裏日記「B面」

工房しはんが日々、ふと感じたり、しみじみとふけったり、ぴんとひらめいたり、つくづくと考えたりしてること。

イチロー

2008年02月01日 10時48分07秒 | Weblog
イチローのインタビューを観ました。
相変わらず生意気で自信たっぷりナルシストな雰囲気を振りまいてたんだけど、やっぱ天才でした。
彼のすごいところは、深く深く考えてるとこです。
突き詰めて突き詰めて、考え抜いて、解答を出して、それを自分のものにするために骨を惜しまない。
彼が全身から発散する「わかっちゃってる感」は、本当に彼が「真実をわかっちゃってる」からなのでした。
一時間のインタビューの間に、何度も何度も心動かされました。
「バットの先にまで触覚神経がつながってる」とか、「その感覚を忘れないために他人のバットは決してにぎらない」とか、「50歳で四割打ちたい」とか、「あいつ遊んどるなー、と言われるようなプレイをしたい」とか、「引退するときは、腹が出たとき」とか・・・
これは達観に近いようにも思えるけど、彼の口からこんな言葉が出ると、むしろリアリズムになってしまいます。
そして彼が他のプレイヤーから際立って優れてる点は、この超人的な感覚をひとに伝えられる独自の言語表現を持ってるってこと。
彼の言葉はわかりやすくて、伝わりやすい。
つっけんどんに見えるけど、むしろ親しみやすく、ひとをひきつけます。
本当に頭のいいひとだと思います。
そしてこのインタービューにオーバーラップさせて、数々のプレイが映し出されまして。
世界一美しい打球、誰にもマネのできない身ごなし、百年後まで語り継がれるプレイ・・・
なんという芸術!
「『作品』と呼ばれるようなプレイをしたい」
↑他のプレイヤーがこれを口にしたらバカだけど、イチローにとってこのセリフはリアリズムなのです。
やっぱ天才でした。
このひとがナルシストに陥るのはもうどうしようもない運命だ、うん。

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