ピカビア通信

アート、食べ物、音楽、映画、写真などについての雑記。

バッハの時代

2009年03月31日 | Weblog


FMからバッハの「マタイ受難曲」が聴こえる。
他の声楽曲の、例えば「ミサ曲ロ短調」などは持って
いるが、何故か代表的なこの「マタイ受難曲」は無い。
こういうシチュエーションだと、やはり「マタイ受難
曲」くらいは持ってないとね、ということになる。
当然の流れでアマゾンなのだが、同じようなケースで
すでに他のものを頼んだばかりだし、ここが思案橋。
次回に回すか。

この前ゲロゲロ少年Yから借りたストローブ=ユイレ
の「アンナ.マグダレーナ.バッハの年代記」という
映画は、そのバッハそのものを描いた作品だ。
バッハの後妻のアンナの独白による年代記なのだが、
殆どバッハの演奏している姿しかないという、なんと
もストローブ=ユイレらしい作品だ。
バッハ役のレオンハルトがハープシコードを弾く後姿
を(斜め後ろ)映しているだけなのだが、映画の冒頭
の「ブランデンブルグ協奏曲」で、ソロから始まって
他の演奏が加わる瞬間の映画的強度は、何とも言えな
いほど魅力的だ。
なんてこと無い場面が、いやに輝くのがストローブ=
ユイレである。

ということで、このところ私的空間でバッハ関連がよ
く目に付く。
時代はバッハか、とゲロゲロ少年だったら言うところ
である。
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花冷え

2009年03月30日 | Weblog


寒い日が続いている。
そう言えば、以前花見などをやってた頃を思い出すと、
寒かったという記憶の方が強い。
夜桜中心だから余計にそうなのかもしれないが、この
時期は暖かい時はいやに暖かいので、その落差で寒さ
がより強調されることとなる。
それにしても、最後に花見をしたのはいつだったか。
しかし、そんな桜をさあ見に行こうといって見るより
は、ふと視線を道端にやると咲いていた、名前も知ら
ぬ野草の花に目を留める、個人的にはそんな瞬間の方
が魅力的である(ということにして置こう)。

イーストウッドは監督に専念するらしい。
元々イメージとしてはすでに監督なので、特別な思い
は無いが、世の中ではまだまだ役者のイメージの方が
強いのだろう。
一般には、「許されざる者」辺りから監督と認知され
だしたようだが、それ以前からもうずっと監督だった
のだ。
「荒野のストレンジャー」「ペイルライダー」「セン
チメンタルアドベンチャー」は、今でもイーストウッド
マイベストファイブに入っている。
残り2つは「ミスティックリバー」、そして新たに「チェン
ジリング」が仲間入りということになるのである(順
不同)。

千葉県の知事選では森田健作が当選。
反政党票が流れたということか。
第二の東国原を期待しているのかもしれないが、一体
どれほどの能力があるのだろうか。
当選時は、昂揚して抽象的な奇麗事だけを言ってても
済むが、果たして。
まあ他人事だから、高みの見物だ。
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鹿肉.バーレーン

2009年03月29日 | Weblog


鹿肉は、結局、黒胡椒をたっぷり利かせてソテーにし
て食べた。
適度に柔らかく、臭みも(鉄分の)適度で思ったより
美味いものだった。
塩は、ジャワ産。
なんて言うと、いかにも拘っているように感じるが、
たまたま手元にあったから使ったに過ぎない。
多分、刺身用に取って置いたものだろう。
「肉は赤身に限る」という個人的好みにもぴったりだっ
た。

今は鹿が増えすぎ数を調整するために間引いているが、
その処分のしかたを自治体も考え、鹿肉食を振興する
ような政策も講じている。
捨てるよりは食べる方が効率は良い。
あの顔を見ると確かに可哀相であるが(憎憎しい顔だっ
たら問題ないのかという話にもなるが)、焼却処分す
るんだったら美味しくいただいた方が良いに決まって
いる。
調整は森の手入れのためにも必要だし、結局は人間中
心の世界であることに変わりはないが、自然の恵みに
感謝しながら食べるという気持ちは持ち続けたい(直
ぐ忘れるが)。

「日本対バーレーン」1-0で勝利。
これで、WC出場が殆ど決まりということになったが、
相変わらず得点のにおいがしないチームである。
守りは、随分しっかりしてきたと思うが、これも「中
沢」「トゥーリオ」がいなくなったらどうするんだと
いう危うさを秘めている。
ゴール前でちょこちょこパス回しの攻撃に未来はある
のか、と岡ちゃんサッカーは見る度に思う。
それより、ゆるいグループに入ったことを素直に喜ん
だほうが良いのか。
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鹿肉

2009年03月28日 | 食べ物


ファラフェルが食べたくなり、作る。
すっかり、たまに食べたくなるものの一つに定着してし
まった。
今回は、最初に投入した時油の温度が低く、ファラフ
ェルが散ってしまうというちょっとしたハプニングが
あった。
こういうこともあるんだ。
と経験値がまた上がった。
ピタパンとかそういうものはないので、普通に食パン
のトーストにはさんで食べる。
ソースもなし。
しかし、ファラフェルだけの具でも結構美味い。
変に、いろいろ入れないほうがファラフェルの原点に
近いかもしれない。
レバノン、或いはイスラエルの乾いた空気にはこのほ
うが合うのだ(と勝手に想像)。

スノッブなM氏がなにやら肉片を持ってきた。
何だと思ったら、鹿肉だという。
近所の人が撃ったものらしい。
冷凍してあるが、前回のイノシシ(リエットにした)と
は違い完全に赤身のようだ。
荒挽き黒胡椒をたっぷり利かせてグリエか。
血抜きをちゃんとしてないと、結構レバー臭いのが鹿
肉。
そこまで気を遣っているかどうか。
日本だとよく刺身で食べるが、ああいう食べ方だとあ
まり臭みを感じないが、ついでに肉の旨味も感じない
ように思われる。
個人的には、焼いた方が好きである。
それにしても、M氏の近所に猟師なんかいたっけ?
以前、マタキという和菓子屋はあったがあまりマタギ
は聞いたことがない。
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プロヴァンスの贈りもの

2009年03月27日 | 映画


レンタル半額期間の最後に、またまたしつこく何本か
借りた。
「プロヴァンスの贈りもの」と「ブラッドダイヤモンド」
そして「バーバー」の三本。

「プロヴァンスの贈りもの」は、リドリー.スコット監
督、ラッセル.クロウ主演の、プロヴァンスが舞台の
話。
プロヴァンスが舞台ということで借りたのだが、結果
的には、リドリー.スコットという監督の、チェン.カ
イコー化、或いは、チャン.イーモウ化を確認するこ
ととなっただけである。
どういうことかというと、通俗化である。
始めの頃は、ちょっと歯応えがあると思ったものが、
有名になるにつれ単なる通俗映画になってしまうのは
仕方が無いことだろうか。
これだったら、始めから娯楽作品に徹していた弟のト
ニー.スコットの方が今となっては価値があると思え
る。
プロヴァンスで一躍有名になったピーター.メイル原
作の(本人はすでにプロヴァンスにはいない)通俗恋
愛小説を忠実に描いたのか、プロヴァンスの魅力も殆
ど感じないし、登場する人間もあまり魅力的でもない
し、ファムファタル的ヒロインはちょっと魅力的だっ
たが、あまりにステレオタイプ。
唯一面白かったのは、自転車野郎に向かって主人公が、
ランス.アームストロングと叫ぶ場面だけだった。
そもそもリドリー.スコットという監督は、この程度
のものだったのだ、と考えを変えたほうが良さそうだ。

次の「ブラッドダイヤモンド」。
これはデカプリオ主演。
これだけで観る気はしないのだが、なんせ半額、しょ
ぼくても後悔は無い。
案の定、しょぼい映画だった。
一応、ダイヤモンドの血塗られた側面を暴くという社
会的テーマを持っているようだが、その対極に存在し
ているのがハリウッドという事実を考えると、なんと
も説得力が無い。
謂わば自家撞着映画か。
ダイヤモンドの会社はデビアスがモデルなのか。
しかし、結局は「タイタニック」であった。
どこかで観たような展開である。

ということで、口直しにブレッソンの「たぶん悪魔が」
を観る。
これで五度目か。
いつ観ても新鮮な驚きがある。
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大人のY.WBC編

2009年03月26日 | Weblog


ゲロゲロ少年Yはサッカー少年Yでもあるが、実は野
球もそれほど嫌いではない。
何回か球場に見に行ったこともあるらしい。
そこで、今回のWBCについて聞いてみた。

「で、日本はすっかり大はしゃぎだけど、Yとしては
どうなのよ」(私)
「まあ、良かったんじゃないですか」(Y)
「しかし、世界大会っていったってしょぼい大会だよ、
日本韓国だけだろ、入れ込んでるのは」(私)
「あと、キューバとかドミニカとかベネズエラも、そ
ういった他では中々注目されない国も入れ込んでま
す」(Y)
「そんな国だけでやってる大会で優勝して、世界一だ
と大騒ぎという国も、一体どうなんだ」(私)
「正確には入れ込んでる国がその数カ国ということで、
参加国はもっとありますからね、まあでも、優勝は優
勝ですし、カバディー世界大会でインドが優勝したく
らいに考えればいいんじゃないですか」(Y)
「それだったら、余計に相当しょぼい大会だよ」(私)
「いいんですよ、そんなことは、重要なことは世界と
いう名のつく大会で日本が優勝するということだけで
すから」(Y)

「あと、今回の大会の利益がどういう風に配分されて
いるかというのを知ると、更に呆れるよ」(私)
「どういうことですか」(Y)
「全体の66パーセントは大リーグと、その選手会にと
いうことらしい、しかもスポンサー料の半分以上は日
本の企業」(私)
「ということは、実質大リーグのための大会というこ
とですか、正に日本様様じゃないですか」(Y)
「自分達は一応参加する振りをして、利益だけを上げ
る、そしてついでに大リーグにスカウトする選考も兼
ねる、つまり徹底して自分達のために大会を利用し、
素朴な日本人はそんなことも知らずにおおはしゃぎ、
マスコミはこぞってその偉業を称え、さらに煽り、結
果的にスポンサーをサポート、そして企業は企業でし
てやったりと、これが今回の大会の全容や」(私)
「そこまで言わなくても、でも聞いてると確かにそん
な気もしてきました」(Y)
「そうだろ、実態に関してはこちらの想像も入ってる
けど、しょぼい大会であるという事実は事実だと思
うけどな」(私)
「カバディー世界大会ですから、でも結局、そんなこ
とででも世界一という名がほしいということじゃない
んですか、幻想に酔いたいんですよきっと、特に今の
ご時世だから」(Y)
「おや、いやに大人だねえ」(私)
「たまには大人の気分もね」(Y)
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池のクリーナー

2009年03月25日 | Weblog


池のクリーナーの掃除で腰に負担が来るのは、クリーナ
ー内部のフィルターを洗う時の盥の水を代える時だ。
大きな盥にたっぷりな水で、しかも盥は持ちにくい、
それを持ち上げて捨てるという作業を十回くらいこな
さないといけない。
腰を決め持ち上げるわけだが、ここで油断すると、一
気に腰に来る。
過去、何度かやっているので、流石に慎重になってい
るのでそういうこともなくなったが、一気に来る代わ
りに総合的な負担がじわじわ来るようになったので、
結局腰に対する負担は不可避であった。
それにしても不思議なのは、汚れのつき方。
微妙にその成分が違っているように見える。
いつも同じようではないのだ。
これは池の環境が、その時々によって変化しているこ
とを意味しているのか。
まあ、どっちでも良いが、汚れが増えないことだけを
願う。

昨日の賞味期限ではないが、T君から貰ったラードは
(15キロ)まだまだ終わる気配はないが、これも確
か賞味期限が切れたものだったと思う。
果たして、どこまで大丈夫なのだろうか。
T君も、コンフィを作るようになって一旦私にくれた
ものを再び分けてもらっている状態で、それなりに消
費しているのだが、そうそう減るものでもない。
これから暖かくなると、流石に保存にも気をつけないと
いけないだろうし、そうなると、他の容器に移して(今
は一斗缶)冷蔵庫ということになるだろう。
これが結構面倒で、ものがラードなものだから、べた
べたして、冷え過ぎてると固くて取り出し辛く、一斗
缶を温めて溶かすわけにもいかないしと、なかなか扱
いが厄介。
ただ、捨てる時は「固めてテンプル」の必要が無いの
で楽だ。
世の中、あらゆる点で都合が良いものはない、っちゅ
ことやね。
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賞味期限

2009年03月24日 | Weblog


先日、貰い物の蕎麦(手打ちの)を食べた。
そばつゆは付いてないので、市販の物を使うしかなく
使ったのだが、そのそばつゆがどうにも美味くなかっ
た(蕎麦自体もそれほど)。
醤油の香りが、たまり醤油の、しかもその香りがなく
なったもののような感じだった。
それで賞味期限を確認すると、なんと、去年の五月で
あった。
賞味期限切れ一年近くだ。
いくら賞味期限を気にしないとは言え、このレベルは
凄い。
しかし、香りは確かに変だったが、所謂腐敗の香りで
はない。
つまり、悪くはなっていなかったのだ(それは自分の
舌での判断)。
冷蔵庫に入れていたとは言え、普通そんなに持つもの
なのか。
そのことのほうが、ある意味恐い。
経験的に、賞味期限切れは一週間は大丈夫というのは
あったが、これからは物によっては一年、を追加だ。
というものでもないか。
それより、これからは「そばつゆ」も自分で作れとい
うことか。

最低気温が五六度で推移して暖かくなってきたのを実
感しているところに、またマイナスになるとその感じ
る寒さが倍加する。
今日がそうだ。
三寒四温の季節だからしょうがないが、年々その気温
の変化に対応できなくなってきている。
そんな自分の適応力の無さが泣ける。
それにしても、寒さに弱くなった。
子供のころは、マイナス二十度近くで初めて寒いと感
じたものだったのだが(嘘です)。
今は、零度くらいで充分寒い。
堕落したものである。
コメント

2009年03月23日 | Weblog
またパソコンのスイッチの感度が悪くなってきた。
今回はコードもばっちり繋がれているので、いよいよ
本格的におかしくなってきたのかもしれない。
内部の問題ではなく、単に接触の問題だと思うが。
更新が途絶えたら、その時は修理の時。

池のクリーナーがまた詰まりだした。
二週間持たない状態が続いている。
もう少し頑張ってくれても良いと思うが、待ってはく
れない。
ちょっと、機能を発揮しすぎではないか(緩くやって
くれても良いのに)。
確かに、池の透明度はばっちりだが。

鯔(ボラ)というのは、「からすみ」では珍重される
が、本体の身はあまり食べたというのは聞いたことが
無い。
以前、一度、クリヨー.ド.ヴァンで食べたことがあ
るが、泥臭くて全く美味くなかった。
つまり、一般的にはそういうイメージがあり、実際イ
メージ通りの味だったりするので、ますます敬遠され
ている。

量的には、よく大量で東京の河川を遡る光景をニュー
スなどで目にするくらい、数は多い。
が、食べようとはしない。
これには、理由がある。
嘗て汚染がひどかった東京湾で取れた鯔は、相当不味
かったという歴史があるのだ。
鯔という魚は、それらの汚染物質を体内に蓄積する傾
向があるらしいのだ。
同じ汽水域で生息する同じように出世魚のスズキも、
環境によっては泥臭いのがあるが、魚としては遥かに
格上で重宝されているというのに。
結局、その格の違い、つまり味の違いというこになり
そうだ。

ところが、昔は鯔も、ちゃんと食べられていたらしい
のだ。
格付けでは、中の上というものだったらしい。
それが汚染を境に、すっかり格下げになったというの
がどうやら現実らしい。
今は、東京湾もきれいになって、嘗てのような汚れは
なく、鯔自体の味もそれに比例して良くなったという
ことだ。
しかし、一回定着したイメージは中々払拭できない。
で、「鯔を食べよう運動」をしている人達がいる。
というのを、NHKで放送していた。
「とど」のつまり、そういうことである(一応、鯔に
かけてみました)。

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蝶の舌

2009年03月22日 | Weblog


昨日の続き
終わりかと思っていたが、「蝶の舌」という映画を忘
れていた。
これは、フランコが台頭する頃の話。
当時の(大戦ちょっと前)スペインの状況には今ひとつ
明るくないので、詳しくは分からないが、共和制が崩れ
軍事政権が確立する頃ということになるのか。
ある村の、少年と自然を愛す老教師の交流を軸に、当時
のスペインの、多分忌まわしい歴史を描くのが主題であ
ると思う。
信条を捨て、わが身を守るためその老教師を最後に裏切
る少年とその一家が、何とも悲しい。
ただ全体では、ちょっと中途半端に終わっている印象を
受ける(例えば老教師と自然の関係など)。

後は、個人的にこのタイトルに反応した。
「蝶の舌」といわれると、どうも官能的なイメージを抱
いてしまうが(そんな暗喩として使うこともあるだろう
が)、何のことは無い口吻のことだった。
蜜を吸うあの器官を「蝶の舌」と言ってるのだ。
確かに、そう言われれば蝶の舌かと思うが、これも文化
の違いだろう。
昆虫好きの多い日本では、そんな「文学的」表現よりも、
機能として捉え、生物的器官の、味もそっけもない「口
吻」という名称で済ます。
機能からすれば、舌と言うより口になるが、そこを敢え
て舌というのが、流石、官能的世界観のヨーロッパであ
る、なんてね。

関係ないが、ヨーロッパでは蝶と蛾を区別して無という
のを聞いたことがある。
日本の場合、自分もそうだが、蝶のこととなるとうるさ
い人間が一杯いるので、その差は明確(それらの人にとっ
ては)。
こういう国も少ないと思う。
これも日本特有の文化であろう。
そして、そういう人間は、「蝶の舌」(口吻の)を肌で
感じた何て経験を大体している。
ヒカゲチョウの仲間は人間の汗が好物で、よく寄って来
るのだ。
むき出しの肌に止まって、その口吻を伸ばし(ぜんまい
状だから)吸うことがよくある。
その時、皮膚はその口吻の存在をじかに感じる。
「キマダラヒカゲ」や「ベニヒカゲ」で過去体験した
が、瞬間ヒヤッとしなんとも奇妙な感覚を味わう。
しかし、そういう時は、存分に味わわせてやる。
やがて満足した蝶は、飛び立っていく。
たまにしつこく纏わりつくのもいるが、そんな時にも邪
険にせず好きなようにさせる、それが我々の正しい振る
舞いなのである(今勝手に考えた)。
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映画いろいろ2

2009年03月21日 | 映画
昨日の続き

「ブラックダリア」というのは、ブライン.デ.パルマ
監督のサスペンス。
エルロイの小説を原作とした(そっち方面では有名らし
い)、猟奇殺人事件を追う刑事の物語だが、なんとこ
の映画真ん中辺でやっとすでに観たことに気がついた。
ここまで観ないと気づかないというのも、相当なもの
だが、それだけ印象に残らなかったということでもあ
る。
スカーレット.ヨハンソンとかヒラリー.スワンクと
人気女優も出ているが、どちらも個人的には好きでは
ないし、主人公(ジュシュア.ハートネット)が悩む
場面が多く、肝心の謎解きは肩透かし気味で、かといっ
て猟奇的ムードが充溢しているわけでもなく、全体的に
はメリハリの無いだらだらとした印象で、なるほど忘
れるわけだと思った次第。

次は「バベル」。
これは、思ったほど悪くは無かった。
日本人が現地の人間にやったライフルが引き起こす、現
地(モロッコ)、メキシコ、日本での、事件、ドラマを
同時進行的に描くという形式の映画で、テロ、移民問題、
親子、夫婦関係という現代的テーマが徐々に浮かび上が
るといったものだ。
ただ、今ひとつ映画的魅力に欠けると思うのは何故だろ
う。
それは、物語を追うだけの世界になっているからだ、か
な?

次は「ドリーマーズ」。
ベルトリッチの、パリの五月革命の頃の、留学生とパ
リの姉弟を描いた、三角関係的青春ドラマであるが、
その姉役がエバ.グリーンであるということで借りた
のだ。
そもそもベルトリッチとは相性が悪く、今まで観たも
ので最後まで寝なかったのは無いのではないだろうか。
果たして、今回も寝てしまった。
どうも、駄目だ。
しかし、当初の目的は(エバ.グリーンを観ること)達
せられたから良いか。
それにしても脱ぎっぷりは見事である。
そういえばエバ.グリーンは、「ライラの冒険」にも
魔女役で出ていた。
関係ないが、広末涼子などは、演技に関しては誰も期待
してないのだから、エバ.グリーンくらいの度胸を持っ
てやればそれなりの価値も出るかもしれない。
今現在、素材としてあまりにも良くないと思われるが、
何故かよく出てくる。
そんなに人気があるのか。

そして「クライマーズハイ」。
日航機墜落事故の時の、地元の新聞社が舞台の、一匹
狼的新聞記者が主人公の、新聞社内部で繰り広げられ
る人間ドラマ。
出てくる人間がちょっとステレオタイプとも思うが、
それなりに楽しめた。
これも、思ったよりは悪くは無かった。
もしこれが、NHKドラマであったりしたら、相当よく出
来ているとなるところだ。
ということは、映画としてみたら、ちょっと物足らない
ということでもある。
「バベル」と同じことが「クライマーズハイ」にも言
えそうだ。




コメント

映画いろいろ

2009年03月20日 | 映画


ピーター.グリーナウェーの「レンブラントの夜景」
は、結局、殆ど寝てたので全く観た気がしなかった。
それだけ面白くなかったということだが、どうも「コ
ックと泥棒、その妻と愛人」辺りから、あまり面白い
とは思えなくなっている。
計算された緻密な作りは感じるが、その分映画として
の面白さもなくなっているように感じるのだ。
グリーナウェーは、少々破綻しそうなくらいがいい。

その他に、このレンタル半額期間に観たものは以下の
もの。
「ライラの冒険」「蝶の舌」「ブラッックダリア」「バ
ベル」「ドリーマーズ」「クライマーズハイ」、まだ
なんかあったような気がしたが。
思い出した「ダークナイト」だ。
ここ数年では記憶に無いほどの集中的なDVD観賞だっ
た。
実際、「ドリーマーズ」以外は、正規料金だったら観
なかったかも知れないラインナップだ。

で、ざっと感想。
まず「ライラの冒険」。
今はこんなことになってしまったが、昔は人並みにファ
ンタジーも好きだった。
しかし最近のファンタジーの傾向として、尤もらしい
理屈が多すぎる。
一神教的背景の、絶対的なものを探す旅のような冒険
物語が多いのは、時代の空気を反映しているのかとも
思うが、単純な宝探し、或いは生き別れた親を探すと
いった物語の方が、物語の強度は強いのではないだろ
うか(個人的な好みでもある)。
この映画も理屈が多い分、子供からすれば面白くない
だろうことは容易に想像できる(大人にとっても面白
くないが)。
ジプシーのルーツのロマ人らしきものを引用したり、
いろいろ暗喩らしきものをちりばめるのも常套だが、
その分、肝心の中心となる物語が。
しかし今の映画は、CGだけは立派。

尤もらしい理屈といえば「ダークナイト」。
バットマンが善と悪で苦悩する物語だが、この映画、ア
メリカで大ヒットだそうだ。
自分達の姿をバットマンに見たということなのだろう。
絶対的な正義の不在、なんてことだが、今頃気付くの
も何ともアメリカもということになるが、一言、バッ
トマンにそんなものは期待していない(個人的には)。
これほどあからさまに苦悩を出されても。
ヒースレジャーのジョーカー役が話題になっているら
しいが、これも特別凄いとも思わない。
どうも、影同士で一体ということのようだ。
そんなヒーローだったら、すでに「ダークマン」がいる
だろうという話だ。
同じバットマンだったら、ティムバートンの撮ったバッ
トマンの方が、哀しみを湛えていて断然良い。
あと、ヒロインがひどい(可愛く無さ過ぎ)。
それに、長すぎる。
しかし、CGは立派。


コメント

初蝶

2009年03月19日 | 食べ物


自転車で川沿いの土手を走る。
朝はまだ零下で寒いが、日中は二十度近くまで上がる
というどうにも寒暖差の激しい一日で、出掛けは寒かっ
たが結果、気持ちの良い自転車日和となったなぜ
ただ、乗った自転車が「ママチャリ」だったので、土
手の未舗装道路を走るには抵抗が大きかった。
走った距離の割には鍛えられた。

何故そんな道を走ったかというと、今年初の蝶影を見
られるか、と思ったからだ。
そろそろ、飛び始める季節である。
最初は全くその姿を見ることなく、まだ早いかな思って
いたが、気温の上昇と供にちらほら出てきた。
まずは「モンキチョウ」。
その後は越冬体の「キタテハ」。
毎年のことだが、初蝶を見ると何故かほっとする。
「キタテハ」は結局、6匹目撃した。
しかし、全体的に小振りなのが気になる。

そして、例によって昼ビール。
T君が「グラッチェガーデンズ」(スじゃなくてズだっ
た)に「フィッシュアンドチップス」が無かったと言う
のでその検証もかねて。
すると、ついこの間まであった「フィッシュアンドチッ
プス」は確かにメニューから消えいた。
その代りにあったのはチキン。
「フィッシュアンドチップス」の浸透度は今ひとつだっ
たか。
そこで、今回は「チップス」のみにする。
要するに、フライドポテトのみ(むしろこれだけのほう
が好み)。
それと「プレーンピザ」に生ビール。
相変わらず、殆どは女性客。
そんな中での昼ビール。
たまらない。
そう言えば、隣もちょっと珍しい客かもしれない。
見たところ七十代後半の夫婦。
この手の店でこの年代の夫婦というのもあまり見ない。
何故か、お爺さんの方のジャケットに読売旅行の札が
ついたまま。
余程気に入ってるのか。

その帰り、去年「ツブゲンゴロウ」でお世話になった
田圃周辺をぐるっとしたら、今度は「テングチョウ」に
出あった。
これも越冬体だ。
そこで、水の張ってない田圃に止まったところを初撮
影(本日の画像)。



コメント (2)

熱狂する人々

2009年03月17日 | Weblog


スノッブなM氏は野球好きだ。
わざわざWBCを東京まで観にいった人間も周りにいる
くらいの(これはそんなに珍しいことではないのか)、
そんな野球好きのいる環境の中にいる。
で、今回のWBCについて、その盛り上がりぶりを聞い
てみた。
すると、普段野球に興味のないようなおばさん連中も
大騒ぎだと言う。
要するに、これは、オリンピックであろうが、サッカー
WCであろうが、日本代表という名前がつき、それが注
目される国際大会であれば(ここが今回の一番の疑問
点ではあるが)熱狂するという現象と同じことが繰り
返されているということだが、本当に日本人はこの手
のもが好きである(と取りあえず結論付けて)。

そんなM氏の意見はどうなのかというと、流石にちょっ
とこの大会そのものに違和感を持っているようなのだ。
つまり騒いでいるのは日本だけではないのか、という
疑問を抱いていた。
ここは補足で、日本と韓国、それにキューバあたりが
大騒ぎ当事者(キューバは実際のところよく分からな
い)ではないだろうか。
アメリカは、はっきり言ってやる気が無いのではとも
言っていた(観客の入りなどを見て)。
その理由というのは、本心では、自分の利益にならな
いことはやりたくないと大リーガーは思っている筈だ
から、というものだった。
多分、そうだと思う。
じっくり調整したい時期に、こんな大会で怪我でもし
たら元も子もないと思うのは、自然なことだ。
何せ、自分の年俸しか興味のない彼らだから。
それに、大会そのものの位置付けが、大リーガーには
明確にはなっていないのだろう。
そもそも、野球を世界的にしたいなどとも思っていな
いのではないか。
そんなことを真剣に考えているのは日本だけだ、多分。

と、否定的に捉えるのは、単に好きではないからとい
う理由があるからだが、ちょっと問題ではないかと本
当に思うのは、野球がどうのではなく、それを扱うマ
スコミ、メディアの姿勢だ。
無理やり盛り上げようとして誘導し、何の検証もなく
垂れ流すその姿勢が、かつての大本営発表と同じよう
に見えるのだ。
大本営の意向に沿った報道、今回の場合は特定のスポ
ンサー、団体ということだろう。
球場に、日本の企業の広告ばかりという状況を不思議
に思わないのか。
中継でも、なるべく空いた部分は映さないようにとい
う意図がみえみえだし。
これは、単に気のせいか。
おばさん連中を見ても分かるが、報道でこれだけ騒ぐ
とすっかり信じてしまうのだ。
実は、北朝鮮を笑ってられないのが、今の日本の状況
なのだ。

コメント

春の兆し

2009年03月16日 | Weblog


昨日はピーター.グリーナウェーの「レンブラントの
夜警」を観ているうちに眠ってしまった。
多分、始まってから15分ほどの出来事だ。
グリーナウェーも、基本的には眠くなりがちな映画で
ある。
これはまた仕切りなおしだ。

「鹿島対新潟」は、1-2で新潟の勝利。
鹿島は、この前のアジアカップの衝撃的敗戦(1-4での)
以来おかしくなってしまったのか。
元々アジアカップでは今ひとつなのだが、ここまで脆
い筈ではなかった。
アジアカップのためにも、早く立て直してもらいたい。

それにしてもWBCの勝ち抜き方式は、無理やりだ。
普通のトーナメントにすればと思うのだが、ここが無
理やりな所以なのだが、どうにかして人気を盛り立て
たいというか、人気チームを勝ち抜かせたいがための
システムであることは明白だ。
日本と他との温度差を感じる、何だか白々しい大会に
見える。
アメリカは、本心では、どうでも良いと思ってるので
は。
こんな大会でも勝ちたいのが日本。
そういえば相撲もまた始まったようだ。
何だか知らないが、しょっちゅうやってるような印象
だ。

「滝壺ビオトープ」は、寒さ対策の発泡スチロールを
外して以来凍ることも無く、順調に推移している。
要するに外見上は大した変化が無いということだ。
動く大き目の影といえば、たまに「ミズムシ」が底を
這い回っているのと、「ヒメダカ」がびっくりして一
瞬泳ぐくらい。
それとこの冬を生き残った「ミナミヌマエビ」も。
生き残ったのは100匹いて一匹くらいだから、いわば
「エリートミナミヌマエビ」だ。
「サカマキガイ」は相変わらずやたらと多い。
それと、これはここに来ての変化のようだが、体長二
三ミリの正体不明の生物が、水中をくいっと泳いでい
る。
しかしこれは、単なるボウフラの可能性が高い。
こういうものが発生しだして、いよいよ季節は春にな
るということなのだろう。
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