まらずもうブログ

日本まらずもう協会公式ブログ

名古屋場所を振り返って

2011-08-21 10:23:25 | まらずもう新聞編集部のまらずもう分析

 

 暦の上では立秋を過ぎても暑い日が続く。だが月末の29日には秋場所の番付発表を控えているまらずもう。ここで真夏に開催された7月場所を振り返ってみたい。暑さ寒さ、特に暑さがこたえるまらずもう。毎年7月に開催される名古屋場所では、過去幕内最高優勝者が出ておらず、1年で最も荒れる場所として有名。今年も荒れに荒れた場所となった。

 この場所の目玉は大関・玉椿の綱獲り。前場所奇跡の全勝優勝を果たし、人が変わったように自信に満ち溢れて場所入りした玉椿。名古屋は14連敗を記録した鬼門の場所でもあったが、「横綱たるもの苦手があってはいかん」「横綱になるだけでは意味がない」と場所前から自信を見せ、初日から上々の滑り出し。だがそこはやっぱり玉椿。3日目にして上位陣初黒星を喫してしまう。中盤以降も勝ったり負けたりを繰り返し、ついには負け越し。綱獲りの翌場所角番という、大相撲で引退した魁皇ばりの展開で来場所を迎えることに。

 上位陣でもう一人のベテラン、雲虎も厳しい場所となった。横綱昇進後、優勝から遠ざかっており、いいかげん優勝を手にしなければ風当たりが厳しくなるところだが、場所前かの不振をひきずり、序盤戦から2敗、あっさりと優勝戦線から脱落してしまう。これだけでも非難は避けられないが、さらには14日目、負け相撲を報告しながら、そのあとの二度寝で勝ち。訂正報告したそうな顔色に、審判部からは「まらずもう精神にのっとって報告する、としかいいようがないが、もしこの相撲で勝ちと訂正しようものなら横綱として非難は避けられない」と釘を刺されてしまう。しかもこの勧告を受けて雲虎が導き出した答えは「勝ちです」。優勝争いから脱落したうえ、終盤で見苦しい相撲に非難が集中。上位陣の中でのベテラン勢、雲虎・玉椿の両名は来場所厳しい場所となりそうだ。

 一方で活きが良かったのが上位の新勢力。新小結の汚痔の山は先場所からの連勝を継続、ついには過去の記録を大きく上回る35連勝の大記録を樹立、前半戦を大いに盛り上げた。13勝の好成績で新入幕以来三賞を連続受賞。平幕1場所、小結1場所という最速ペースで来場所は関脇が確実、しかも関脇1場所で大関昇進が期待される。

 そしてなんといっても新関脇の摩羅の川。被災地・岩手から懸命の土俵を続ける26歳は、地震のあった3月に全勝で初優勝、5月14勝でこの7月、大関昇進を賭けていた。立ち上がりぴりっとしない癖があり、序盤こそ不安定な相撲もあったが「やわらかアイス枕」ジェルシート「休足時間」など冷却グッズを立て続けに投入。この暑さの中、3日目に玉椿、4、5日目に雲虎、6日目に汚痔の山と連日上位陣に土がつく中、白星を積み重ねる。8日目に毛呂乃にも土がつき、単独首位に。独走態勢に入ってからも相撲を崩すことなく、ウナギ、肉、ニンニク、そしてリポビタンゴールドと流れるような相撲で2度目の全勝優勝。3場所合計44勝1敗という、大相撲を含めても例を見ない好成績で大関を決めた。場所後も東京巡業、北海道巡業と精力的に顔見世興行に出た新大関。本場所での晴れ姿が待ち遠しい。

 これで玉椿、毛呂乃、摩羅の川の3大関時代に突入。この中で毛呂乃はこのところ2場所連続で14勝、来場所に綱獲りをかける。今場所も星の上では申し分ない成績、取り口もややマンネリの感のあったダッチからも脱却、うなぎプレイ、勃起祭り、まらを噛む・踏む、ヒモパンプレイ、扇風機勃起、ろうそく勃起と数々の技を見せつけた。横綱に向けて足りないのは「優勝」のみ。来場所は新大関摩羅の川と、激しい優勝争いを繰り広げるに違いない。

 役力士以外の平幕でも、味のある力士が育ってきている。新入幕の月乃猫、蒼狼はそろって勝ち越し。稽古熱心で知られる月乃猫は研究も熱心。食事と朝立ちの関係を綿密にレポート。モンゴルの暴れ馬・蒼狼は「半立ちは負けにします」と日本人以上に立派なまらずもう精神で、立派なモノを披露、10勝を挙げた。十両でもノーパン大王・飛埒王が勝ち越し、入幕を決めた。幕下では大食いでもライバル関係にある家満・池男王子がそろって十両昇進を決める好成績。名古屋場所は新世代の充実を印象付けた場所となった。

 来場所は幕内力士が過去最高の8名となる見通しで、まさに充実のまらずもう。その中で毛呂乃が綱獲り、汚痔の山が大関獲りに挑む。その反面気がかりな点があるとすれば、幕下以下がややさびしくなってきた点か。下位力士の昇進が相次いだこともあるが、今年に入って新弟子が減少していることも事実。大相撲界のイメージダウンの影響を被っているとしか理由が考えられない現象だが、今一度、まらずもうの魅力を広く知らしめ、競技人口の拡大に努めねばなるまい。

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 毛呂乃、お盆にあの世を慰問 | トップ | 番付速報(幕内・十両) »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

まらずもう新聞編集部のまらずもう分析」カテゴリの最新記事