半透明記録

もやもや日記

君の一番は…

2007年08月09日 | もやもや日記
本文とはまったく関係のない画像
海の色は緑でもいい。緑が好きだ




K氏に聞いてみた。


N:君がこれまでにもっとも《凄え!》と思った本って、何?

K:え? そんなことをいきなり言われても……。
 だいたい、「もっとも」と言ったって、ストーリーが凄いとか
 テーマが凄いとか、文体が凄いとか色々あるわけで…。

N:そこをなんとか。
 総合的に判断してよ。

K:……………。

 ……………‥。

 ……『山椒魚』(井伏鱒二)かな。

N:エエーーーッ!!



ということがありました。いやー、驚いた。まさか『山椒魚』でくるとは。意外な男だ。そういうところが、まさに彼の愛すべきところなのですが、しかし驚いた。まあ、たしかに『山椒魚』は凄いですね。若き井伏先生には、なにか神的なものが降りていたとしか考えられないような、信じかたい傑作ですからね。
でも、私はてっきりストルガツキイとかなにかSF的な作品が挙げられると予想していたのに、見事に裏切られました。ちなみに彼は、次点には『RUR』(カレル・チャペック)を挙げていました。それはそれで微妙に意外……。K氏という人物は、あなどれないわ。


K:じゃあ、君の一番は?

N:え? いきなりそんなこと聞かれても…
 ………たくさんありすぎて、選べないよ。

K:なにそれ!
 俺だって、選べない中から選んだのに!


というわけで、じっくり考えた末に私の出した結論は以下。


N:ラーゲルクヴィストの一連の作品、特に『バラバ』…かな。
 私の本に対する態度を決定的に変えた、というその一点において
 あの作品はほかのものよりもやや特別であるから。
 でもね、ほかにもたくさんあるんですよ!
 えーと、あれも凄かったし、これも凄かったし、それから~~

K:……………(すでに聞いてない)。


こんな感じで、2007年夏時点での《もっとも凄かった本》を選んでみました。
とは言え、こういうのはその時々で、いくらでも変わっていきそうです。
ですが、昨日はなんとなく選んでみたい気分だったのでした。


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2 コメント

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このテーマいいですね! (piaa)
2007-08-11 01:22:24
私はね、いろいろ考えましたが、一冊ということになると、福永武彦の「死の島」です。

ntmymさん推薦の「バラバ」、古本で注文しましたよ!
楽しみです。
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おお! (ntmym)
2007-08-11 08:55:29
piaaさんはやはり「死の島」ですか!
私もそれはぜひとも読みたいと思ってるんですが、けっこう長い……上下巻ですよね? 私は情けないことに分量のある小説にはなかなか手が出せなくて; 秋になって集中力が復活したら、いろいろ読みたいなあ。「百年の孤独」とかも(いいかげんに読まなきゃ今年も終ワル………!)

「バラバ」は短いですよ!
だけど凄いんです。不思議なことに、なぜかベックリンの「死の島」のイメージに近いです(私のなかでは)。おお! 「死の島」でつながりましたね。
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