去年、松也さんがいたところに成河ルキーニ真田広之さんかと思った
今季お初のエリザベートに行って来ました今年は本当にチケットがとれなくてとれなくて参りましたが、執念で2回分もぎとりました。本日は城田トート閣下。エリザベートは蘭乃はな様。ルキーニは山崎育三郎くん。
やっぱりこの作品大好き。わくわくどきどきが止まりません何度でも中毒的に観たくなる。結婚式のシーン。華やかな舞台上でなく、反射的に客席後方から静かに進んでくるトート閣下の気配を追う自分。通路途中からライトに浮かび上がる閣下の美しいこと
演出はところどころ変わっていました。何よりびっくりしたのはトート閣下、城田くんの演技。エリザベートやルドルフ、市民活動家たちの不安な心にするりと滑り込むような、動き。あんなに大きな体なのに!
特に目の演技に注目してください。誘うような妖艶な視線、獲物を狙う鋭いまなざし、かっと見開いているのに何も見ていないような、この世のものとは思えないような目。。。。すごいです。
昨年の公演も素晴らしかったけれど、今回は演技のみならず歌もダンスもさらにパワーアップして、もう、どうしたらいいのってくらい、素敵の嵐でした 子ども店長の弟、ちびルドくん、可愛い皇太子でした。成長したルドルフ、古川くんと城田トートの「闇が広がる」美しい帝劇中に広がりましたよ、闇!そしてマイヤーリンク圧巻!ルドルフをかつぎあげた黒天使、あんなところに亡きがらを。。。って、もともとそこからなのか。
育三郎くんのルキーニもすごかったです。最近はドラマやバラエティーでもエキセントリックな演技に磨きがかかっていますが、今回のルキーニにはその経験の全てが生かされているようにも感じました。何せほとんど出ずっぱりの狂言回し役ですから。エリザベートの体操室で、ドクトルの脱ぎ捨てたマントをせっせと回収してたり、まめな無政府主義者。
特に今回、反逆罪で捕まったらいしい若者の母親が「息子は自由と叫んだだけお慈悲を」と泣きながら訴える母親の傍らに寄り添い、宮廷に鋭い目を向けるルキーニが印象的。こうした怒りの蓄積が彼をテロリズムに向かわせたのか。。という思いを持ちました。説得力ある演技。2幕最初の「キッチュ!」。帽子に仕掛けありです。
そしてそして、チケットゲットに集中しててすっかり忘れていた革命家シュテファンくん、広瀬さん続投だったんですね最初の軍服登場からかなり目をひきました1789ではフェルゼンだったから、今回エルマーでもよかったかも。悪夢でもルードウィヒもっと長く観ていたいです。また、ミルクの群舞の演出がかわっていました。古川くんは一番後ろで踊ってるの確認。ハス!もさらにかっこいいダンスに。鳥肌たちます。
ゾフィ皇太后の涼風さん、こわい。でも、実存のゾフィの写真は涼風さんのイメージかも。
蘭乃エリザベート。
意識しないで行ったのですが、今日が蘭乃さんの初日だったんですね
昨年、かなり大変なことになっていた歌。今日は登場の歌い出しからものすごく緊張しているのが遠目にもわかり、客席全体が学芸会でわが子を見守る父母状態・・・でも、皇帝陛下やお姑さんや黄泉の帝王が上手にサポートして、次第に安定してきました。だいぶ頑張って、前回のように大きく音をはずずところはなかったように思います。
カーテンコールの様子は既に動画がアップされているようですが、蘭乃さんが涙ぐみながらの挨拶がありました。昨年の公演では思うように声が出ず、恐怖に押しつぶされそうだったこと、それを支えてくれたのがカンパニーのみんなだったこと。
ご本人もかなり辛かったんでしょうね。両隣の方は涙ぐんで聞いていました。「がんばれ!」の声も。このご挨拶、いろいろと物議をかもさないといいなあと老婆心。
ロビーにBIG FISHのポスター。これ絶対おすすめ!