小幡憲仁 議会活動日記

よく考える政治!
20年後の高浜をイメージし、今の政治を考える。

原子力対策特別委員会視察研修:1日目

2004年10月26日 | 研修報告
議会の原子力対策特別委員会の視察研修に行ってまいりました。1日目の今日は、阪神・淡路大震災記念「人と防災未来センター」を見学しました。この施設は昨年の消防議会でも一度見学しておりますので、私自身は2度目の見学となりますが、先日、新潟県中越地震が発生したこともあって改めてじっくり見学いたしました。

この施設の1番の見所は「1.17シアター」で見る映像です。1995年1月17日にどんなことが起こっていたのか、崩壊するビルや高速道路などの様子をCGで再現して迫力あるマルチビジョンで伝えます。地震の恐ろしさを本当によく伝える内容となっています。また、大震災ホールでは震災から復旧・復調していく人の姿をドキュメンタリー映像で伝える内容や、震災直後の街の様子を伝える実物大のジオラマや、様々な震災に関する記録を集めたコーナーなど、言葉だけでは伝えきれない震災の生々しい状況が理解できる展示内容となっています。震災を風化させることなく、震災から多くのことを学ぶための施設です。

阪神大震災では6千名以上もの死者を出しましたが、死亡原因別で一番多いのが建物の倒壊(屋内)によるもので1,850名です。次が屋内での何らかの圧迫によるもので1,364名です。震災では大火災が何日間も発生いたしましたが、火災による死者は579名でした。

地震で命を失いたくなければ、もしあなたが古い木造家屋に住んでおられるのであれば2階で就寝すべきです。(震災語り部の方から聞きました)1階で就寝していて、古い木造家屋が倒壊して亡くなるケースが非常に多かったのです。2階で就寝していた方は、怪我はしても命は助かっています。
また、家族がいつも集う部屋(リビングなど)は、少なくとも耐震構造にしておくべきです。(写真参照)そして背の高い家具なども出来るだけ置かないことです。あなたの大切な家族を守るため、ぜひ自分の家を再チェックしてみて下さい。

地震が発生すれば最も不足するものは水です。特にトイレの水洗水に苦労します。お風呂のお湯は流さずに、翌日お風呂を張るまでそのままにしておくべきです。阪神大震災では震災後1ヶ月経過しても17万戸で給水がストップしていました。

地震後は様々なボランティアが活躍しますが、なるほどと感心したのがペットの救護です。避難所にはペットを連れていくことができません。神戸でも多くのペットが街に取り残されました。ペットの救護も重要な仕事です。
避難所でよく見かける食事の炊き出しですが、これは被災者に非常に喜ばれます。冷たい弁当やおにぎりばかりの食事が続くと、一杯の暖かい味噌汁は単に空腹を満たすというだけではなく、心に安らぎを与えるのです。

とにかく、地震直後は行政に頼ってはいけません。行政は直ぐには何もしてくれないと考えておくべきです。家族の安全は自分で守るほかないことを肝に銘じておくことです。このためには地震が起こった時、何をどのようにして自分たちの安全を確保するのかを、常日頃から考えておくことが家族の身を守るために最も大切なことです。

最後になりましたが、新潟県中越地震で亡くなられた方々のご冥福と怪我された方々のご回復、それに避難されている方々が1日も早く普通の生活に戻られることを心からお祈りいたします。