ホールへは、こまつ座のお芝居などでよく行きますが、そのたびに気になっていた紀伊国屋寄席のポスター。今回は、今一番気になっている江戸前の入船亭扇辰師匠をお目当てにチケットをとりました。

客席は高齢のご夫婦多し。いかにも常連という風情。今回驚いたのは、チケットにも「午後6時30分開演」とあるのに、10分前にはもう前座さんの落語が始まっていたこと。寄席ってあまり経験ないんですが、こうなんですかね 6時30分頃にあせって席に着く方も何人かいました。

お目当ての扇辰師匠、期待を裏切らない面白さ。昼間の暑さの中、ご自宅に来た宅急便のお兄さんの暑がりっぷりを再現してもう、大うけ田能久」は、まんまと恐ろしいウワバミにいっぱい食わせるお話ですが、もう、表現がシャープで最高でした。俳句もひねる師匠、本日の一句は「幕間に いちごほおばる 村芝居」でした。いいわ~

たい平師匠の「抜け雀」も、さすが絵心のある師匠だけあって、本当に表現力豊か。そこに雀がちゅんちゅん飛んでいるようでしたトリの小遊三師匠は、高座ではお初。なんか豪快な感じは笑点のイメージそのまま。これも高座では初めて聴く「大山詣り」の熊さんそのものという感じでした。

ここのところホントいろいろとあって目まぐるしく忙しかったのですが、コンサートや落語はやっぱり心を解放させてくれるなあとつくづく感じました。