ベトナムの「ホイアン」は、古くは朱印船の時代から
太平洋戦争前まで、交易の要所として、日本とは浅か
らぬ縁があった。
と、まるで昔から知っているような書きかただが、全
ては最近知ったことである。
ある雑誌で、ベトナム特集を見ていて、いろんな麺料
理があり、地方色も富で美味そうだ、などという印象
を持った。
その印象が消え去る前に、今度はNHKの番組で「ホイ
アン」特集を見たのだ。
始めは、雑誌の記事と結びつかず、こんなところがあ
るんだなどと漠然と眺めていた。
そしてホイアンにある「日本橋」という日本人が造っ
た橋が今でも残っていると紹介された時、雑誌と結び
ついた。
どこかで見たぞ、と。
軽い「deja vu」といったところか。
そしてホイアン特有の麺料理の登場。
うどんのような麺で、一般的な「フォー」とは異なる。
ここで確信した。
嘗ては、日本人も多く暮らしていたらしく、いろんな
ところに日本とのつながりが残っている。
「名古屋コーチン」のコーチンという名前も、ベトナ
ムの地名「コーチ」から来ているとか。
そして何よりびっくりなのは、ベトナム通貨のドンと
いう名が、日本の「銅」が語源であったということ。
朱印船の時代に、日本の「寛永通宝」がそのまま現地
の通貨として使われ、それが「銅」(ベトナムでは産
出されない)であったことから名前として残ったとい
うことらしい。
「ほんまかいな」と思ったが、実は今でも半信半疑。
そして、うどんのような麺は、「伊勢うどん」がルーツ
らしい。
「伊勢うどん」そのものを知らないので、まずは「伊
勢うどん」から、といきたいところだが。
これも、諸説あるのかも知れないが、そういう説が有
力のようだ。
嘗ての、南ベトナムに位置しているが、北との国境が
近く相当な激戦地であったという複雑な歴史もあり、
人々に(特に年寄り)暗い影を残しているようだが、
表面上は、いかにもベトナムという、バイクがわんさ
かの活気のあるところだ。
川の周辺で(海から70キロほど、グーグルアースで
計測)発達した、独特の建築様式の家や、その他には
ヨーロッパのコロニアル風の建築も残っていたりと、
なかなか魅力的な街である。
ベトナムに行ったら、是非とも足を運びたいところで
ある。
取り敢えず想像の旅では行ったのでいいが、本格派旅
好きOLだったら絶対外せないところであろう。