Mr.トレイルのオーディオ回り道

「音質アップ」を目的として、
システム全体の「基礎的項目の見直し」に、
重点を置いて試行錯誤や実験をしています。

スチューダーA730の出力3系統の音質の違い

2014年06月08日 | ピュアオーディオ

スチューダーA730の出力3系統では「RCA出力」が音質が良いと云う方の声を複数聞いています。本当にそうだろうか?

A730には、
①RCA(フィキシード)出力
②RCA(バリアブル)出力
③XLR出力(トランス変換)
④AEB/EBUデジタル出力
の4つの出力系統が有る。

個人的結論を云わせていただければ、「どんなプラグやケーブル」を使うかで大きく変わってくる。プラスしてDACやライントランスの組合せをすると更に大きく変化して行く。

ケーブル一つとっても、プラグの質とケーブル材の質・使い方、半田の質で「抵抗値」が大きく違う。プラグは個人的にフルテック製のロジウム仕様を使っているが、RCAよりXLRの方が音質は上になる。A730でも同じケーブル材・半田を使って、長さ1mと決めてRCAとXLRのケーブル比較をした事が有るが、私の場合はXLRに軍配を上げた。音の深みが違う。RCAプラグのケーブルは比較的早く「エージング」が終わるのに対し、XLRは3ヶ月程かかる。

デジタル出力を使うと云う事は、外部DACを使う事になるので、DACの性能で更に大きく改善する事も出来るし、悪くする事も出来る。DACも難しいモノで、高bit・高サンプリング周波数が良いとは一概に言えない部分が有る。

ライントランスも評価が大きく分かれる処が有る。色々なトランスを使って見たが、オリンパス用にはWEの初期型のライントランスを使っている。このトランスは1:1.5ぐらいの昇圧作用が有り、おまけに質感と音数の増加をしてくれる。同じWEのライントランスでも型番(製造年代)によりサウンドが大きく異なる。古いものほど「味わい」と「キレ」の良さが有る。

ステレオ自体がSPの性能と質感、アンプの性能と質感、ケーブルの性能と質感、電源部の性能と質感等の「総合力」で決まって来る。

オーディオ機器の価格と性能など当てに出来ないモノで、どんなに評論家や雑誌でほめられていても、120万円の機器がメーカーが変われば1万円の機器に負けてしまう事も有る。

だから私は決めてかからない様にしている。自分の耳で確かめて使う事と、組み合わせるパーツや材料・機器で音質などコロコロ逆転するモノだ。

「音質アップ」をしたいなら、「ネック」となる処を自覚する事だと思う。それはSPユニットの「半田付け1ヶ所」でも起こりうる。対策場所と内容によって影響度が違い、「小変・中変・大変・激変」の効果が出て来る。「原理」と「原則」を考えて行けば、ストーリーを持って「音質アップ」して行ける。単なる機器の入れ替えでは「偶然の所産」や「機器の入れ替え遊び」で終わってしまう。