小幡憲仁 議会活動日記

よく考える政治!
20年後の高浜をイメージし、今の政治を考える。

高浜町文化会館・中央図書館の改修

2014年01月26日 | 高浜町の紹介
高浜町文化会館・中央図書館の改修工事が始まります。(新年度の予定)

平成23年度に設計業者をプロポーザルにより選定し、その後基本設計と実施設計も終了しており工事を実施するだけの段階になっています。
予算については、新年度予算に計上される予定で、予算案を見ていないので正確なことは分かりませんが10億円規模の予算になると思います。

財源は原子力発電関連の「核燃料サイクル交付金(プルサーマル発電実施に伴う交付金)」と「地域共生交付金(発電所の高経年化に伴う交付金)」を充当しますので、額は大きいですが心配ありません。

ちなみに核燃料サイクル交付金と地域共生交付金は平成22年度から高浜町に交付が始まり、最終的には合計約35億円が交付される予定です。
これまで、防災行政無線の更新や下水処理施設の整備、清掃センターの改修、学校プールの改修などに有効に使われています。
従来のように新たな箱モノの建設ではなく、既存施設の大規模改修等に使われていますので町民に対するインパクトは少ないかもしれませんが貴重な財源です。

私は特に中央図書館の改修に注目していました。

図書館の充実(読書活動の充実)については、これまで議員活動の中で各地の先進的な図書館を視察したり、一般質問等でも幾度も提言を重ねてきました。
町づくりは人づくりといいますが人をつくるのは教育であり、教育で大切なことは結局、本を読むことだと思います。

その意味で町の図書館は、非常に重要な施設です。
図書館を充実させるためにはハード面とソフト面の両方の充実が必要であります。
今回の事業で、町としてもできる限りの予算を割いてハードの整備に着手してくれます。後はソフト面の充実が大切です。

○中央図書館の平面図
子供向けのスペースが充実していて良い印象です。


○中央図書館のパース図
限られたスペースの中で良く考えられたデザインだと思います。

下級将校の見た帝国陸軍

2014年01月25日 | プライベート
下級将校の見た帝国陸軍(山本七平:著 文書文庫)を読み終えました。

昨年末の安倍総理の靖国神社参拝を契機として、靖国神社や先の大戦の評価に関するネットの記事を数多く読み、その中で紹介されていた一冊です。

とても勉強になる本でした。
日本人と日本人の組織(この場合、帝国陸軍)の本質がとてもよく理解できました。
今から69年前に滅亡した帝国陸軍(海軍も同様だろう)の本質は、現代の日本人や日本の組織も同様で、実はこの帝国陸軍からなんらの進歩もしていないのではないかと感じさせられました。

以下、印象に残った内容を少し紹介します。

全く勝ち目の無い無謀な対米英戦争を始めた張本人の帝国陸軍ですが、その陸軍はアメリカと戦うつもりが全くなかったという事実に驚かされます。
あるいは「戦うつもりはあった」という者もいるかもしれませんが、その「つもり」とは、例えば工務店が家の前払い金だけ受け取っていながら、一枚の図面もひこうとしないでいて、「家をたてるつもりでした」と言っているようなものだということです。
敵国となるアメリカのことも知らなければ、開戦ともなれば南方地域が主戦場になるにも関わらず、日露戦争当時の満州の大平原で戦争する装備・組織・訓練からほとんど進歩がないままの状態での開戦したことで明らかです。
南方地域の実情にも疎かったようで、例えば戦地となったフィリピンは戦前は米を輸入する食糧輸入国であり、その米の輸入を仕切っていたのは華僑です。従って日本軍占領後は大幅な食糧不足となり、現地の食糧を食いつくしてしまいフィリピン派遣軍は最後にはほとんどが餓死による戦死といわれています。

「絶対にやってはならない」と教えかつ命じていたことを「やれ」と命じる「思考停止」についても考えさせられます。
戦闘機の援護なしで戦艦を出撃させてはならないと言いながら最後に戦艦大和を出撃させる。
相手の重砲軍が壊滅しない限り突撃させたはいけない。墓穴に飛び込むだけだと言いながら突撃を命じる。
山本七平は砲兵の将校でしたが、観測機材を失い砲弾もろくに無い砲兵に人力曳行(人力で大砲を引いて移動する)で300キロもの転進を命じられる。地獄の行進に耐えて現地に例え辿りついても無力なのは分かっているのに。

収容所内の秩序の保ち方の日米の違いについても印象的でした。
日本人収容所の秩序は暴力による恐怖で保たれます。これが毎晩繰り返される集団リンチの恐怖で発狂する者まで出る始末で、米軍によってこの暴力を排除されると途端に秩序が崩れてしまったそうです。
一方、米・英国人の場合、収容所内の管理機関として警察、衛生、風紀、建設、給食、厚生等々の委員会をつくり委員長が任命され、この秩序を維持するため自ら裁判所までつくり陪審員を任命する。そして彼らは、収容所内のゴミの一層、シラミ・ノミ退治から始め、全員が統制を持って任務を行い、収容所内に整然としたコミュニティをつくりあげるそうです。

最後に、大日本帝国憲法下における統帥権(軍隊の指揮権)についても勉強になりました。
戦前、軍は天皇の直轄であり陸軍は参謀総長、海軍は軍令部長が天皇の命令の下で指揮することになっています。従って内閣には軍の指揮権はありません。なぜ、このような事になっていたのか疑問でしたが、この疑問が解けました。
明治維新を成し遂げた新政府が腐心したのは、政府が軍隊を使って政治活動の弾圧ができないようにすることでした。このため軍は天皇の軍であって政府の軍ではないという考え方をとったのです。このこと自体は政争に軍が介入することを阻止するという一定の効果はありました。新興国にありがちな軍の介入による内戦はありませんでした。
しかし、この考え方の基礎は、軍は国内向けの治安軍であり外国と戦争する野戦軍とは捉えていないということです。そのことが、その後列強と肩を並べる軍事力となった軍の統率上の大きな問題となりました。
いわば、日本には二つの日本があって、ひとつは日本一般人国ともうひとつは日本軍人国であり、この二国は互いに内政干渉せす、その共同君主が天皇だったという考え方です。

他にも印象深かった事がたくさんありますが長くなるのでここまでにします。

今度は同じく山本七平の『「空気」の研究』を買って読み始めております。


町営国民宿舎城山荘の今後について

2014年01月15日 | 政策調査
本日(1月15日)、1月20日に行われる臨時議会の招集通知がありました。
臨時議会の議案は町営国民宿舎城山荘に関するものです。

町営国民宿舎城山荘は、これまで株式会社国民休暇村から支配人を招へいして経営再建に取り組んで来ましたが、施設の老朽化などにより期待した経営改善が果たせず、今後の運営について町としても検討を行ってきました。
当初は、建物を建て替えして新たなホテルとしてリニューアルする方向で検討が進められてきましたが、議会から『城山荘の検討にあたっては必要最低限の検討にとどめ、事業化の決定は原子力政策の政府方針が固まり、高浜町の今後の財政に十分な見通しが立った後とすること。』との附帯決議を行ったことにより、先送りされた経緯があります。

このため町としては、城山荘の当面の対応として、これまで長年にわたり町営の国民宿舎として運営してきた城山荘の運営について、
①国民宿舎としての冠を外す
②町の直接運営から民間事業者に指定管理として運営をまかせる
ために必要な議会の手続きを行うというものです。

これまで赤字経営だった城山荘を、赤字が累積して傷が深くなる前に経営を見直し、民間活力の導入により打開していこうとするものであり、過去に城山荘の経営が順調な時代に確保した内部留保資金から約3,900万円をかけて建物を改修し、平成26年度は1,000万円の指定管理料を支出して民間会社に委託して、その後4年間の経営計画を民間会社と考えていくこととしています。

そして、その5年間の間に城山荘の今後の事業化方針を決めていくことになります。

町民の間にも様々な意見のある城山荘の在り方です。しっかりと議論していきたいと思います。

消防団員の安全確保

2014年01月06日 | 私の考え
今日は高浜消防団の出初式に出席しました。降りしきる氷雨をものともせず、出初式の役割をこなす消防職員・消防団員に感謝と敬意を表します。
町内パレードの後、文化会館で行われた式典で小浜警察署長が来賓挨拶の中で消防団員の安全確保について触れておられ、心を揺さぶられました。

東日本大震災では、岩手・宮城・福島の3県で253名もの消防団員が死亡・行方不明となり、その中の8割は住民の避難や救助活動など公務中の死亡・行方不明とされているそうです。痛ましい限りです。

政府も災害時の消防団員の安全確保の検討を進めているようですが、早急な取り組みが求められます。

警察官や消防職員も危険な任務ですが、常備職員である彼らには十分な訓練と装備が与えられています。一方で、普段は他に仕事をしながらボランティア精神で活動する消防団員には、十分な訓練と装備は難しい面があります。ましてや災害時には、消防署や警察署からフル装備で出動するのではなく、家庭や職場から急いで災害現場に駆けつけて、貧弱な装備と不慣れな指揮命令系統の下で災害現場の最前線に立つ訳です。

ほとんどのメンバーが生まれ育った地域で消防団員になっています。いざ災害時に、仮にそうした不完全な状況下にあっても、目の前に顔見知りの住民が助けを求めていたら、そこに果たして2次災害防止という合理的な判断が働くのでしょうか。危険を顧みずに救助に向かうことも十分に考えられます。

こういう危険と隣り合わせの状況を何とかしなければならないと思います。消防団員の犠牲的精神に頼り、悲しい殉職者を出してはいけません。そのためには何が必要か。そういう命題をつきつけられる挨拶だったように感じました。

新年のご挨拶

2014年01月01日 | 活動日記
あけましておめでとうございます。
皆様にとって今年が一層よい年になることを祈念いたします。

皆様のおかげで昨年も元気に町議会の仕事に取り組むことが出来ました。
初心を忘れず、今年も与えられた責務を果たしてまいります。

昨年、エネルギー政策の柱となるエネルギー基本計画が示され、原子力発電は今後も重要なベース電源として位置付けられました。
高浜町はこれまで幾多の困難を乗り越え、日本の根幹をなす重要な電源地域として責任ある立場を歩んできましたが、そのことはこれからも変わりません。

私は、原子力発電立地地域の町議として、今後とも地域の発展に全力で取り組みます。

「小幡のりひと後援会」が毎年年初に発行している「町議会REPORT新年特別号」の画像を掲載します。(少し画像の質が悪いです。)


*「小幡憲仁町議会REPORT」は、3,6,9,12月定例会毎に年4回発行しています。郵送をご希望の方はぜひご連絡ください。