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責任の所在が不明なままの新国立競技場建設頓挫。でもそれが日本的。

2015-05-20 23:33:56 | ニュース
政府が2020年東京オリンピックに使用する予定の
新国立競技場の計画を見直すのですってね。


 新国立 開閉屋根先送り 都知事「国責任取らず」 500億円負担要請批判

 文部科学省が二〇二〇年東京五輪・パラリンピックの主会場となる
 新国立競技場(東京都新宿区)の計画見直し方針を明らかにした問題で、
 舛添要一知事は十九日の定例会見で「設計図通りになるのを国民が期待し、
 国民の税金で造る。できないなら誰の責任なのか。誰も責任を取らない」
 と強い口調で批判し、「不利な情報は早く開示した方がいい」
 と情報共有の必要性を訴えた。
 下村博文文部科学相は十八日、新国立競技場の開閉式屋根の設置を五輪後に
 先送りにする方針を表明し、都側に五百億円の費用負担を要請した。
 会見で舛添知事は「コストの問題と(工期が)間に合わないということだが、
 計算して予定を立てていたのではないか」と苦言。費用負担についても
 「都民に五百億円の拠出をお願いするだけの論理が必要だ」と指摘した。
 「国民に現状を理解いただいて打開策をみんなで考えるしかない」と危機感を示した。
 一方、下村文科相は十九日の会見で、開閉式屋根は五輪後、
 施設が赤字にならないようコンサートなどに活用するためとして「
 五輪・パラリンピックやラグビーのための準備として
 必然性があったわけではないから問題はない」と語った。
 文科省によると、一九年ラグビー・ワールドカップに向け同年春の完成を目指すが、
 グラウンド上部に予定する開閉式屋根の取り付けは技術的に難しく、
 完成が間に合わない恐れがある。観客席を覆う固定屋根は建設当初から設ける。
 可動式の約一万五千席の設置は取りやめ仮設席に変える。
 (以下略)


建設の進行も遅れているし、予算も想定以上にかかるということで、
開閉式の屋根を持つはずだったのが、それなしでオリンピックを迎えると。

政府が言うには、屋根なしでもオリンピックできるじゃん?
ってことなんですけど、いやいや、そういう問題じゃないでしょうに。

 約束したことができなくなりました。テへっ。

で、終わりですか?


アベちゃんがIOC総会で言い放った、

 「福島第一原発の汚染水はアンダー・コントロール」

もハッタリでしたが、メインスタジアム建設プランもハッタリだったのですねえ。

この調子じゃ、東京へのオリンピック招致案には他にも
ハッタリがあるんじゃねえのかと疑うようになるのは自然ですね。

オリンピック開催を返上しろと言われても仕方ないんじゃないでしょうか。


いやね、確かにスタジアムに屋根がなくても競技は続行できるでしょうよ。
でもそんなの、子供の言い逃れレベルじゃないですか。

だからいいじゃん、ではなく、開閉式の屋根のあるスタジアムで
快適な競技運営をするという構想が頓挫したワケでしょ?
おそらくそれは都にもIOCにもそういう説明をしたのでしょ?
でも、今になってできそうにないです、とかウソつきですよ。

日本は他国がオリンピックやサッカーのワールドカップの開催準備が遅れている、
なんていうとすぐ、得意げにその国を馬鹿にした態度を見せますが。
日本だったらそんな事態にはならない、開催に向けた日本の品質と工程管理は
サイコーなんだからなと上から見下ろすカンジでね、言いますでしょ。

例えばソチに対してとか北京に対してとかカタールやブラジルに対してとか。
それがこのザハです。

もとい、いや、「ザハ」ではなく「ザマ」でしたね。
「ザハ」は日本がデザインコンペで選んだイギリスのデザイナーの名前でした。

とにかく、そういう、他から馬鹿にされるレベルのウソをついたワケですよ。

え、だからオリンピックを招致できた、ですって?
どこかで聞いたことあるセリフですね。


まぁ、そもそもザハのデザインというのは安藤忠雄はじめ審査委員会の
お偉いセンセー方が選んだプランではあったのですが、
東京の景観に合わないとかデカ過ぎるとかカネがかかりすぎるとか、
当初からいろいろ批判があって、それで若干の縮小を余儀なくされたという、
いわくつきの案なのですが、それでもまだカネがかかりすぎるのですね。

ってことで、工期が間に合わないだけじゃなく建設費も足りないから、
都も500億出してよとムシのいいことを言ってるそうなんですけども。

まったくもう、誘致計画はどんな絵空事だったんですかと。
審査委員会のお偉いセンセー方が、工期とかコストとかちゃんと評価して
選んだプランの筈じゃないのですか。

じゃ、都が500億出さなかったらどうすんのかと。
新国立競技場の代わりに他の競技場でも充てるつもりだったのでしょうか。

もしくはこの都の資金拠出プラン、都知事の桝添センセーが知らないだけで、
都の金庫番と政府との話は事前についてたりしてですね、
既に都が負担することになっているのかもしれませんが。都の税金でね。

だとしても、その建設の負担、当初の予定が狂ってその穴埋めのために
都の税金を使うということを、都民がおかしたヘマでもないというのに、
都民が納得するのでしょうか。

まあ、オリンピック開催という都の功名心と国民の自尊心のためであれば、
都民なら理解してくれそうなんですかね。

自分は都民じゃないのでどうだっていいですが。


それにしたって、この新国立競技場建設の計画見直しに関して責任者は誰なのか、
明確にしたほうがいいんじゃありませんか。

今のところ文科省から都側に説明する体裁をとっていますが、
この貧相な下村センセーが責任者ってカンジは正直いたしません。

本来の責任者は文科省やJOCの他の誰かなのか、
安藤忠雄はじめデザインコンペの審査委員なのか、
それともアベちゃんなのか、招致委員会として計画が杜撰でしたと表明し、
その責任の所在を露にしないといけないのではないですか。

それなしで計画狂ったからごめんよ、ついでにお金出してねだなんて、
よく言えるものだと思うのです。

ま、都側も招致してもらった手前、あまり強くは言えないのでしょうか。


しかしですねえ、こういう、責任の所在を明確にしないままなし崩しす、
ってなことが横行するのが今の日本の悪いところでしょう。

原発なんか特にそうですし、この週末に住民投票の行われた大阪だって
そうなのではないかと思うのです。

そもそも大阪都構想の意義っていうのは府と市の二重行政による無駄をなくす、
というのが大きなテーマになっていたのですが、今回はそれが見送られたからと、
そうした無駄の多い行政の問題にメスを入れないままではいけないのですよ。

大阪都構想に反対が多数だったから今のままでいいというのではなく、
変えなきゃいけないところはあるけど府を都にするほどではない、
ってだけではないかと。

この住民投票に意義を持たせるとしたら、
投票が終わって市が維持されましたね良かった良かったではなく、
都への転換や、大阪市の解体はしないけれども、
これまでの問題の根源を突き止めて責任の所在を明らかにして、
無駄遣いをなくすなど問題の解決をすることが必要な筈なのです。


ま、大阪都構想の真の目的ということについてはいろいろ憶測がなされていまして、
それについては触れませんが、この投票結果に隠れて杜撰な行政の責任も取ること無く、
利権を維持する無駄な構造だけ残るのでは、それこそ負けた賛成票が浮かばれません。
 
コメント
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