行雲流水

仏教をテーマとした記事を掲載しています。

ほどほど人生

2014年05月23日 | 禅の心



爵位不宜太盛 太盛則危

能事不宜尽畢 尽畢則衰

行誼不宜過高 過高則謗興而毀来




爵位はよろしくはなはだ盛んなるべからず。はなはだ盛んなれば危うし。

能事はよろしくことごとく畢るべからず。ことごとく畢れば衰う。

行誼はよろしく過高なるべからず。過高なれば謗興りて毀来たる。
(菜根譚 前集137)




地位はあまり高く登りつめない方がよい。あまり登りつめると、人にねたまれて自分の身が危ない。

自分の得意とする才能は出しつくさない方がよい。あまり出しつくすと、長続きせず下り坂になる。

正しい行いであっても、あまり立派すぎない方がいい。。あまり立派すぎると、仲間はずれにされて、そしられたりけなされたりするようになってくる。



上に立つ者には敵が多いと言いますが、人の上に立つにはそのことをよく覚悟しておかなければなりません。

能ある鷹は爪を隠すと言いますが、自分の才能を出し尽くしてしまうと何も残らなくなって空しいものです。ネタを残しておくのが才能のある者の心得です。

道徳を振りかざして人を非難している人は周りから煙たがられ、逆に非難の対象になりやすいものです。

何事もほどほどが肝要です。












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