現代のアメリカで遊牧民のように暮らす人々を描いた「ノマドランド」、アカデミー賞を受賞して少しは観客も増えるだろうか。この前見に行ったときは貸し切りだった。季節労働者のようにあちこちを車で生活しながら渡り歩く主人公が、職場やトレーラーハウス専用の駐車場で出会う同じような仲間との触れ合いをドキュメンタリータッチで描くこの映画には物語として盛り上がりはない。あるのは自然の風景。束縛されない自由な生活を選んでいるが、それは孤独死との隣りあわせでもある。そんなことは重々承知している人達の緩い関係は、ともすれば閉鎖的なコミューンになりがちな集団とは一線を画している。今流行りのソロキャンプ集団のような趣もある。基本的には資本主義に疑問を抱いているが、職場がAmazonだったりと、矛盾を抱えながら生きていくしかない彼らの姿はそのまま現代社会のある現実を映している。
と、こんな真面目な映画なので観客も少ないという訳だ。
映画「すばらしき世界」を見る。映画館は今年二回目。一回目が何だったかは思い出せないが、確か同じく日本映画で面白くなかったことだけは覚えている。今回の映画は、監督西川美和、主演役所広司のムショ帰りの男の話。母親に捨てられヤクザになった男が、何度か刑務所に入った後組を抜け一匹狼となり、その後やむにやまれぬ殺人事件を起こし刑期を終え出てくるところから物語は始まる。基本堅気として更生しようとする姿を描くのだが、この手の物語だと、大体かつての仲間が登場してまた悪の世界に引きずり込まれ悲劇で終わるというのが定番。見る方も、何とか更生してほしいと願うのだが裏切られる。そこで過去を清算するため関係者を皆殺しにする、ということであれば観客はカタルシスを得られるが、それは娯楽映画であれば可能。「ヒストリー オブ ヴァイオレンス」のように。しかしこの映画は実在の人物がモデルの話なのでそうはいかない。
まあ良い人に恵まれいい方向に行くのだが、一本木ですぐかっとなり暴力で解決するという性癖はなかなか治らない。例えば街で嫌がらせをしている人間がいたら見過ごすことができない。そこまでは良いのだが、暴力が度を越している。人間的には魅力的なのだが、そこに秘めた暴力性が時に協力者をひるませる。それでも必死に更生しようともがく主人公、そんな人物を役所広司は本当うまく演じている。定番は回避するがちょっと泣ける最期もあり、見ごたえのある作品となっている。
台所で使う布巾かけ、アームが三本位あって吸盤や磁石でくっつけるあれだが、磁石が弱くすぐ落ちるものが多い。最初は吸盤で試したがこれは全然で、磁石は普通タイプが駄目で強力タイプでも今一つという状態だ。以前はねじで止めるものがあり、それだとアームの強度だけが問題で外れるということが無く良かったのだが、いつしかホームセンターから消えてしまった。基本冷蔵庫などに付けることが多いからだろうか。ねじ止めのやつがあればすべての問題は解決されるのだが。
ということでネットで探すと、呆気なく見つかった。いつもホームセンターで買ってたからホームセンターしか頭になかったが、最初からネットで買ってれば無駄な買い物をすることもなかった。こうして日用品もネットで買うということが日常化していく。