裏日記「B面」

工房しはんが日々、ふと感じたり、しみじみとふけったり、ぴんとひらめいたり、つくづくと考えたりしてること。

ペシミズム

2013年08月30日 18時39分21秒 | Weblog
このブログを読んでくれてるひとは、「しはんって、なんて悲観主義者」と思ってるんだろうけど、そうじゃないのですよ。
ぼくの職業は、あらゆる可能性を考えざるをえない仕事なの。
「そんなしたら、ゆがんじゃうかもよ」「この処理じゃ、割れちゃうかもよ」「これじゃ、取れちゃうかもよ」「崩れちゃうかもよ」「流れちゃうかもよ」「破裂しちゃうかもよ」・・・その可能性を全部指摘してまわって、ようやくみなさんによい作品を残してもらうことができるわけ。
それを理解した上でのギャンブルならいいけど、最善を目指しつつ、ちゃんと最悪に備えてるか?ってこと。
焼き上がった作品が、奇妙なことになっててごらんよ。
努力した時間も、体力も、作品への思い入れも、全部パーじゃん。
それじゃ管理する側として、忸怩たるものがあるよ。
ま、そういうわけで、ぼくはあらゆる状況に、悲観的、というよりは、可能性のすべてをシミュレートしてみてるのです。
最悪のシミュレーションこそが、逆説的に、最高のものを生み出すんでした。
世の事象のすべてにこの考え方は応用できるわけで、原子力関係のひとは見習いなさい!と言いたい。

東京都練馬区・陶芸教室/森魚工房 in 大泉学園