二畳庵庵主の戯れ言

一輪の桜に従い野に。ついに2015年、人生の第三ステージの場・高知に立つ。仁淀川に魅せられたオヤジの戯れ言日記。

やってみなきゃわからない。だから面白い。

2016-05-10 06:44:12 | 徒然に想う

やってみたかった豆腐作り。いやぁ、これ、止めておけばよかった。仕込みを前日から始めんきゃならないし、手間がかかる。250gのダイズで、1リットルの豆乳が出来て、それが400g(おそらく二丁に相当)の豆腐と350gのオカラ。豆腐なんて、できたら、たった230分のうちに胃袋に消えちまった。それだけのことに、待ちを入れて3、4時間近く。手間暇かけ、それで終わりかい! 

もちろん初めてのトライだから、要領を得てなかった。失敗や工夫の余地多数あり、だった。なんといっても、苦汁の量。Webや苦汁の裏ラベルを参考にし、計って豆乳に入れた。が、湯葉が出来たから「やった」と思たが、30分経っても固まらなかった。少し温め再投入すれば問題なくなるというので、思い切って入れ、やっと固まり(よせ豆腐?)だした。手に入る苦汁の質・濃度などが違うから、自分の目で見て調整するしかない、らしい。食べ始め残りわずかとなって、唇になんとなく残る違和感が気になってきた。渋みというか、箸を進めるようなものじゃない。苦汁が多すぎたか? 水に曝せと、参考にしたWebは言う。そうすれば苦みが抜けるからと。多過ぎ、ってことじゃなく、出来たものを曝さなかったのが原因か・・・。

子供のころ、自転車で売りに来るお豆腐屋さんがおられた。水の入った箱に白いきれいな豆腐がぷかぷかと浮いてた。それをボールをもって買いに行かされる。オジサンの手がすうっと水に入り、白い豆腐がプルプルと上がってくる。オジサンの手とその豆腐のコントラスト、具体的でなく印象派の絵のようにぼやーっと残る。「トーフ、トーフ」のラッパなのか売り声なのか、幼いころの夕方の風景。

もしかしたら、苦汁の量、気にし過ぎたのかもしれない、どうでもよかったのかもしれない。しっかり固めよせ豆腐にし、型に入れたらしっかり水に曝すことが大切だった、か。豆腐屋のオンチャンの箱や店頭のプールのような水槽、そこに豆腐はずっと浮いている。型が保たれるとともに、苦汁が抜けてゆく。きっと、そうなんだ。それにもう一つ。とても教訓的だったことがある。ダイズと苦汁と水だけしか使ってないってこと。ダイズ以外、それ自体で十分楽しめるものをわざわざ素材として合わせない。余計な無駄なことをしないで、ダイズの美味しさのみを楽しむよう手をかける。必要最低限の材料を使い、いかにうまい豆腐にするか、その塩梅を探求し出したら、ダイズの栽培から始まってその多様性に魅せらてしまいそう。



今日の一枚:出来上がった! 木綿を使った豆腐、表面にしっかり網目が残ってた。18時過ぎ。梅のシロップも作る。梅は山からとってきた。実、まだたくさんある。次は梅干しか。