家庭内映画館

ホームシアターやAV機器、映画の感想・映画にまつわる話をだらだらと書き綴っていきます。

映画の感想・・・(98)

2006-03-19 15:08:40 | Weblog
「ザ・インタープリター」監督:シドニー・ポラック/出演:ニコール・キッドマン、ショーン・ペン、他/2005年・アメリカ・118分<レンタル>

アフリカのマトボ共和国。独裁的な大統領ズワーニが治めるこの国では、民主化を目指す多くの活動家の命が奪われていた。マトボ生まれのシルヴィア・ブルームは、ニューヨークの国連本部で通訳として働いていた。ある日、彼女はズワーニの暗殺を企てる会話を偶然聞いてしまう。すぐ当局に通報したシルヴィアだが、身辺に不穏な動きを感じるようになり、恐怖に震える。彼女の安全を守るためシークレット・サービスがつくようになる。しかし、その中の一人ケラーは、シルヴィア自身が共謀者ではないかと疑い始める...

名匠シドニー・ポラック監督作品。この人は割りと色んなタイプの作品を撮る監督ですが、こういうサスペンス系の作品がやっぱり良いですね~。

ストーリーはたまたまマトボ大統領の暗殺計画を知った通訳が事件に巻き込まれ命を狙われるという、まぁありがちな話ですが、この作品が変わっているところはニコール・キッドマン演じる通訳のシルヴィアがマトボの出身であり、この独裁大統領に対して恨みを持っているという点です。

で、もちろんサスペンス・スリラーなのですが、このシルヴィアとショーン・ペン演じるシークレット・サービスのケラーは共に愛するものを失ったという共通点を持ち、最初は反発しあうのですが徐々に心を通わせていきます。そして最終的には人間ドラマとして終わっていきます。

ショーン・ペンは良い役者になりましたね~...まぁちょっとダメ中年的な役が多いですけど(笑)。ニコール・キッドマンはどうなんでしょうか?特に悪いとは思いませんが基本的に良い評価は聞きませんね...とりあえず美しさは群を抜いてますけどね(笑)

吉田秋生のまんが「BANANA FISH」の番外編に「光の庭」という凄く良い作品がありまして、その「光の庭」の解説で作者自身がテーマを”鎮魂と再生”だと語っていました。個人的には今作と通じるところがあるように思います。

”鎮魂と再生”これこそがこの「ザ・インタープリター」の本当のテーマなのではないでしょうか?