pippiのおもちゃ箱

舞台大好き、落語大好き、映画大好き、小説大好き、猫大好き!なpippiのつれづれ日記です。

SHOW-ism Ⅶ ピトレスク@シアタークリエ8列センター

2014-03-29 22:46:14 | 観劇/コンサート


作・演出:小林香

出演:出演:クミコ、中川晃教、岡本知高、彩輝なお、JKim、風花舞、舘形比呂一、保坂知寿 美鳳あや、三井聡

あらすじ:
1942年9月。ドイツに占領されて2年が過ぎたフランス・パリ。
 灯火管制の沈黙の中、パリ市民たちは、BBC放送から流れるド・ゴール将軍のレジスタンスを呼びかける声を聞きながら、解放のときを待っていた。

 ナチスの表現統制によって閉店させられた、自由の象徴だったキャバレー「La Figue(ラ・フィギュ)」。アダムとイブがかじった“イチジク”という名のこのキャバレーを愛した人々が、夜な夜なドイツ兵の警備の目をかいくぐり、地下の額縁工場に集まっていた。
 「La Figue」のスピリットを受け継いだショーを秘かに作って地下で上演し、キャバレー「イチジクのなる部屋」として復活させようというのだ。

 元「La Figue」文芸部のジャン・ルイ、衣装係のカミーユ、歌手のマヌエラ、女給のイヴェット、大道具係のトマ。「La Figue」に食材を卸していた、パン屋のピョートルと肉屋を手伝うトマの妻リュシエンヌ。そして、「La Figue」のシンボルとなる絵を描いた画家のタマラ————。
 そこに新たな仲間が加わる。タマラが偶然リュクサンブール公園で再会した幼なじみでユダヤ系ドイツ人のマルゴー。元小児科医の彼女は、夫を殺され亡命した息子とは離ればなれになり、ナチスの目から隠れるように暮らしていた。
 そこへやってきたのが占領軍のドイツ兵フリードリヒ。仲間に加わりたいと言う言葉を罠ではないかと疑うも、彼らは受け入れることにする。

 ある日、元「La Figue」だったキャバレーが「Walküre(ワルキューレ)」としてオープンするという情報が入る。オープンの日にドイツ大使主催の記念祝典が開かれ、彼らはその幕開けの素人劇団の枠で歌うことになった。

 ナチスやドイツ政府関係者だらけの客の前で歌うのは自殺行為だと躊躇する仲間にタマラは、コンサートの録音を盗んでロンドンに運び、それをBBC放送のド・ゴール将軍の演説のすぐ後に流すという計画を告げる。堂々と歌い上げる市民の声をパリ市民に聴かせることで、レジスタンスの姿勢を示そうというのだ。コンサートが行われるクリスマスに向けて、稽古にいそしむ彼ら。
 沈黙していた人々が口を開く時が近づく————。(公式HP)


小林香さんの演出作品はとってもスタイリッシュと聞いていましたが、私は今回がお初です。井上芳雄くんが黒1点でご出演のDRAMATICA / ROMANTICAシリーズなどはかなりチケット入手困難で、結局行けたためしがありません・・・

ピトレスクは、ポスターが私の好きなクラシカルな写真だったし、時代設定もなんかそそるものがあるし、何よりアッキーとクミコさん、保坂知寿さん、岡本知高さんの素晴らしい歌と、風花舞さんや一度は観たいと思っていた舘形比呂一さんのダンスも!ということで早めにGETしました。

もう。。。凄かったです~鳥肌たちました。古くはカサブランカ、最近では国民の映画(どういう比較だ・・・)ナチス・ドイツの暗い陰が忍び寄る中、ホロコーストで婚約者を奪われたジャン・ルイ、ユダヤ人の血が流れていることに怯えるカミーユ、心に深い傷を抱える同性愛の画家などなど、抑圧された中で、血を流さない精一杯の抵抗を短いショーによって試みる仲間たち。

歌も踊りも超一流の方ばかりなので、本当にうっとり。婚約者を奪われたアッキーが、彼女の編みかけのマフラーを手に歌い上げる曲、全員で歌い上げる「ピトレスク」の曲は、本当に心が震える思いでした。風花舞さん、舘形比呂一さん、彩輝なおさんのダンス、綺麗で妖艶JKimさんは四季で活躍されてた金 志賢さんですね。この方の歌、迫力ありました~

クミコさんの歌はもう、本当に素晴らしいのひとことです。掃除婦姿で口ずさんでいる歌でさえ素晴らしいまたクミコさんと芳雄くんのコンサートやらないかしら。

もう体力がなくなってきたから連チャンはやめようと思いつつ、つい張り切ってしまった今日この頃でした。明日はおとなしくしてます

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ちぬの誓い@東京芸術劇場プレイハウス1階S列下手

2014-03-28 23:07:00 | 観劇/コンサート

演出・振付:謝珠栄
脚本:木内宏昌
音楽:玉麻尚一
出演:
東山義久  相葉裕樹  良知真次  藤岡正明  上原理生  渡辺大輔
       照井裕隆  橋本汰斗  吉田朋弘  千田真司  戸井勝海  今拓哉

あらすじ:
みなとの夢に我をなげうつ
平清盛が描く新都の夢に魅せられた、名もなき見習い武士の若者たち。
大輪田泊の完成に挑むが、“ちぬの海”には竜神が暴れ狂う。
見習い武士と水軍衆による決死の工事。
迫る期限と、相次ぐ犠牲者。
夢の価値と命の重さに身を裂かれながら、時代の幕開けに挑む若者たちを描く。


ひさしぶりのTS。お目当ての東山さん以外にも、レミゼの常連チームから多数参加して、期待MAX

大和田泊というのは現在の神戸港だそうで、平清盛がこの福原遷都に命を懸けていたのは、仲代さんの「新平家物語」や松山ケンイチさんの「平清盛」でも語られていましたが、この港の波除島建設のために松王丸が人柱になったエピソードはあまり記憶になかったな~淡路島では、かなり有名な話らしいです。

まあ、この工事にかける若者たちの情熱に、悪役陰陽師→今拓哉さんや、生き別れの息子を探す宋の国の戸井さんなどのベテランが厚みを加え、迫力ある作品になっていました。

和ものですが、メロディーはレミを彷彿とするものもあり、かなり歌い上げる曲が多いです。東山さんも歌う歌う踊る踊る上原さん、藤岡くん、今さん、戸井さん、歌えるチームは見せ場がいっぱい。群舞もいっぱいで、特に力強い和太鼓をバックに東山さん扮する不動丸が長い櫂を持って衣装をひるがえしながらプレイハウスの広い舞台いっぱいに踊る姿には、ため息が出ました。

舞台美術もとてもシックで、特に最後の、大きな月をバックにした岩山で盲目の不動丸が琵琶を弾くシーンは美しかったです

カーテンコールはハジケるハジケる最後はスタンディングでした。物語は時折?というところがありましたが、細かいことは気にせず、迫力ある歌と踊りをがっつり楽しめる舞台でした。

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ウォルト・ディズニーの約束@シネリーブル

2014-03-23 18:10:01 | 映画/DVD

監督:ジョン・リー・ハンコック
出演:トム・ハンクス/エマ・トンプソン/ジェイソン・シュワルツマン/ブラッドリー・ウィットフォード/ルース・ウィルソン/B.J.ノヴァク/レイチェル・グリフィス/キャシー・ベイカー/メラニー・パクソン/アニー・ローズ・バックリー/コリン・ファレル

あらすじ
「メリー・ポピンズ」映画化を目指すウォルト・ディズニーと、それを阻もうとする原作者のP.L.トラヴァース。ハリウッドにやってきた彼女は、ウォルトたち映画製作者が提案する脚本アイデアをことごとく否定する。なぜ彼女は頑なに「メリー・ポピンズ」を守ろうとするのか? その答えが、幼い頃の彼女と父親の関係にあると知ったウォルトは、映画化実現への最後のチャンスをかけてトラヴァースに“ある約束”をする…。(公式HPより)


メリー・ポピンズのお話は、遠い昔に読んだ記憶がありますが、ミュージカル映画はみたかなあ・・という程度で、トム・ハンクスとエマ・トンプソンの共演がみたいというぐらいの気持ちで映画館へ。いつも行っているシネコンでは上映がなく、池袋のシネ・リーブルへ。ミニシアター系でやっているというのがちょっと意外・・・

でも、チム・チム・チェリーのピアノ曲で始まったこの作品、本当に美しく、悲しく、泣かせる仕掛けには作っていないのに、じわりと心に沁みる映画でした。頑固者の原作者のP.L.トラヴァースはエマ・トンプソン。美しく、プライドが高く、頑なで文句ばかり言っている中年女性ですが、心に深い傷と孤独を抱えています。渾身の作であるメリー・ポピンズ(トラヴァース作ではメアリー・ポピンズ)を、ディズニー映画の金儲けのために崩させてなるものかと、製作者の提案をことごとく否定しまくります。

その過程と、彼女自身の生い立ちが並行して語られますが、楽しげに幼いトラヴァースとたわむれる父バンクスは、なんとなんと、コリン・ファレル様ではありませんかこの父が本当に優しく、他愛なく、そして弱いのです。一見幸せに見える家庭の基盤が揺らぎ、次第に崩れていく。心に刻まれる深い深い傷。そんな悲しみが、「メリー・ポピンズ」に秘められていたなど、誰にとっても(ウォルト・ディズニーにさえ)わからないことでした。

でも、製作者たちと、ディズニー自身の情熱によって、次第に溶けていく心。トラヴァースの心が最後の一曲によって解放され、差しのべられた手に自らの手を重ねるシーンでは、思わずほろりとさせられました。ポスターの写真、ディズニーの影がミッキーマウスに、トラヴァースの影がメリーポピンズになっているのも粋です。

メリー・ポピンズのDVD観たい!と思いましたが、予想どおりレンタルショップにはありませんでした。・・・・が、しかし!なんと今夜BS Dlifeで18:05から放映!今、並行して観てますが、オープニングが同じチム・チム・チェリー画面もきれい!では、そっちに集中します!

21:00追記
終わりました。ディズニーとの約束、「メリー・ポピンズ」でしっかり守られてました素敵な映画でした~先に観ておいたらよかったな。再現のようなシーンにもっと気づいたかも。

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おはぎ~♪

2014-03-22 20:02:44 | 手仕事

お彼岸といえば、これ。ぼた餅、おはぎと呼ばれていますが、ぼた餅は「牡丹餅」とも書かれ、牡丹の季節「春の呼び名」。お萩はその名のとおり萩の時期「秋の呼び名」なのだそうです。

でも、私は「おはぎ」というひびきが好きです。母はおはぎ名人で、いつも山のように作っては親しい人やご近所に差し上げていましたが、ここ数年は姉が引き継いで我が家にも春・秋のお彼岸に届けてくれていました。

今年は母から小豆をもらったので、頑張って作ってみました。小豆を何度も差し水をしながら柔らかく煮て布巾でこし、お砂糖を入れて強火で練り上げます。あんこがぷつぷつ飛ぶので軍手をして根気よく練ると、きれいなつやのあるあんこ完成!

なんか、楽しくなってきた~あんこでくるんだのもいいけど、きな粉とゴマのもおいしいです。(当然、なかにはあんこをいれます

昔、あんこ嫌いの子どもにこの手作りおはぎを食べさせたら「これはいつものと違う。美味しい。」と言ってもらえてうれしかったことを思い出しました。

そうなのよ~あんこって美味しいんだよ!

あんまり景気よくあんこを使ったため、もち米ののほうが余ってしまったので、お団子のようにくるくる丸めて、黄粉団子とごま団子も作りました。こちらはまたさっぱりとしておいしかったです

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おそるべき親たち 千穐楽@東京芸術劇場シアターウエスト

2014-03-16 21:43:03 | 観劇/コンサート

ジャン・コクトー作 木内宏昌翻訳・台本 熊林弘高演出

 出演 佐藤オリエ  中嶋しゅう  麻実れい  満島真之介  中嶋朋子

 あらすじ
 イヴォンヌ(麻実れい)は 一人息子のミシェル(満島真之介)を溺愛している。そのミシェルに恋人ができて、彼女は怒りをあらわにする。 ミシェルは家族と同居する叔母レオ(佐藤オリエ)のすすめで、父ジョルジュに相談する。 息子の恋人の名をきいたジョルジュ(中嶋しゅう)は絶句する。 彼女 マドレーヌ(中嶋朋子)は、彼の愛人だったのだ・・・。 一家は、それぞれの思惑をもってマドレーヌの家を訪問する。 彼らを待ち受ける衝撃の結末とは・・・? (公式HP)


いや、暗い。。。この作品のポスターをスマホで写しましたが、ポスターの写真が暗すぎてうまく写りません。。。眼が慣れてくると、闇の中でのた打ち回るイヴォンヌ。舞台自体が暗いのなんの。登場した佐藤オリエさん(久しぶり!)がろうそくの火をともして歩くのですが、それでもまるで登場人物の心の闇を映すかのように暗い。。

で、その闇を一気に破って登場するのが真っ白な衣装のミシェルこの前までNHK「紙の月」で原田ともよちゃんに貢がせてた若者ですね~ママ・イヴォンヌに正真正銘ベロベロに溺愛されてる〇〇息子。そもそも、このバカ息子(言っちゃった)の両親もまた働きもせず親戚の財産に依存してる様子。そんな家族を支える「片づけ魔」の伯母レオがいなくては家の中を整えることも食べることもたぶんできなさそう。・・・・な・・なんじゃこりゃいわゆる家族まるごと高等遊民てやつですか

しかし、だらしなく弱く淫らで節操もなさそうな母イヴォンヌが本当に美しく、生まれながらの貴族のような麻実れいさんにぴったり豊かな髪、ベルベットの長いガウンをひるがえしてのたうちまわる姿はすごい迫力なのに品がある

舞台は円形にせり出していて、イヴォンヌ一家が住む赤っぽい部屋は2幕で恋人マドレーヌの真っ白な布に覆われた部屋になります。マドレーヌが、一家の来訪によって絶望して立ち去る時、この舞台を覆っていた白い布を引きずって退場するため、舞台は一瞬のうちにまた元の部屋に戻る仕掛けです。ここ、鮮やか!でも、あの大きな布はかなり重いと思いますが、中島朋子さん、無表情です~っとひいていってさすがでした。

バカ息子がママ以外の女性に死ぬほどの恋をしたらその相手はパパの愛人で、ママの姉はパパの元婚約者で妹に婚約者を奪われたにも関わらず、独身のまま、だらしない妹夫婦の面倒をみている。。。もう、ありえないほどドロドロ。。。そのドロドロを冷静に俯瞰しているのがその姉・レオ。

このレオ伯母さんが怖い。そして美しい。ずるずるな妹(溺愛息子の恋が終わったかもしれないと分かった時、あけっぴろげな歓喜表現する麻実さん、きゃわゆい)夫婦を巧みに操り、旋律の結末に導く姿に鳥肌がたちました。凛とした立ち姿の「片づけ魔」の姉が一番片づけたかったのは。。。。こ・・怖い 何も考えていないかのようなイヴォンヌの、底なしの孤独が胸に痛かったです。

千秋楽だったので、カーテンコールの時に演出の熊林弘高さんが登場されました。若い!

客席は俳優オーラの人がいっぱい。柄本祐さん、ファブリーズのCMでお母さん役の平岩紙さんだけわかりました。

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スーパー歌舞伎II 空ヲ刻ム者 ―若き仏師の物語@新橋演舞場1列上手

2014-03-11 21:20:07 | 観劇/コンサート

作・演出:前川知大

出演:市川猿之助 佐々木蔵之介
市川右近 市川笑也 市川猿弥 市川笑三郎 市川春猿 市川寿猿 市川弘太郎 市川門之助
福士誠治 浅野和之   ほか

≪あらすじ≫ 
 舞台はいにしえの日本。
 ある山間の村に、十和(とわ 市川猿之助)という才能に恵まれた若い仏師がいた。しかし彼は、村人たちの暮らしも病床の母親も救うことのできない仏教に苛立ちを募らせていた。
 十和の幼なじみの一馬(かずま 佐々木蔵之介)も不作に苦しむ村人たちを憂い、彼らの暮らしをよくするため、都に出て官吏の道を選ぶ。一方、母の死と都から来た役人との争いから十和も村を出なければならなくなる。その後、牢に入れられ、盗賊と交わりながら成長する十和。かたや都に出たものの下級役人として無力感を募らせる一馬。それぞれの思いを胸に別々の道を歩んだ十和と一馬。一度は分かれた二人の道は、やがてまた交わる日を迎えるのだが…。


 

ついに手を出しちゃいましたよ、スーパー歌舞伎
これ以上観劇のジャンルを広げたら老後が心配・・・・・と、控えてまいりましたが、佐々木蔵之介さまと猿之助さまに福士誠治くん、浅野和之さんまで!と、いうことでついチケットGETしてしまいました。蔵之介さんと猿之助さん(浅野さんも)PARCOの「狭き門より入れ」での共演で、いつか歌舞伎に出演すると約束したという蔵之介さん。白塗りも全く違和感なく、ポスターの赤いお衣裳の写真を見た時は海老蔵さんかと思うほど。浅野さんは。。。。歌舞伎だろうとなんだろうと、ずーっと自由なままでしたもう、口上の時から自由自由福士くんは、とってもピュアな役で好感が持てました。

きっちりとした口上(〇〇さん以外)のあと、やや地味な1幕、じわりとくる2幕、そしてこれぞスーパー歌舞伎と思わせる、これでもか!まだまだこれでもか!これでもか!な3幕。もう、ネタバレになるので細かくは書きませんけど、猿之助さんon Stageです。猿之助さん演舞場の広い舞台を、花道を、天井を、そりゃあ嬉しそうに泳ぐ泳ぐ!前川作品なだけにかなり観念的ではありますが、見せ場も多くて楽しめました。浅野さんはシェイクスピアの道化さながらの狂言回しに徹してさすがの余裕。蔵之介さまはちょっとAwayな感じもありましたが、立ち姿が綺麗空飛ぶ姿にもうっとり烏帽子姿はりりしく、頼朝の絵姿のようでした。オーソドックスな歌舞伎とも、コクーン歌舞伎とも、新感線のいのうえ歌舞伎とも違う、スーパー歌舞伎ここにありって感じ。ド派手な演出は、後始末も大変そうで、マチソワの時はおそうじのみなさん大変だろうなあ・・ソワレの客席にちりひとつ落ちていなかったことが奇跡のようです。演舞場のお掃除チームに拍手

なにげに、市川右近さんの役っておいしいと感じました

今回、大好きなかぶりつき席が降ってきたので手を出してしまいましたが、バカでした。スーパー歌舞伎だっつううの。これからご覧になる方は、10列センター以降とか、2階3階のような、全体が見渡せる席がおすすめです。でも、いいんだも~ん蔵之介さまと目が合ったも~ん

 

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化粧@紀伊国屋ホール0列センター

2014-03-09 20:38:18 | 観劇/コンサート

作 井上ひさし  演出 鵜山仁  出演 平 淑恵

さびれた芝居小屋の淋しい楽屋。
その楽屋に遠くから客入れの演歌が流れ込んでくるやいなや、大衆演劇女座長、五月洋子は、座員一同に檄を飛ばし始める。
開演前の化粧支度の最中も、口上や十八番の出し物、母もの芝居「伊三郎別れ旅」の稽古に余念がない。
その慌ただしい楽屋に、洋子をたずねて来る者が居た。それは、彼女が泣く泣く昔捨てたはずの一人息子と名乗る人物であった。息子との再会話と出し物「伊三郎別れ旅」の話が重なりあって・・・・・。


渡辺美佐子さんが28年間演じ続けたというこのひとり芝居。私は未見だったので、なんの予習もせずに紀伊国屋ホールへ。(ま~たサザンシアターと間違えそうになりました・・・)

客席はかなり平均年齢が高目。朝日劇評でおなじみの扇田昭彦先生のお顔も。

開演前からなつかしめの演歌が流れ、いかにも大衆演劇っぽい。紀伊国屋ホールじたいが昭和の香りがぷんぷんするので、まるでタイムスリップしたかのようです。あの椅子、と椅子カバー、なんとかならないですかね~

登場した平淑恵さん!大岡越前の奥さんですよねえ?と思うほど。猥雑な言葉、溢れるエネルギーもう、70分、ず~っと台詞の嵐なんです。一部の隙もない。五月洋子座長として語りながら見せる踊りの型や振り、口上がぴたりと決まってさすが。見えないものが見えてくる。見えない人も見えてきます。ひとり芝居にありがちな不自然な間がひとつもない。いわゆるバックステージものかな?と思いきや、そこには2重3重のしかけがあり、「なんでここには誰もいないんだ」みたいな台詞で笑わせながらも、そこに潜んだ恐ろしい事実がじわりじわりと浮かび上がってくるしかけになっていました。そこに気付いた時には、正直鳥肌ものでした。

平淑恵おそるべし。井上ひさし、やっぱり恐るべし

扇田先生の劇評が楽しみです。木曜日の朝日に出るといいな。

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無事でよかった!

2014-03-03 21:27:08 | 

今朝のことです。一緒に寝ていたチャメが、いつもと違う鳴き方をして窓の方を凝視しています。

外からは猫の異様な鳴き声。喧嘩こわくて外は見ませんでしたが、時間になってもいつもご飯をもらいに来て可愛くハスキーに「にゃにゃ」と声をかけてくる野良ちゃんが来ません。お勝手のドアを開けると、大量の茶色と白の猫の抜け毛と、コンクリートに残る三本の爪痕。(本陣殺人事件なみ) しばらく近所を探してみましたが、野良ちゃんの姿はありませんでした。

・・・・そんなで、今日は一日なんとなく心配していました。中途半端に餌を置いたりしたのがいけなかったのかな。どこかでぐったりしていたらどうしよう。

でも、夕方帰宅すると、目の前をす~っと茶色い猫がよかった~元気だ背中の毛が抜けていたり、頭のあたりの毛もいつもよりボッサリしていましたが、いつものように元気に歩いていて、一安心でした。勝ったのか

外猫の世界は厳しいですね。もしかしたらいつもあげているご飯を取り合って喧嘩したのかもしれないです。でも、野良ちゃんが無事でよかった。

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人質の朗読会/小川洋子

2014-03-02 19:37:31 | 私の本棚

「人質」という物騒な響きと「朗読会」という静かな響き。この不思議なタイトルと、ひっそりした白い子羊のカバーに、本屋さんで手をとらずにはいられませんでした。

異国で反政府ゲリラの襲撃を受け、日本人旅行者と添乗員合わせて8人が人質に。数か月後、彼らは政府の特殊部隊突入によって犯人が射殺されるとほぼ同時に爆弾の犠牲になる。2年後、当時の犯人グループの様子を盗聴した録音テープが公開される。そこには亡くなった人質たちひとりひとりの思い出を朗読した音声が残っていた。。。。

なんとも不思議なオーラに包まれた作品でした。インテリアコーディネーター、調理師専門学校の先生、作家、ツアーガイド、主婦・・・様々なプロフィールの人質たちは、異国で、しかも思いもよらない反政府ゲリラによる拉致監禁という極限状態にありながら、本当に淡々と静かに自分の大切な物語を語るのです。読者である私は彼らの運命を知っている。彼らは、もしかしたら絶望しているかもしれないし、生還への希望を持っているかもしれない。でも、命があっけなく終わりを迎える直前まで、人は自分の物語を続けられるんだなあと、ふわっとした気持ちになり・・・ふと、亡くなった父のことを思いました。9番目の物語が、人質たちの朗読をリアルタイムで盗聴していた政府軍兵士によるものだったことも印象的です。

登場人物や設定は脚色されるようですが、3/8(土)20時~Wowwowでドラマが放映されます。私の読んだ文庫本のあとがきは、このドラマで大事な役を演じる佐藤隆太さんが書いておられました。公式HPにも「小川洋子さんが原作で書いた言葉をできるだけそのまま映像にしたい」とあるので、とっても期待しています。

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