死んだツバメは、抱卵していたメスの方だったみたい
だ。
いずれにしろ、卵が孵ることはもうない。
それでも残されたオスは、いまだに巣のそばのいつも
止まっていたところに来て、ポツンとしている。
その姿からは、孤独感がただよっている。
しかし、ツバメが本当に孤独を感じているのかどうか
となると、これは怪しい。
最愛の妻を亡くした男。
こんな状況を今のツバメに当て嵌めているというのが、
この場合正解だろう。
動物を擬人化するのは、人間のとくいわざだから、ど
うしてもそう見てしまう、というかそう見たいのかも
しれない。