みなさま、明けましておめでとうございます!
今年もなにとぞよろしくお願い申し上げます。
あー、ようやく大阪へ帰ってきました。田舎では引きこもってばっかだったけれど、疲れました。まあ、色々と楽しかったり美味しかったりしたんですけどね。
以下、昨年の始まりも結構重かったのですが、今年も劣らず重いです。しかし、新年の決意もかねて敢えて書き留めておきます。読み飛ばしてくださいー。
****************
年末は、帰省の列車のなかで筒井康隆の『パプリカ』を読む予定でしたが、爆発的に売れていて在庫が無いのか、書店ではどうしても見つからず、仕方がないのでこれまで読んだことのなかった大江健三郎の『死者の奢り・飼育』を読むことに。………これは予想外の感触。なんてこった。これはいったいどうしたらいいのか……。まずい、直撃を受けている…。
と、そのまま苦悩のうちに年を越し、新年最初の一日は、華々しく『芥川龍之介集』を読みました。ちなみに『河童』から最後まで………。おお、これはまた……。
そして私は悟るのです。2007年からのテーマはどうやら、「傍観者であることについて」「家族関係における愛と憎しみ」であるらしいことを、しかも両者は微妙に繋がっているらしいことを。2006年と2007年の間に大江と芥川に遭遇したのは、偶然ではありません。なぜなら私はその本を選ぶのではなく、本に選ばれる者だからです(断定)。待てよ、思い起こせば、2006年後半から既にその予兆はあったな…。あれも、そうだったのか。
ちなみに、2005年と2006年にかけては「人はなぜ(あるいは、いかに)生きるか」がテーマでした。それはもう一生懸命考えましたよ。大変でしたが、考えた甲斐はかなりありました(まだ途中だけど)。
そんなわけで、今日は大阪へ向かう特急の中で、さっそくとても真剣にこの問題に取り組みました。とりあえず、「愛と憎しみ」については、私個人にとっては(というか誰にとってもそうであるとは思いますが)かなり根深く深刻な問題であるらしいことと、私が一番深いところで激しく愛し、そして憎む対象が何者であるかが分かりました。意外なものでした。およそ17年間に渡って、それに気が付かなかったことには驚きを隠せません。しかし、とても納得。そう、だったのか……。
また、現在の私は自分で思っているよりも多くの人を愛しているようです。性別を問わず。同時に、その人たちを憎んでもいます。残念なことに。もし、これまでに私からの憎悪を感じた方がいたら、あなたは私から激しく愛されてもいるでしょう。なんと迷惑な……。いやー、気が付かなかったなー。どうしよう、これから。しかし、私が苦しんでいる原因のひとつ(それはつまり「憎悪」に対する「嫌悪」や「恐怖」)が分かった(ような気がする)のだから、まあ、あとは対策を考えるだけのはず。ハズ! うん、めでたいな。
ついでに、もうひとつ気が付いたのは、激しい性質の私は、対象を「とても好き」か「全く興味がない」かのどちらかに極めてはっきりと区別しているのですが、好きの中には主に「愛」と「憧憬」の二種類があるらしく、「憧憬」のほうは「憎しみ」を伴わないということにも思い至りました。私の憧れの対象は、私から憎まれることはどうやらないらしい。私から好意は感じるものの、憎悪は感じないというあなたは、きっと私から激しく憧れられていることでしょう。
と、ここにはなるべく軽く(しかしあまりに抽象的に)書いてみたものの、実際にはかなり思い詰めて考え込んでいた私は、これまでの私の破滅と再生の歴史を振り返っては、一人特急列車の中で涙を流したのでした。どうしても、列車の中では涙もろくなって仕方がありません。この変な癖はきっとなおりません。
*************
おや……書いてみると、けっこうどうでもいいことでしょうか……。いや、しかし、私は悲しいほどに真剣。今年も良い一年になりそうです。きっと少しは成長できますよ。がんばるぞー! オー!
今年もなにとぞよろしくお願い申し上げます。
あー、ようやく大阪へ帰ってきました。田舎では引きこもってばっかだったけれど、疲れました。まあ、色々と楽しかったり美味しかったりしたんですけどね。
以下、昨年の始まりも結構重かったのですが、今年も劣らず重いです。しかし、新年の決意もかねて敢えて書き留めておきます。読み飛ばしてくださいー。
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年末は、帰省の列車のなかで筒井康隆の『パプリカ』を読む予定でしたが、爆発的に売れていて在庫が無いのか、書店ではどうしても見つからず、仕方がないのでこれまで読んだことのなかった大江健三郎の『死者の奢り・飼育』を読むことに。………これは予想外の感触。なんてこった。これはいったいどうしたらいいのか……。まずい、直撃を受けている…。
と、そのまま苦悩のうちに年を越し、新年最初の一日は、華々しく『芥川龍之介集』を読みました。ちなみに『河童』から最後まで………。おお、これはまた……。
そして私は悟るのです。2007年からのテーマはどうやら、「傍観者であることについて」「家族関係における愛と憎しみ」であるらしいことを、しかも両者は微妙に繋がっているらしいことを。2006年と2007年の間に大江と芥川に遭遇したのは、偶然ではありません。なぜなら私はその本を選ぶのではなく、本に選ばれる者だからです(断定)。待てよ、思い起こせば、2006年後半から既にその予兆はあったな…。あれも、そうだったのか。
ちなみに、2005年と2006年にかけては「人はなぜ(あるいは、いかに)生きるか」がテーマでした。それはもう一生懸命考えましたよ。大変でしたが、考えた甲斐はかなりありました(まだ途中だけど)。
そんなわけで、今日は大阪へ向かう特急の中で、さっそくとても真剣にこの問題に取り組みました。とりあえず、「愛と憎しみ」については、私個人にとっては(というか誰にとってもそうであるとは思いますが)かなり根深く深刻な問題であるらしいことと、私が一番深いところで激しく愛し、そして憎む対象が何者であるかが分かりました。意外なものでした。およそ17年間に渡って、それに気が付かなかったことには驚きを隠せません。しかし、とても納得。そう、だったのか……。
また、現在の私は自分で思っているよりも多くの人を愛しているようです。性別を問わず。同時に、その人たちを憎んでもいます。残念なことに。もし、これまでに私からの憎悪を感じた方がいたら、あなたは私から激しく愛されてもいるでしょう。なんと迷惑な……。いやー、気が付かなかったなー。どうしよう、これから。しかし、私が苦しんでいる原因のひとつ(それはつまり「憎悪」に対する「嫌悪」や「恐怖」)が分かった(ような気がする)のだから、まあ、あとは対策を考えるだけのはず。ハズ! うん、めでたいな。
ついでに、もうひとつ気が付いたのは、激しい性質の私は、対象を「とても好き」か「全く興味がない」かのどちらかに極めてはっきりと区別しているのですが、好きの中には主に「愛」と「憧憬」の二種類があるらしく、「憧憬」のほうは「憎しみ」を伴わないということにも思い至りました。私の憧れの対象は、私から憎まれることはどうやらないらしい。私から好意は感じるものの、憎悪は感じないというあなたは、きっと私から激しく憧れられていることでしょう。
と、ここにはなるべく軽く(しかしあまりに抽象的に)書いてみたものの、実際にはかなり思い詰めて考え込んでいた私は、これまでの私の破滅と再生の歴史を振り返っては、一人特急列車の中で涙を流したのでした。どうしても、列車の中では涙もろくなって仕方がありません。この変な癖はきっとなおりません。
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おや……書いてみると、けっこうどうでもいいことでしょうか……。いや、しかし、私は悲しいほどに真剣。今年も良い一年になりそうです。きっと少しは成長できますよ。がんばるぞー! オー!
先越されちゃったな。
芥川とハードな年越し&新春でありますね。
ところで、とても興味深い記事です。
自分の言葉で語られているところがとても良いですね。
私は年末も年始もギリシア悲劇ですが、エウリーピデースの「メーデイア」は、愛と憎しみというアンビバレンツな感情が拮抗する悲劇でありました。
2000年前から人間は変わっていないんだなと実感するとともに、そう簡単に人間というのは変わらないだろうなとも思いました。
私は、愛することと同時に憎しみを覚えることは、結構普通にあることだと思っていますよ。
まあ、「愛する」ことがいまひとつ分かっていない私が言うのも、あまり説得力がありませんが。
大江は面白かったですよ。まるで胃を捻られるような読みごたえ。ぶるぶる。芥川は言うまでもなく…。爽やかさとは違うものを感じる年末・年始でしたね~;
ギリシア悲劇は、ソポクレス以外にも読みたいです。エウリーピデースは面白そうですね。「メーデイア」って、ひょっとするとアレかな? 私はパゾリーニ監督の『王女メディア』という映画が観たいのですが、その原作でしょうか。妻が夫の裏切りに対する復讐のために子を殺してしまうという…。
パゾリーニは『アポロンの地獄』でもギリシア悲劇を扱っていて(これは『オイディプス王』が原作)、それがすっごく面白かったのでおすすめです。
しかし、愛と憎しみに関する問題は、二千年でも人類にとっては短過ぎるんですかね。切っても切り離せない両者は、いかにバランスを保つべきかが重要なのかもしれませんね。私は、憎悪の持つあまりにも強い力が恐ろしくて堪らないのですが、押さえつけても黙ろうとしないそれには、もしかしたら、むしろ語らせるべきなのかなあという気がしてきました。
明けましておめでとうございまする。
しょっちゅう古畑軍団と飲んでいるので
東京来た際はお知らせください。ちひろも
4月から東京みたいだし。みんなで集まれると
幸せです。
いやーオレにそんなに激しく憧れているとは
思わなかったなー。え?まったく興味がない?
いいなあ、東京組は…。ちひろも東京に来るのか、久しぶりに会いたいですねえ。
そのうちどうにか上京しますよ!
もしくは、皆で関西遠征してくれてもいいですよ。
>いやーオレにそんなに激しく憧れているとは
ふふふ。
実は私はとてもK木さんには憧れていますよ。その揺るがないところに。私は突き詰めていく人には憧れずにはおられませんですよ。