ひこにゃんとくまモン、年賀状が多かったのは…
滋賀県彦根市は7日、市の人気キャラクター「ひこにゃん」に計1万2352通(6日現在)の年賀状が届いたと発表した。(略)
熊本県のPRキャラクター「くまモン」には、同県の調べで7日現在、6484通が届いているといい、ゆるキャラの「先輩」として、ひこにゃんが面目を保った格好だ。(1/7 読売新聞)
「軌道エレベーター派」なのに、年明け早々何書いてんだと思われるでしょうが、毎年ひこにゃんに年賀状を出していて、返事が来たらここで紹介しています。もっとも昨年はアップする余裕がなく、今年もまだ返事来てないんですけど。まあ年初にこういうヌルい記事書いておくと、今後のハードルが低くなって気楽なものでして。
で、今年の年賀状の数、くまモンの追い上げがすごいようですね。依然としてひこにゃんが余裕のダブルスコアのようですが。昨年、あるイベントでくまモンに直接会ったのですが、うん、確かにいい奴だったし可愛くて、人気にうなずけます。最近はご当地モノや業界モノのゆるキャラが大量発生しているので、生き残りも大変でしょう。
このゆるキャラに最も大事なポイントとは何か? 私の周囲では目だという意見が強く、確かに目は大切です。特にくまモンのあの焦点の合ってなさそうな目は、呆けた感じのキャラ作りに不可欠でしょう。しかし私は、一番重要なポイントが目だとは思わない。ゆるキャラにとってのトッププライオリティ、それは口なのだ。
口なのだ!
犬猫がなぜあんなに愛らしく見えるか? それはあの「人」の文字のような、あるいはメルセデスベンツのマークみたいな口元にある。見ようによってはちょっとムスっとしたように見え、それでいて健気にもツンデレにも見える感じが、表情のほかのパーツを際立たせているのです。
ひこにゃんは、その猫の口元を立体的に再現していますね。一方くまモンはその対極にあるような感じで、(熊キャラの多くはベンツ型が多いにもかかわらず)口を開けて笑ってますが、あの、なんかちょっとバカにしてんのか?という感じのカオスな半笑いが、夢遊病的な目と非常にマッチしていると思うのですよ。ミッフィーも、あの口なのか鼻なのかわからないバツ印が人気の源だと確信しています。ふなっしーもよく見ると口は可愛い。
変にミスマッチで自己主張し過ぎる口元にするくらいなら、いっそ隠した方がいい。口元を消した例では、キティちゃんが出世頭ですね。ほかにも群馬県のぐんまちゃんも口が見当たらず、ゆるキャラグランプリで順位を爆上げしてます(実はあのぐんまちゃんは2代目で、先代から地位を簒奪したのである)。
このほかネット上でよく使われる顔文字。 (´・ω・`) ←これは「しょぼん」とか呼ばれる顔文字の定番で、クッションも発売されたとか。名前が付くほど親しまれてる顔文字なんてほとんど見ないし、やはりこれも「ω」が人気の源でしょう。人物だってデフォルメすると口を消してしまうことが多い。
顔立ちの美醜とはまったく無関係に、口元にその人の本性が出る。
「目は心の窓」だとすれば、「口は心の玄関」である。(宮本輝『命の器』より抜粋)
まさか宮本輝先生も、ゆるキャラを語るのに著作を引用されるとは思われないでしょうが(なお原文は「だから口元は毅然と結んでおけ」という文脈で書かれています)、これは、間のキャラにも、否、ゆるキャラこそ一層当てはまる。口元というのは、それほど大事なものなのです。あくまで主観ですが、口元に品がないなどと感じたゆるキャラは、すべからく大成していない。
先日配信した、宇宙エレベーター協会(JSEA)年鑑の中の座談会コーナーで、「JSEAもゆるキャラが欲しい」と嘯いているのですが、もし作る時は、口元に気を配るよう主張したいと思います。
「目は口ほどに物を言う」と言いますが、それはとりもなおさず、口ほど(色んな意味で)モノを言う部位はないということです。これからゆるキャラで勝負しようという各業界の方々、ゆめゆめ、口元のデザインには気を抜くことなかれ。
滋賀県彦根市は7日、市の人気キャラクター「ひこにゃん」に計1万2352通(6日現在)の年賀状が届いたと発表した。(略)
熊本県のPRキャラクター「くまモン」には、同県の調べで7日現在、6484通が届いているといい、ゆるキャラの「先輩」として、ひこにゃんが面目を保った格好だ。(1/7 読売新聞)
「軌道エレベーター派」なのに、年明け早々何書いてんだと思われるでしょうが、毎年ひこにゃんに年賀状を出していて、返事が来たらここで紹介しています。もっとも昨年はアップする余裕がなく、今年もまだ返事来てないんですけど。まあ年初にこういうヌルい記事書いておくと、今後のハードルが低くなって気楽なものでして。
で、今年の年賀状の数、くまモンの追い上げがすごいようですね。依然としてひこにゃんが余裕のダブルスコアのようですが。昨年、あるイベントでくまモンに直接会ったのですが、うん、確かにいい奴だったし可愛くて、人気にうなずけます。最近はご当地モノや業界モノのゆるキャラが大量発生しているので、生き残りも大変でしょう。
このゆるキャラに最も大事なポイントとは何か? 私の周囲では目だという意見が強く、確かに目は大切です。特にくまモンのあの焦点の合ってなさそうな目は、呆けた感じのキャラ作りに不可欠でしょう。しかし私は、一番重要なポイントが目だとは思わない。ゆるキャラにとってのトッププライオリティ、それは口なのだ。
口なのだ!
犬猫がなぜあんなに愛らしく見えるか? それはあの「人」の文字のような、あるいはメルセデスベンツのマークみたいな口元にある。見ようによってはちょっとムスっとしたように見え、それでいて健気にもツンデレにも見える感じが、表情のほかのパーツを際立たせているのです。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/7c/6e/05a2deafb6075250e81243d2b3bd16ac.jpg)
変にミスマッチで自己主張し過ぎる口元にするくらいなら、いっそ隠した方がいい。口元を消した例では、キティちゃんが出世頭ですね。ほかにも群馬県のぐんまちゃんも口が見当たらず、ゆるキャラグランプリで順位を爆上げしてます(実はあのぐんまちゃんは2代目で、先代から地位を簒奪したのである)。
このほかネット上でよく使われる顔文字。 (´・ω・`) ←これは「しょぼん」とか呼ばれる顔文字の定番で、クッションも発売されたとか。名前が付くほど親しまれてる顔文字なんてほとんど見ないし、やはりこれも「ω」が人気の源でしょう。人物だってデフォルメすると口を消してしまうことが多い。
顔立ちの美醜とはまったく無関係に、口元にその人の本性が出る。
「目は心の窓」だとすれば、「口は心の玄関」である。(宮本輝『命の器』より抜粋)
まさか宮本輝先生も、ゆるキャラを語るのに著作を引用されるとは思われないでしょうが(なお原文は「だから口元は毅然と結んでおけ」という文脈で書かれています)、これは、間のキャラにも、否、ゆるキャラこそ一層当てはまる。口元というのは、それほど大事なものなのです。あくまで主観ですが、口元に品がないなどと感じたゆるキャラは、すべからく大成していない。
先日配信した、宇宙エレベーター協会(JSEA)年鑑の中の座談会コーナーで、「JSEAもゆるキャラが欲しい」と嘯いているのですが、もし作る時は、口元に気を配るよう主張したいと思います。
「目は口ほどに物を言う」と言いますが、それはとりもなおさず、口ほど(色んな意味で)モノを言う部位はないということです。これからゆるキャラで勝負しようという各業界の方々、ゆめゆめ、口元のデザインには気を抜くことなかれ。