二畳庵庵主の戯れ言

一輪の桜に従い野に。ついに2015年、人生の第三ステージの場・高知に立つ。仁淀川に魅せられたオヤジの戯れ言日記。

基本中の基本

2015-11-24 19:08:41 | 徒然に想う

そうそう、あのテイツとザイガーの「植物生理学」を読破した、むろん理解したとは言わない。何しろ驚いたのは、「…らしい」「…と思われる」「…は明らかになっていない」といった文言の多さ。さらには訳者たちから訂正が入れられていること。確定していない、検証されてない事実がいかに多いか。最新版が出ている、その日本語版、を期待したくなる。

改めて思ったのが、「農」は、露地にせよ施設にせよ、植物の生理を基本とする。それを無視して、露地だ、施設だといってもはじまらない。だから、正直なところ、読みながらいつも「施設」園芸の難しさを、怖さを感じてた。空間を切り取り、植物を植え、環境をコントロールする。そのため、莫大な費用をかけ「施設」を作る。失敗でもしようものならと思うと背筋がプルプル。基本=生理を無視し、「怖さ」から逃れるために、露地を選択したのなら…。

ようやっと、川の畔の家のリフォームが始まった。まずはエコキュートの設置。明日その電気系統が整えられる。これを皮切りに、風呂の整備に、台所の床の補強。ガスの設置に、インターネット。Wi-Fi来てるが、認識コードのようなものがわからない。あとは…。こうなりゃ、生活を始めなければ何ともならないと開き直り気味。…あぁ、不要なものの処分。要るものと要らないものの区別、かなり進められた。が、同時に、どう処分したものか解らないものが山のよう。その山を見ていると、途方に暮れる。だいたい、使いかけの農薬や肥料、固まったセメント、使いかけのオイルなんてどうしたらいいんだ! コツコツ、粛々といくしかあるまい。

タマネギを定植。終わって改めて見れば、苗たち、ふにゃっとなっている、先日植えた赤タマネギはピンと。ここ数日の間で活着したのがわかる。赤タマよりも多いかと思っていたが、少なかった。二歩分、一歩がだいたい70㎝、6センチ間隔ぐらいだから、20本弱相当。…260個のタマネギか。おい! どこで保存するんだ! 文旦のこともある。保存する場所として早く倉庫を整理しないとやばいじゃないか。ゴミの処分、頭が痛くなってきた。

大学一年生の時、高木貞二という数学者の名テキスト、解析学の基本中の基本の書「解析概論」を紹介してくれた教授に言われたことがある。「この本は300ページ足らない。だから一日1ページ読めば、一年もかけず読み終えることができる。たった1ページ、それができたらすごいぞ、キミ」。「植物生理学」、600ページはある。それでいったら2年弱かかることになる。「解析概論」は出だしに近い「連続性」のところで何度も挫折。「植物生理学」は、それを、6か月で読んだ? これって、もしかしたらすごいこと?

 

 

 

今日の一枚:定植を終え、川の畔の家に向かと、今日作業してくださった職人さんがちょうど帰られるところだった。挨拶して、戸締りして、遠回りして帰ろ。16時半頃、川の脇の道から下流を望む。