The Wine Heat!

オテル・ド・ヤマダ ワインフォーラムの主催者であるDr.ヤマダのワインな日々の記録です。

1982 シャトー・ピション・ロングヴィル・コンテス・ド・ラランド ポイヤック ボルドー

2012-01-18 04:43:24 | ワイン
ワタクシ、常日頃『普段のブルゴーニュ、記念日のボルドー』と言っておりますので、
やはり30周年の記念日の前祝に、金字塔のようなボルドーを開けるにいたりました。

相当悩みました・・・開けるか開けるまいか?

というのも、1982年は世紀のビッグヴィンテージ!
ハタシテ飲める代物になっているのかが、心配でした。



加えて、もう一つの主役『04’ラ・ランドンヌ』の前にするのか?
それとも後にするのか?もしくは合い並び得ないのではないのか?というギモン・・・

などなど、悩んだ挙句のお披露目です!

さて、他のワインのご紹介はさておいて、最後に登場したこのワインをいち早く紹介するのは、
この感動が醒めない内に紹介したかったからに他なりません!

それはボルドーはポイヤック村のワインの、エッセンスを見事に昇華させたワインであり、
30年の熟成期間で、余力を残しつつも、なだらかな熟成の高原部の中腹を登りつつある代物であったからです。

まずはこの色合いをご覧下さい↓



濃密なヴァイオレットの色合いは、深遠なガーネットにそのニュアンスを変え、
澱みなく、輝きを増し、その神秘性はいよいよ深まるばかり・・・

大ぶりのボルドーグラスに注がれますと、すぐさま薫り高いプロフィールを見せ付けます!

甘いブラックカラントのアロマには、ジャムのような濃度が加わり、
焦がしバターのアクセントに、本格的な西洋スギの風味を楽しめます!

口に含んでみますと、和らぎつつも、存在感を見せ付けるタンニンがあって、
ラランドのティピシテでもある豊満な果肉を楽しめ、フルーツの甘さで幻惑させられる・・・

いわゆる『ツェッペリン』じゃあありませんが『デイズド&コンフューズド』状態・・・

そして更に口腔から鼻に伝わる香気には、ローストの強い珈琲やら、キザミタバコを感じ、
最後の最後にオレンジのピールのごとき華やぎをも見つけられるんですね・・・

穏やかにして、静謐・・・
ボルドーの品格と退廃性の両面を垣間見れる、ある意味稀有なラランド!

もちろん、最後のキュイジーヌ『牛すね肉のワイン煮込み、人参のピュレを添えて』と、
衝撃的なマリアージュを見せてくれました。



何というのでしょう・・・
いずれ、ストロークの合ったボルドーには敵いません!
心からソウ思いました!

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