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ちょい不良ゴーシュの豪酒録

何年やってもビギナーチェリストの日記

餃子中華料理体験:中国文化研修プログラム

2011年09月29日 20時23分34秒 | いってQ
北京の正月に餃子は欠かせない.
祝い事の前に,家族総出で餃子(チャオツ)を作るのは,「交子(チャオツ)」と発音が一緒だからだ.
そこには,いい子に恵まれますように,子孫が繁栄しますようにという思いが込められている.
また,「角子(チャオツ:十銭)」と同音なのも,縁起がいいとされた.

餃子の歴史は,いつごろからなのだろうか?

千余年前の遺跡が発掘されたトルファンの唐墓から,碗に盛られた餃子が発見されている.
明代以前には,餃子は「粉角(フンチャオ)」「角児(チャオル)」「角子(チャオツ)」などと呼ばれ,北宋(960-1127)の宮廷祝賀宴にもラクダのコブ肉を使った餃子が出ていたという.

それ以前の晋(265-419)の時代にも「牢丸(ロウワン)」という餃子があった.
これは,生姜,葱,シナモン,八角を混ぜ合わせ,それを小麦粉で作った皮で包み,強火で蒸したもの.
現在では,これと全く同じものがネパールにある.
(勝見洋一,中国料理の迷宮,朝日文庫,p148より要約)


餃子は日本人にとって,馴染み深い中国料理.
それを自らの手で作ってみるプログラム.
食は文化.

研修室に行くと,小麦粉を練って固めたものが,あらかじめ準備されていた.



本当は,小麦粉をこねる作業が,餃子作りで一番大変.
以前,ラボに留学生がいた時に,セミナー室で小麦粉から餃子の皮を作った.
お昼に食べようと思って,11時ごろから作業を開始した.
この作業が想像以上に大変で,結局餃子にありつけたのは夕方の4時ごろになってしまった覚えがある.

このしんどい作業はプロがやってくれていた.
このプログラムで餃子作りの本当の山場を経験しないなんて,ちょっと安易デス.

それはさておき,この小麦粉の塊を棒で展ばす.
まず,料理長がお手本.





きれいな円形.
見事デス.

これで餡を包む.
本日の餡は,肉と白菜.





さっそく,1年生が餃子作りに挑戦.





料理の才能を発揮してプロ並みにきれいな餃子を作る人もいました.



でも,中にはこんな作品を作った学生も・・・.



餃子ではなくて,ゾウリとかタビみたい?

最後に,これを茹でて出来上がり.



餃子がメインの夕食会
皮がもっちりしていて美味しい.

いろいろな中国料理と一緒に,中国の食文化を楽しみました.
豪華な料理で,あれもこれも食べたいけれど,お腹に限界が・・・・.
満腹.
ごちそうさまデシタ.






798芸術区@中国文化研修プログラム

2011年09月28日 19時49分55秒 | いってQ
798芸術区とは,旧ソ連や東ドイツの援助によって建てられた国営工場を再利用した芸術区.
798工場の跡地なので,こう呼ばれている.



広い敷地内には,むき出しの工場の建物が並んでいる.
そこに現代芸術のギャラリーやアトリエが入り込み,創造性豊かな空間を演出している.





評価が定まっていない前衛芸術を見ても,何だかなぁ~?
よく理解できないけれど,こういう雰囲気に浸るのも,現代の北京の勢いや空気を感じるためには必要なことかも?












中医薬博物館@北京中医薬大学

2011年09月27日 21時57分40秒 | いってQ
中医薬大学のキャンパスには,多種多様な学部が揃っている.
例えば,前臨床医療学部,臨床医療学部,中国薬理学部,針治療・灸治療学部,経営学部,中国漢語学部,国際学部,社会人学部,オンライン教育学部など.
さらに,中医学,中薬学,鍼灸推拿学,製薬工程学,公共衛生事業管理,工商管理(中薬企業),看護,医学英語,法科などの専攻学部が9つ.
また,大学院,成人教育部,エクステンション・センター,図書館,情報センター,中国医療歴史博物館,付属病院・国医堂などの施設がある.

それらのうち,中医薬博物館を見学.



日本では見る事が出来ない中医薬の原薬,標本がズラリと展示されている.
貴重なお宝ばかりで,とても贅沢な研修.
薬学生はかぶりつき.



東洋医学の歴史を展示しているフロアもあり,この博物館を丁寧に見て回るには,1日では足りないくらい.
質も量も高い.
多分,中医に関する展示では,世界一のレベルだと思う.



隣接する国医堂も,ほんのわずかだが見学.
(残念ながら,じっくり見学する時間がなかったのです.)

国医堂の建物の外には,順番待ちの患者さんの列がズラリ.
外で何日も並んで待って先生に診てもらうのが,こちらでは普通の光景らしい.
外で待っているだけで,病気が重くなってしまいそうなのだが・・・.

中医の先生は脈だけで診断するなど神秘的.
薬の調合も見学.
薬は,普通はお湯に煎じて服用するらしいデス.



中国で医者にかかる時は,完全前払い制.
デポジットを払って,そこから診断や治療に使った分を引き算していくとか.
だから,お金がない人は,病院にも行けない.

東洋医学は優れているが,医療制度は大きな疑問.







東方医院@中医医療施設見学プログラム

2011年09月27日 20時35分14秒 | いってQ
北京中医薬大学は,中国内に27校ある公立の中医薬大学・学院の最高峰に位置する唯一の国立の中医薬総合大学.
国家に貢献する中医師・鍼灸推拿医師や研究者の養成,中医薬大学や中医薬病院の管理者養成,伝統中医薬事業の振興と発展等を目的に,中国で最初に設立された.
中医薬大学の中で,唯一「211プロジェクト」に指定されている重点大学.

その北京中医薬大学の付属病院が東方病院.
9月27日(火)は,この病院を見学.



まず,東方病院の概要について説明を受ける.



東方病院の最大の特色は,最先端設備を備えた中医総合病院.
最先端の西洋医学と中医をミックスした医療を行なっていること.

神経科(neuology)では,頭痛,不眠,痴呆,パーキンソン病などで中医薬は治療効果が高い.
心血管病科(cardiology)では,「血と気」理論に基づいた診断と治療を展開しており,心血管疾患,高血圧,不整脈,心筋炎,心筋症などで実績を上げている.
腎内科,産婦人科,眼科などでも中医は効果的.

なかでも,ガン治療は中医薬を使った治療に大きな期待が集まる.
西洋医学で使う抗ガン剤は強い副作用を有するものが多く,治療に際して患者に大きな負担がかかる.
この副作用を避ける目的で,患者の体に負担がかからない東洋医学が注目されている.
これまでに,肺ガンなどで優れた実績を上げているらしい.

最先端の治療機器,原薬の保管室,鍼灸や推掌の治療の現場なども見学.





とても丁寧に説明して頂き,あっという間に時間が経ちました.



(↑院内にあった中国で一番古い健康体操の絵のレプリカ)









同仁堂@中医医療施設見学プログラム

2011年09月26日 20時01分19秒 | いってQ
9月26日(月)の午後から同仁堂の見学.



同仁堂は清代の康熙8年(1699年)に開業し,300年以上の歴史を誇る中医薬の薬局.

清朝初年,街をねり歩いて病人を診て回り常備薬を売り生計を立てていた楽尊育は,宮廷に入り侍医となった.
その息子の楽梧岡は,前門外大柵欄内で同仁堂薬店を開いた.
約180年前までは,故宮に薬を届けていた老舗の薬局.

その北京本店を見学した.
研修期間中,宿舎とキャンパスの往復しかしていなかった大変「真面目」な1年生が,同仁堂の建物を見て,こう言った.

「ワァー,本物の中国に来たみた~い.」
(一同,唖然そして大爆笑



同仁堂には,こんな伝説がある.

牛黄丸は脂を分解する胃の薬.
清朝宮庭用薬のため,医学名家が「牛黄清心方」を さらに検討し,多種の珍奇薬材を巧妙に配合した.
こうして,清宮秘方といわれる清朝宮庭専用の秘薬「牛黄清心丸」が生まれたのである.
益気養血(胃腸機能を強化し,造血を促進する),清心化痰(心臓の機能を調整し,エネルギー,血液の流通を促進する),鎮驚安神(精神安定)など多機能を持つ“幻”の薬に変わったのである.
これを脳死患者に七つ食べさせた.
すると患者は脳死から復活した.

ちょっと不思議で神秘的な話.
いかにも中医・漢方薬らしい話デス.

同仁堂には3つの理念がある.

原産地のものを使い患者に渡す
質がよいものを患者に渡す
一番きれいなものを患者に渡す

この理念の下,現在,同仁堂は1000余りもの支店を有し,年間の売り上げは200億元を越える.
北京市内のデパートや商店街を歩くと,いたるところで同仁堂の看板はよく見かけました.

同仁堂には3つの宝がある.

中国人参,冬虫夏草,鹿の角

人参は術後の気力回復に効果あり
冬草夏虫は肺や心臓に効果あり
鹿の角は腎臓に効果あり

店の2階に,お宝がズラリ.
さすがに効果ある漢方薬だけに,いずれも高価デシタ.