eラーニングの現状と展望

ネットラーニングHD、ネットラーニング、WIWIW、Phoenix Consulting、各代表取締役 岸田徹

逆転の発想

2006-05-22 12:44:04 | 読書/新聞/映画など
先日、重要なのは、アイディアではなくて発想だと書きました。では、どうすれば新しい発想をもつことができるのでしょうか。

新しい発想のひとつは、「逆転の発想」です。弱点を強みにかえる。逆転させればよいだけなので、むずかしいことではありません。

たとえば、「過疎」について。たとえば、過疎の地域では、ひとつの中学校に全学年で35名しか生徒がいないとしましょう。これは、学校から生徒が少ないことををみています。

発想を逆転させてみましょう。学校からではなく、生徒の側からみてみる。すると、たった35人の生徒で、学校をひとつもつことができる。プールも35人で独占する。35台PCを買えば、学校で1人1台つかえる。

学校から生徒をみると、たった35人の過疎。生徒から学校をみると、過密。生徒にとって豊かな学校があります。

これは、実在の中学校の話です。いまから10数年前、全国の中学校にパソコン教室がひとつずつ設置されていったときのこと。35人の中学校では、1教室分のパソコンで、全生徒にいきわたりました。生徒は、専用パソコンをもつことができたのです。

パソコンが教育にフルに活用されました。全員がブラインドタッチで、目も留まらぬ速さで文章をうちこんでゆくのを実際に目撃しました。その結果、成績がぐんぐん上がって、パソコン導入後は、進学する高校がかわってしまったのです。隣町の高校から県下随一の高校へ。パソコンを自由に活用するかれらは、進学した高校でもリーダーとなりました。

そのころ、大都会の中学校では、1学期に一度くらい専用のパソコン教室でパソコンにさわってみる機会がある程度でした。

いま、地方の疲弊はことばにできないほど深刻になりつつあります。きょう昼食をご一緒した方も、ご自分がご覧になった深刻な状況をお話されていました。

どうすれば、この地方の現状を逆転できるのでしょうか。