脱あしたのジョー

MTオリーブフィットネスボクシングクラブのブログ

To fly we must resistance 

2019-01-05 | Weblog

自分の人生はすべてが順調に行ったわけではない。私のことを何の苦労もなくある種の才能と要領のよさで渡って行ったと思う人も多くいるが、自分の人生はその生き方、学業においてもボクシングにおいても決してはじめから順調に行かずむしろ試練のほうが多かったと言い切ることができる。今日はボクシングの話に特定するが、ボクシングにしてもそうだ、たいして才能もなかった私は最初ここに来た時はほかの人間に全く相手にならず本当に悔しい思いをした。それは競技をする者誰にでもあることであると思うがこの悔しい思いをすることで人間は一歩成長するのだ。

もう何度か書いているが、自分がハワイのボクシングクラブで一発もパンチがあたらなかった時はさすがにくやしかった。「俺は何でにこんなとこにおんねん」と、所詮エイジアンはここでは通用しないと言われているような気がして、とにかく悔しくて、悔しくて、それから毎日彼のことをたたきのめしてやろうと、そんなことばかり考えていた。しかしこの挫折がなければ、今の自分はなかったと言い切ることができる。あの時あれだけの挫折があったからこそ、ジョージと出会うことができたし、もっともっと強くなりたいと思えたのだ。自分は自分のボクシング人生を振り返って思うが、挫折や失敗のないボクシング人生なんて、まるで炭酸のぬけたコカコーラのようなものである。この挫折や失敗があるからこそ、人間は強くなれるし、成長する。年をとった人間であるならまだしも、若い人であるならば、それは成長できる機会である。そして本当にボクシングが面白くなるのはむしろここからである。世の中の挫折や失敗はどろどろしている。自分もこの社会にでて何とも言えない失敗や挫折を味わったが、しかしボクシングの失敗や挫折というのははっきりしている。それはスポーツと言う勝ち負けがはっきりしているからだが、しかしその挫折や失敗に正面から立ち向かっていき、それを乗り越えていった時にこそ、われわれはそこでしか味わうことのできない達成感を得ることができる。それがボクシングやスポーツのよさではないだろうか。

To fly we must resistanceはアメリカの芸術家が語った言葉である。日本語に訳せば、飛ぶためには抵抗が必要だということであるが、何事においても試練はある。そして、その試練を乗り越えて行かなくては成長はありえないということである。自分はこの失敗や挫折があったからこそ大きく成長できたし、ボクシングが楽しくて好きになったのである。
10年ぶりにそこを訪れた時、自分はしばらくあの場所に立っていた。ここは私が悔しい思いをしたかつてのあの場所である。それを見てピーターは「あいつ何をやっているんだろう」と思ったであろうが、ジョージならばわかったであろう。ここは自分の原点であり、聖地でもあるのだ。

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