あ~びっくりした。。。こんなドキドキした落語会ははじめてでした。
前座の立川らく八さんが高座にあがったとたん、「師匠、きてないんすよね。。。今、楽屋はえらいことになってて。」と。
らく八さんの「強情灸」は、江戸っ子のやせがまんみたいな噺でした。でも、大丈夫なのかな~独演会なのに。と、きもそぞろで聴いていました。
続くらく次さんが出てきても、まだ志らくさんは到着していない様子。そんな中でも落ち着いた「片棒」は楽しかったです。
「いくら談志の狂気を受け継いでるといってもね~」と言いつつ次に出てきたのは志ら乃くん。え?噺家さんの名前が書いてあるはずのめくりが白紙。あきらかに志らくさん到着までのつなぎ。着物も一席目のらく次さんのを借りたと言ってました。このままじゃ、独演会じゃなくて志らく一門会になっちゃいます!志ら乃くんも時々舞台袖を見て噺をつないでいる様子。それでも、次は確実に仲入りになっちゃうとわかった時点で覚悟を決めて「壺算」をしっかり演じてました。「まだ、最終兵器らく平もいますから。」しかし、しびれを切らしたらしいお隣の男性は笑いもせず明らかに怒っている様子。そりゃそうですよね、いくら弟子が頑張っても、志らくを聴きにきたんだから。
さて、仲入りも時間のアナウンスがなく、心配していましたが、ロビーでおにぎりを食べているところで、スタッフの「まもなく志らくが登場します!」
そして志らくさんようやく登場。どうもこの会は明日だと思ってバンクーバーオリンピック見てたらしい。奥さんにいわれて気が付き、練馬の自宅からすっとんで来たとのことでした。ほんとか~
まあ、時間の押してる中、一席では本当に一門会になっちゃうのでと、「短命」と「文七元結」をやってくださったので、まあ満足でした。
しかし、弟子のみなさんよく頑張ったよね。特に志ら乃くん。ロビーで手ぬぐい売る担当で来たらしいのにしっかり高座をつとめてたし、帰りにはお客さんひとりひとりに「ありがとうございました!」と頭を下げ、「着物と雰囲気ちがいますね~」とおばちゃんたちに声をかけられると、「ユニクロです。」と、生真面目に答えている姿もさわやかでした。