自由劇場は「オンディーヌ」、「思い出を売る男」以来、久しぶりです。考えてみれば、どれもみな石丸幹二さん主演。でも、今日のお目当ては、オペラ座の怪人以外の高井治さんのお姿だったんで~す
とはいえ、やっぱり石丸さんには釘付けです。今日は前方席とはいえ端の方でしたが、幕が開いたらなんと石丸さんが目の前でした。おいしい!なんて素敵
お話は、真面目な小役人の石丸さんが、突然(本当に突然すぎてびっくり)壁を抜けられるようになり、自分の壁を突き破って大胆にもパン屋に泥棒(ジャンバルジャンか)に入ったり宝石泥棒になったり、不幸な人妻と恋に落ちたりする物語で、全編が歌。もう、本当に素晴らしい歌声壁の抜け方にもいろんなパターンがあって、とっても面白かったです。ええどうなってるのと思うところもたくさんあり、楽しい楽しい!
高井さんは石丸さんの上司、人妻の夫の検事、刑務所の所長の3役ですが、やっぱりすごい声量で歌い上げます。手の動きも素敵怪人の時はどういうわけか丸顔のように見えてしまいますが、あごの線もシャープで、私好みのおでこ。怪人の抑えた優美な演技とは対照的に、めちゃくちゃハジけてました。高井さんと石丸さんが並ぶと、どうしても怪人とラウルを思い浮かべてしまうのですが、二人とも楽しそうで、観ているこちらまで思わず微笑んでしまいました
最後はちょっとシュールな終わり方でしたが、(シュールというよりホラーかも・・・)そこは観てのお楽しみ。
カーテンコールでは、キャスト全員が劇中で歌ったナンバーをひとつずつ歌う洒落た趣向で、最後には石丸さんのリードで「人生は最高!」を客席も一緒に合唱しました。何度ものカーテンコールで、最後にもう一度合唱。2度目は客席の声もずいぶん大きくなっていました。お隣のおばさまは、「石丸さんみたいな音楽の先生におそわりたかったわー」とうっとりされていました。同感
行くたびに思うのですが、四季の専用劇場、特にこの自由劇場は本当に素敵なところです。写真の一番右は、2階のテラスからの眺めです。あんまり上手に写せませんでしたが、本当にうっとりする眺めでした。夜は更に更にロマンティックですね