家庭内映画館

ホームシアターやAV機器、映画の感想・映画にまつわる話をだらだらと書き綴っていきます。

「DEATH NOTE the Last name」・・・(217)

2007-04-01 15:10:46 | Weblog
「DEATH NOTE the Last name」
監督:金子修介
出演:藤原竜也、松山ケンイチ、戸田恵梨香、片瀬那奈、マギー、上原さくら、他
140分・日本・2006年<レンタル>

<STORY>
リュークとはまったく別の意思を持つ死神レムによって、地上にもう1冊のデスノートが落とされた。それを手にしたのは、キラを崇拝するアイドル、ミサミサこと弥海砂。第2のキラとなった海砂は、月が持とうとしなかった特別な力“死神の目”を手に入れて、月に協力を申し出る。たとえ偽名を使おうと、相手の本当の名前を知ることができる“死神の目”は、Lを追い詰める最強の武器になるはずだった。ついに海砂はLを目撃する機会を得たが、月と海砂の機先を制したLの策略にかかり、キラ容疑でキラ対策室に監禁されてしまう。月も自らの監禁を申し出るが、そこにはデスノートのルールを熟知した上での計算があった――。 一方、煽動的なキラ報道で視聴率をあげるさくらテレビでも、思わぬ事態が起こっていた。メインキャスターの陰で地道にキラ事件を追ってきた高田清美が、ある日知らされた驚愕の事実。そして、第3のキラの出現……!  新たに明らかになるデスノートのルール。天才たちの計算をも狂わせる予想外の展開。それでもすべてを見通しているのは? そして最後に笑うのは?

映画版「DEATH NOTE」の続編、というか後編。
原作ファンの私としましては、正直言って前編がそんなによく出来た作品だとは思えませんでした。で、この長くて濃いストーリーをいかにして収束させるのか?が一番気になっていましたが...まず単純に前編を払拭するくらい出来は良かったと思います。原作ではヨツバグループや魅上など他にも多くの登場人物やエピソードが出てきましたが、それを高田清美一人に集約させてキャラもストーリーもシンプルにしたのは良かったと思いますね。

原作を読んだ方はご存知のことですが、Lが出てくるのは途中までで後半はLの後継者が出てきます。が、映画版は最後まで「キラvsL」というストーリーで進みます。一応結末は原作と同じですが、「キラvsL」で最後まで持っていったのは緊張感が高まって非常に良かったと思います。Lは原作よりかなりカッコ良い描かれ方をしてましたね~特に最後の夜神総一郎とのシーンは良かったです。

ただ残念だったのは、これは前編を観た時にも思ったのですが、基本的に「夜神月=キラ」という”凶悪な殺人犯”と「L」という”正義の味方”の戦いという図式で物語が進むことですね。原作ではその辺が曖昧というか、特に原作の最後で描かれているシーンは非常に意味を持つシーンだと思うのですが、映画版では完全に”善vs悪”になっていたのが残念でした...もちろん原作通りにやると前後編くらいでは時間が全然足りないのでしょうがないんですけど...

とりあえず映画版を観て興味を持った方はぜひ原作も読んでみてほしいですね。漫画を読むのが早い私でも1冊読むのに40分はかかるくらい文字の多い本ですが(ほとんど小説です...笑)「DEATH NOTE」が映画版どころではないくらい深い物語だとお分かりいただけると思います。