ピカビア通信

アート、食べ物、音楽、映画、写真などについての雑記。

雪掻き

2012年02月29日 | Weblog

 

久しぶりの雪降り。本格的な雪掻(積雪15センチほど)きをするのは今冬二回目。いよいよ「THE NORTH FAKE」の出番がやって来たわけだ。改めて、この作業には適したジャケットだと確認する。形的には雪が入り込むような隙間は出来ないしこの点だけでも十分評価できる。さて問題のゴアテックスだ。撥水性はそこそこある。少なくとも、普通のナイロンよりははじいている。透湿性はどうか。40分ほどの作業で結構汗もかいて中はムレムレ状態。まあ、そういった機能はないということだろう。あったらそれこそ本物の価値がなくなってしまうのだから、これは仕様がない、というか、そこまで都合よく望むのがそもそもの間違いである。NORTH FAKEは何処まで行ってもNORTH FAKEであった。

今日の夜はこれも久しぶりの日本代表戦(海外組中心の)がある。もしこの先、ゼロトップでの岡崎、香川、宮市の形でも完成したら相当強力な攻撃陣となる。オプションで、ハーフナーのワントップ。この前の国内組の試合を見たが、相変わらずの使えない大久保に苦笑した。根本的に状況判断が出来ない選手は、代表にはいらない。

 

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カガヤン

2012年02月28日 | Weblog

 

ミンダナオ島にカガヤンデオロという町がある。首都のマニラがあるルソン島は日本人もよく行くが、ミンダナオ島の方は一般的には今一つ馴染みがない。モロイスラム解放戦線やアブ.サヤフといったゲリラが活動してるのがミンダナオ島の方で、人が遠のく要因には事欠かない。しかしカガヤンは特別危険地帯でもなく、港に面していて昔から貨物船などが立ち寄る栄えてる方の町である、と思う。大学もいくつかあるし、デルモンテの農場(パイナップル畑に行ったことがある)などもある。

で、何故カガヤンデオロなどという町を知ってるかというと、学生の頃、一ヶ月ほどホームステイしたことがあるからだ。今でこそ世界の何処へ行っても日本人は見つかるが、当時は、観光客は皆無、たまに来る日本人は貨物船で寄港した船員くらい。そんな時代によりによってフィリピンの、しかもミンダナオ島にホームステイ。ホームステイなどという言葉もあまりポピュラーではなかった時代である。アメリカがまだ輝いている頃のフィリピンという、何とも地味な国のホームステイは、実際のところ結構面白かった。多分その頃が自分の英語力のピークだったと思う。テレグラムイングリッシュ(電報英語)などと言われたが、日常会話にはあまり不自由しなかった、ような気がする。夜は戒厳令が布かれていて、強盗が撃ち殺されたなどという事件もあった。屋台の脇の道端に、何百というゴキブリが列を成していた光景も今となっては懐かしい。

そのカガヤンデオロが、去年フィリピンを襲った台風による洪水で大きな被害を受けたことを知ったのは比較的最近のことであった。ミンダナオ島が被害にあったというのはニュースで知っていたが、それがカガヤン辺りであるということはずっと知らなかったのだ。何せ、去年は3.11があり、とてもフィリピンに目はいかなかった。そんなところに当時の仲間から募金活動の連絡があり、ああ少しでも協力しないとと思っていた。のだが、すっかり忘れていて、そう言えば一応期限があったことを思い出したのが一昨日。でやっと昨日振り込みの手続きを完了した。これで、何か引っかかってるような気分が解消され、少しはすっきりした。

 

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選手選考

2012年02月27日 | Weblog

 

東京マラソンを絡めた感動物語を、いつものようにテレビで放映していた。いい加減うんざりなのだが、同じ物語で飽きもせず毎回感動する人間もいるから、調子に乗ってマスコミは作り続けるわけだ。オリンピックも控えてるので、今回は個々の物語より更に大きな物語を用意していた。中心は市民ランナーで代表になるかどうかがかかっている人物である。残念ながらレースでは失速して、マスコミのシナリオ通りにはならなかったが、もし彼が駄目であれば、他の替わりになる人間を探し出し新たな商売道具にするだけのことである。

しかし、そんな物語以前に、そもそもオリンピックに代表を送り込むこと自体が必要なのかと思う。オリンピック好きの日本人の、オリンピックに対しての思い入れは尋常ではないと常々感じるのだが、ならば、それなりの成績の選手を選別すべきだろう。見てるほうの多くはメダルしか興味がないのだから。協会も金メダルの目標を世界5位?などと確か発表した。

それでいくとマラソン男子は、10位以内に入れそうな選手はいないのではないか。女子もメダルまでというのは難しい。要するに、実力のない選手を送りすぎるのだ。日本は、選手の数だけでいけばずっと前から世界5位くらいにはいってるのではないだろうか。そう考えると、メダル獲得率は物凄く低いのだ。選手がオリンピックを目標にするのは自由だが、選考はシビアにいくべきだ。個人的には、オリンピックそのものもいらないのだが。

 

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バッタ系アウトドアブランド 

2012年02月26日 | Weblog

 

バッタモノの「THE NORTH FACE」を入手したこともあり、ちょっとその偽物状況がきになり調べてみた。アウトドア系ブランドとしての名前は以前から知っていたが、そこらの山を散策がてら行くという程度のアウトドアでは、そもそも本格的なものを必要としていないので買う必要もなく個人的には無縁の存在であった。そして今回調べてみると、自分が思っているより人気ブランドであることが分かった。本格派からの支持もかなりのもののようだ。そしてここからが問題になるのだが、中国国内では相当な人気ブランドらしいのだ。普通にそこらのおじさんが着ているらしいのだ。が、勿論それらは偽物で、現地価格は2500円程度。現地ではそれをノースフェイクというらしい。本物を着ていった日本人が、本物にも拘らず何故か恥ずかしい思いをするというパラドックスのような状況がいまの中国なのだ(多分)。ということは、偽物作りの競争が激しいから競争原理が働いて、質の高い偽物が生まれてくる可能性もあるのではないだろうか。これはこれで結構なことである(というわけにもいかない)。

一般的に言って、ファッション系のブランドと違いアウトドア系ブランドは、品質保証のその保証の切実度が違う。記号的意味はファッション系より薄いが、丈夫さとか機能性という実用的な部分が厳しく問われるので入手したほうには肉体的安心感がある。プラス記号的な満足度で成り立ってるのがアウトドア系ブランドである(中国では違うようだが)。ということで今は、取り敢えず自分のバッタモノ、自称ゴアテックスが、どの程度ゴアテックスっぽいのか早く実地で試してみたいと思っているところだ。

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旅ブログ 穂高編 その③

2012年02月25日 | Weblog

 

「足跡マーク帯」も通過し、そろそろ駅が近いはずだと思い始めたのだが、それらしきものが見当たらず取り敢えず歩を進めた。あまりインパクトのあるものは発見できなかった。あったのは一応「無用門」のこれや

 

 

道祖神の横のいやに低い鳥居程度

 

 

それにしても駅はいずこや。あまりに気配がないので、とうとう道沿いの家で灯油を補充していたおじさんに尋ねた。するとちょっと先を曲がった所だと教えられた。そこから500メートルほどの距離か、駅は直ぐに見つかった。ところがその駅は、当初の予定の駅ではなく、更にもう一つ先の「豊科」の駅であった。道理でなかなか着かなかったわけである。まあ、これも旅の醍醐味でありんす。

 

 

駅から通りを見たところ、田舎の駅前は大体人はいない

 

 

電車の時間まで少々あったので駅周辺をちょっと散策。一際目を引いたのがこの洋館。

 

 

なかなか良い雰囲気だが、保存状態(或いは保存姿勢)はあまりよくなさそう。それとこのコーギーが矢鱈とうるさい。

 

 

駅舎の端には、隅に追いやられた二ノ宮さんも、それにしても何ゆえ二宮さん

 

 

時間になったのでホームに出る。目の前にはガスタンク。その階段がゲジ(通称ゲジゲジ)が這ってるように見えた。これには小平奈緒もびっくりだ。

 

 

来たときと同じように二両編成のローカル電車は、ゴトゴトと北アルプスを右に見ながら走る

 

 

最後尾には(と言っても二両目)こんな表示が。ということは、女性の運転手は想定してないということなのか。そうでないなら Please don’t talk to a tarin driver who is driving が正しいのかなどと考えてる内に電車は無事に松本に到着。

 

 

終わり

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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旅ブログ 穂高編 その②

2012年02月24日 | Weblog

街道沿いを松本に向かって歩く。家が密集してないので「Gタイプ」も見かけないが、かと言って、古い町並みでもないので風情のある通りでもない。田舎の何処にでもありそうな風景である、この北アルプスを除けば。

 

 

たまに、古そうな蔵造りの建物もあるにはある

 

 

その他では、ちょっと怪しい物件がいくつかあったが、今一つ決め手にかけるものばかり

 

 

20分ほど歩いた所でトイレ休憩をしたくなった。広い通りに出て適所を探すと、「ダイソー」があったのでそこに飛び込む。

 

 

小腹が空いていたのでついでに食べ物も買う。それがこれ。穂高の磁場に導かれてしまったのだ。柿ピーを買うのなんて多分何十年ぶりだ。ここでバッタモノの「THE NORTH FACE」が活躍。ポケットが深いので余裕を持って納まるのだ。そして、それをつまみながら歩く。わさびと柿の種の醤油味のせいで、刺身を食べてるような感覚を味わう。そこにピーナッツの脂肪が加わるので、噛み砕いてどろどろ状になるとまるでトロのような味となった(嘘)。

 

 

それにしても今日は天気がよい、絶好の歩き日和かもしれない

 

 

道中こんな施設があったが、地元では有名なのだろうか?

 

 

そして先ほどから気になったのが、この足元にある標

 

 

家から道路に出るときの止まれの合図だ。小さい子供に教え込ますのだろう。たまに見かけることがあるが、この辺りの数は半端ではなかった。自治会から通達でも出たのか。一応整理すると、これが標準形。まだ子供は小さい。

 

 

中学生になるとこんな具合に

 

 

高校を卒業する頃にはこのくらいか

 

 

長くなったので更に続く

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旅ブログ 穂高編

2012年02月23日 | Weblog

極寒転じて三月の陽気の中小旅行に出かける。二両編成のローカル電車は、地元の住人高校生でこの時期にしては賑わっている。電車は市街地を抜け、暫くすると田園地帯をゴトゴト、まるで北アルプスをトレースするかのように進んでいく。車窓から見えるのは、田んぼを前景とした雄大な北アルプスの姿であった。

と、如何にもな紀行文的な出だしで到着したのは、安曇野にある大糸線の「穂高駅」。

駅を出ると、穂高と言えば荻原碌山(未だに萩だったのか荻だったのか判らなくなるときがある)、の像がお出迎え。

電車で降りるのは今回が初めて。今となっては、NHKの「おひさま」効果もあまりなさそう。あの手のものは一過性だからと、まずは、駅から直ぐの穂高神社に行く。

穂高神社では「ア」と

「ウン」プラス「ウマ」がお出迎え

参拝客は数人というところ。一応、二礼二拍手一礼の正統派なお参りをする(ちょっと照れる)。辺りは静寂が支配しているのだが、先ほどから、その静寂を引き裂くような雄たけびを上げるものがいた。それがこの雄鶏。本人は守り神のつもりなのだろうか。

神社を後にして商店街に。レトロな商店も僅かながら残っている。

そして、おしゃれとは思えないこんな店も

 

つづく

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時は金なりか

2012年02月21日 | Weblog

 

書いた文章が「投稿ボタンを」を押した瞬間全て消えてしまった。いつもだったら、復元機能が働いて文章も復活できるのだが、今回はそれも駄目。こんなことは初めてだ。放たれた文章がネット上を漂い、どこかの他人のブログに漂着した、何てことになれば面白いが、再び、同じ文章を書く気になれないので今日はこの辺で。何故かタイトルだけは消えなかったのでそのまま。

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忘れ易い名前

2012年02月20日 | Weblog

 

一昨日から、蛍の幼虫の餌となる貝の名前が思い出せなく(ふと何だったかと頭に浮かんだのだ)、ネットで検索せねばと思っていてそれも忘れ、やっと今思い出して検索すると「カワニナ」であった。何故、こんな有名なものをド忘れしてしまうのか。「ミヤイリガイ」(確か、日本充血吸虫の中間宿主)などというマイナーな名前はしっかり覚えてるのに。今回も「カワニナ」ではなく「ミヤイリガイ」ばかりが頭に浮かんでしまった。

過去に、同じような内容のことを何度か書いてるが、年とともにいろんなものの名前を思い出せない頻度は間違いなく増している。特に目立つのは、映画のタイトル、監督の名前、俳優の名前、音楽のタイトル、作曲者の名前、本の作者名などなどだ。このブログのタイトルで使ったものでさえ思い出せないことが多々ある。一番の代表が「ビュトール」だ。本そのものには相当刺激を受けたにも拘らずだ。「カワニナ」が「ビュトール」とすると、「ミヤイリガイ」にあたるのは「ブランショ」である。思い出せないときに間違いなく浮かぶのが「ブランショ」なのだ。こう書くとまるで「ブランショ」をよく知ってるかのように思われるかもしれないが、実は殆ど知らない。どういうわけか名前だけは強くインプットされているのだ。

こう考えると、忘れ易い名前とそうじゃないものの違いは、その内容ではなく語感の違いが大きいのかもしれない。それは、匂いのように、個人的に好き嫌いと意識とは関係ないところで決まる、そんな類のものかと思うのである。

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ダウンの寿命

2012年02月19日 | Weblog

 

今現在マイナス6度と、今日も寒い。そんなわけで今年はダウンの出番も多い。十年ほど前福袋で買ったダウンジャケットは、あまりにもこもこしすぎて着る機会はないが、もっと前に買ったベストの方は普段よく着ている。安いからと(確か1000円代)買ったのだが、当時は殆ど着ず(よく見ると色も大して良くない)、また安物買いの銭失いとなるか、しかし捨てるには惜しいと一年で一回も使わないという年も経てそのまま忘れ去られるかと思ったところ、この三四年、よく使うようになり、物もどこで脚光を浴びる分からないものだ、などと思っていた。ベストというのが意外に重宝すると分かったのだ。ところが使用頻度があがると別の問題が生じる。汚れてくるのである。色がベージュなので、これがまた良く目立つのである。ここで思うのは、一般的にダウンの寿命というのはどのくらいなかということであるが、十数年経ったダウンベストは、もうお役御免でいいのではなだろうか。クリーニングに出すほどの良いものでもないし、十分使いきった、と無理やり思い込ませている。着るものを捨てるときは、何故か、罪の意識のようなものを感じてしまうのだ。

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M氏のCD

2012年02月18日 | 音楽

 

スノッブなM氏が久しぶりにCDを持ってきてくれた。それは「ADELE」のCD。あまりに今(旬)なので少々驚く。と言っても、自分自身初めてこの名前を聞いたのは、ついこの間のグラミー賞でのこと。最近は(この十数年)殆どリアルタイムで音楽は聴いてない。だから、当然歌手の名前も知らない。このADELEにしても、今回のホイットニーヒューストンのことで露出が多くて覚えてたのに過ぎない。去年のグラミー賞が誰だったかなんて全く関心すらない。で、今回聴いてみたのだが、残念ながらそれほど惹かれるところはなかった。聴いていて、何故かキキ.ディーを思い出したが、それだったら愛着のあるキキ.ディーで良いかということになるし、女性ボーカルとしてなら、ケイト.ブッシュやクリッシー.ハインド、ジャニス.ジョプリンと随分古い人ばかりが好きで、まあ要するに守旧派ということだ。

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純粋レール 後

2012年02月17日 | トマソン

昨日の続き。

「純粋レール」を後にして、初めて歩く道を行く。何てことない何処にもありそうな田舎の道であるが、よくしたもので何かしら発見はある。まず間違いなくあるのがこの「Gタイプ」(原爆タイプ)。

暫く行くとこんな車が

そして、こんな様式の田舎の豪邸も、庄屋造りっていうのか?

またまたGタイプ!

そして、Gタイプの掉尾を飾る真打登場。車の屋根越しに見るGタイプ。これは峠越しに見る富士山に匹敵する。

 

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純粋レール

2012年02月16日 | トマソン

 

久しぶりに発見した初物を。それは「純粋レール」或いは「無用レール」(純粋と無用の定義は曖昧)。最初は大して気にも留めてなかった道路を横切る鉄のラ イン。そう言えば、以前聞いたことがあるように思いよく観察すると、それは道路の端で途切れていて、その先は殆ど草むらになっていた(草に覆われているだけなのか)。逆側は、貨物列車などが停車している、現役のレールが敷設されている方に延びている。つまり、昔使っていたが今は廃線となったレールがこの道を横切っているというわけだ。道路の表面は、レールと段差がないようにアスファルトで周りを囲み通行の邪魔にならないように処理されている。多分、JRが払い下げた時レール込みで、撤去するよりは費用が安かったからこんなことになったのだろう。しかし、今となっては貴重な物件である。

 

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冬場の作業 2012

2012年02月15日 | Weblog

 

寒い時期は微生物の活動もおとなしいので池の水が濁ることはない。自ずとクリーナーのフィルターの掃除はしなくても済むというわけだが、ここのところの気温の上昇でいきなり濁り始め、二か月分の掃除をそろそろやらなくてはと思い始めた。まだ零下になる日はこれからも多いというのに、この時点で濁るというのは、ちょっと早すぎではないだろうか、という気もするが、つべこべ言ってもしょうがないので、取り敢えず、今年初のフィルターの掃除をやることにした。たっぷりたまったヘドロの中には、流石に生物はあまり確認できないが、それでも赤虫などが蠢いているのが見えた。魚が大喜びの餌だ。ただ、鯉もまだ不活発なので飛びつくかどうか、と思っていたがそんなことはなかった。冬場は一切餌をやってないので、鯉も、断食明けの人間の状態と一緒なのかも知れない。

この時期にしては暖かいとはいえ、気温は2度程度。どうしても水しぶきを浴びるので、体は冷える。こういう時に思うのは、厳寒の中、漁に出ている猟師のこと。あれに比べたらこの程度のことは、それこそ屁みたいなものである、と思うことにしているが、最近すっかり柔になった体は正直であった。寒いものは寒いのである。

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チーズの盛り合わせ

2012年02月14日 | 食べ物

 

T君がチーズをおすそ分けしてくれた。店で使うチーズの盛り合わせ用で仕入れたものが、希望のものより大きくとても使い切れないという理由で。それは「マロワール」というフランスのウォッシュタイプのチーズ。臭いチーズの代表がこのウォッシュタイプ、だからT君に「こんなの出しても食べないんじゃないの」と聞いてみた。予想通り殆ど食べないという返事であった。まして今回は大きめもの、使いきれるわけはない。そのおかげでこちらに回ってきたので個人的には良かったのだが、このウォッシュタイプ冷蔵気に入れると臭いがどうしても漏れて、庫内がその臭いで充満するという欠点がある。うOちのような臭いはあまり好ましくない。こんかいのものはまだ若いので暫く熟成させないといけない。ということは自ずと長期滞在となってしまうのだ。

フランス料理のレストランでも大体チーズの盛り合わせというのはある。しかし、そこで出すものの一つのパターンとして、始めは品揃えが充実していたものが徐々に凡庸になるというのがある。当初シェーブル(山羊チーズ)が二種、ウォッシュが二種、そのほか白カビ青カビハードと七八種類用意していたものが、いつしかシェーブルがなくなり、ウォッシュもよりくせのない「ピエダングロワ」などの一種類となり、ハードは「コンテ」や「ミモレット」(色がオレンジで見栄えが良い)、青カビはゴルゴンゾーラ(知名度が高く青カビの中では食べ易い)、そして間違いなくあるのが白カビのカマンベール、計五種類くらいの盛り合わせとなってしまうのだ。個性の強いものは一般的に好まれないという理由があるので、この結果は止むを得ない。シェーブル、ウォッシュなど原価も高いし、出ないものを仕入れても無駄になるだけだ。

にも拘らず、T君もよくこんなものを注文したものである。自分が食べてみたいという興味があってのことかとも思うが、こちらにとってはいつでもウエルカムである。

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